風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

グスコーブドリの伝記 感想

晴れたり曇ったりしています。
minharuno さんから教えていただきました(ありがとうございます)。
今日の読売新聞の別冊「よみほっと」のインタビューが小栗くんだそうです。
全国的に配布されているのかが分からなかったので、
私は購入していないのですが、見られる地域の方は見てみてくださいね。


みにーさんが【 BBS 】にて「グスコーブドリの伝記」初日舞台挨拶の様子を、
書いてくださいました。ありがとうございます。
読んでみてくださいね。。帽子に和装もとても似合って、素敵だったそうですよ。
記事も出ています。写真がたくさんあるところです。
【 小栗旬 「月9もよろしく」七夕の願い事で宣伝? 「グスコーブドリの伝記」初日舞台あいさつ 】
俳優の小栗旬さんが主人公の声を演じる宮沢賢治原作の劇場版アニメ「グスコーブドリの伝記」(杉井ギサブロー監督)の初日舞台あいさつが7日、東京都内であり、七夕にちなんで、短冊に願い事を書き、「ブドリがたくさんの人のもとに届きますように。……カッコ、月9もね」と、9日からスタートする主演の“月9”ドラマ「リッチマン、プアウーマン」(フジテレビ系)をちゃっかり宣伝していた。
小栗さんは、6月に賢治ゆかりの岩手県花巻市で行われたジャパンプレミアで贈られた賢治愛用の帽子のレプリカをかぶって登場した。この日はあいにくの雨となったが、「七夕で雨ですが、雨にも負けず、この作品がみなさんに届けば」と賢治の代表作にちなんでコメント。作品について、小栗さんは「宮沢賢治が書かれた原作と同じように、読む人、見る人それぞれにいろんな感じ方をもたらしてくれる作品。それが多くの人に伝わって、皆さんがちょっとでも考えるきっかけになってもらえれば」と呼びかけた。
(月9もね)が可愛いですよね(笑)。


そして昨日の「めちゃ×2イケてる」は、
ただ岡村さんの隣に座って笑っている小栗くん、
でも楽しそうでした(笑)。どんどん細くなっていく感じが好きでした。
そして「SmaSTATION」、生放送でしたね。
とってもとっても素敵でした〜!メガネをかけていたので、
柔らかい鳥飼くんみたいで(笑)、洋服もシンプルでよく似合っていました。
どんどん細身になってくれて、本当に本当に嬉しいです(笑)。
私の好きな小栗くんのピースがぴったり嵌っていく感じで、
この小栗くんなのよ!みたいな、
嬉しくてくす玉、割れました〜くらいの勢いで(笑)、
長身、細身、小顔でスラッとしていて、綺麗さ美しさがどんどん出てきた、
小栗くんでしたね。登場したとき、はっとしましたから(笑)。
この小栗くんを映像に残すであろう、
リッチマン、プアウーマン」が本当に楽しみです。
内容としては、いろいろな定食を美味しそうに食べてましたね(笑)。
そして「グスコーブドリの伝記」に対しては、
日舞台挨拶の記事にもありますが、
「見る側がいろんな取り方ができる」と言っていました。


その「グスコーブドリの伝記」、観て来ました。
私は原作も読まず、ほぼ予告だけの知識で観たので、
まるでページをめくるように、ブドリと一緒にいろいろなことを経験したような、
細部までこだわった美しく幻想的な映像、美しい音楽、
宮沢賢治の世界をしんしんと感じることができました。
小栗くんのブドリも、真っ直ぐで純粋で誠実な声でとてもよかったと思います。
そして観ている途中で、ふと気がつくことがあって(私なりの感じ方です)、
それにより映画の途中からずっと涙が出てきて、エンドロール。
観終わった後、道すがら、猫ちゃんが木陰で涼んでいて、
逃げもせず、触らせてくれたので、その毛並みを触りながら、
「おまえはブドリの生まれ変わりなの」〜なんて、
またも鼻をすすりながら、帰ってきました(笑)。
あ、グッズはパンフレット、クリアファイル、
そしてブドリのぬいぐるみボールチェーンを買いました(可愛いかったですよ・笑)。
ではネタばれを含む感想を書きたいと思いますので、
劇中の台詞はうろ覚えですが、読みたい方だけお願いします。





グスコーブドリの伝記      杉井ギサブロー監督作品
                    ブドリ 小栗旬
                     ネリ 忽那汐里


ブドリは寡黙な少年で、あまり話すことはなく、
感情もそれほど表に出さないのですが、
これは東北の方の特徴でもあるのかなと思いました。
だから彼がどう思っているのかは、後々心に迫ってきて、
溢れるような思いで、彼を見つめることになります。
幸せな家族の生活が冷害によって壊され、
妹ネリもコトリという謎の男にさらわれてしまい、
ひとりぼっちになってしまったブドリは、
働くことを学んだり、学問へ傾倒していきます。
ブドリがネリに「字を教えようか」という台詞があったり、
勉強することによって、穀物の害を防いだりするシーンは、
今もそうですが、宮沢賢治が生きた時代に、
まず学ぶことが大切だということを、さりげなく教えてくれます。
その象徴がクーボー博士で、
勉強は堅苦しくなく楽しいものでもあるんだよということを、
体現するような役でした。柄本さんの声、ぴったりです。
ブドリは火山局に勤め、そこでも素直に一生懸命勉学に研究に励みます。
しかしたびたび挿入される夢の中のシーンが、
私は最初は本当にブドリが見ている夢なのかなと思ったのですが、
お父さん、お母さんがエレベーターに乗っていたり、
ネリがサーカス団に入っていたり、
そしてブドリが侵入罪でコトリに裁かれるシーン。
ここで、侵入?と思って、コトリが侵入してきたのではなくて、
ブドリの方が?・・・それで気づきました。
これは黄泉の世界をあらわしているのではないか、
それは最後のコトリの台詞に行きつきます。
ブドリが、再び冷害が襲う前に、火山への噴火をうながしたら、
もしかしたら救えるのではないか、そのためには・・・と考えたとき、
そこにコトリが現れます。驚くブドリでしたが。
「おまえが呼んだんだ」
この台詞に、ああ、ブドリは死をも覚悟をして、
あの風景を取り戻そうとしているんだ。あの幸せな家族の風景を。
そう考えたら、涙が溢れてしまいました。
あれから何年も経っている、
もうネリは美しい女性となって現れたりしないんだ、父も母も。
しかし愛する故郷のために、
“ボクにもできること”
ブドリが呼んだコトリのマントに覆われながら、
ブドリは自分ができることをしました。大きな輝く光でした。
その後、美しい故郷には、たくさんのブドリとネリと、
たくさんのお父さん、お母さんが楽しく暮らしていきました。
泣きたくなるほどの美しい映像と、バンドネオンの音色は少しもの哀しく、
それはあるときは生命力をあるときはリアルな悲しみを現すのに、
余りある映像と音楽、そして声でした。
純粋な瞳と可愛い猫の姿、
「ネリ!ネリ!」というブドリの声が耳に残ります。
ネットで感想を読んでいたら、原作ではネリは生きているようですが、
でも映画はこれでいいのかなと思いました。
賢治も妹を亡くしていて、その詩は読んだことがあります。
それから「雨ニモマケズ」の詩が最初と最後の方で語られるのですが、
最後の方では、運命を受け入れ、誠実にひたむきに生きていく、
そのブドリ自身に重なってしまって、ずっと泣いていました。
そして賢治自身にも重なる詩ですよね。


雨ニモマケズ
風ニモマケズ
 ・
 ・
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ


大切に丁寧に作られた、
賢治の世界は充分に感じられた「グスコーブドリの伝記」でした。