風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

高いハードルを用意してくれる

雨が降っています。
台風が近づいていますね。どうぞ気をつけてくださいね。
さて次の作品がなかなか正式発表にならず、
まさか年明けということはないですよね。年内には発表してほしいです。
こんなとき、ラジオがあったらなあと思います。
毎週は大変なので、毎月1回でもいいですよね。
今の状況とか、元気な声が聞けたらいいですよね。
そういえば今「ムサシ」が上演中ですが、
小栗くんのオールナイトニッポンに、藤原くんがゲストに来てくれた回が、
とても好きでした。
小栗くんは S なので(笑)、生田くんとか、後輩の方たちだと、
S がいかんなく発揮されるのですが、藤原くんの場合、
藤原くんもS なので(笑)、S 同士の二人の攻防がとても楽しかったです。
藤原くんが来てくれたのは、2009年2月18日深夜、第99回でした。
ではそのときのレポートを再び書きたいと思います。「ムサシ」稽古中です。


オールナイトニッポン第99回 


オープニングから藤原くん、登場です。
まず鎌倉話。小栗くんのとばっちりで、藤原くんまでお坊さんに叩かれたこと。
海辺で缶コーヒーを初めて小栗くんにおごってもらった。
「ムサシ」について、本がまだ完成形ではないけれど。
藤原「自分が読むかぎりでは、僕と小栗くんが井上先生の家に行って、
    井上先生の目の前で、僕と小栗のやりとりを見せたことで、
    なんかこう小次郎と武蔵の前半以降がうまれてきたんじゃないのかなあって」
小栗「かけあいがね。うまれたかもしれないね」
お能のすり足の稽古あり。
井上先生の家に行って〜というくだりが、そうなんだって思いました。
“あて書き”でしたものね。
小栗「俺らなんか、だって、まだまだ失敗していかなければいけないわけじゃん。
    数多く。完璧なわけもないからさ。
    こういう機会に会えただけでも幸せだと思わなければなあって」
稽古が本当に楽しい。そして小栗くんが藤原くんの凄さを言っていて、
それを受けて。
藤原「稽古場ではね、これほんとの話だよ。
    俺、いつも飲んだときにしか言わないけど、
    今日、改めて言わしてもらうとね。
    あなたはね。ほんとにね。まあ誰しもそうなんだろうけど、
    自分にないものをすごくいっぱい持ってる人なの、だからそれはね」
小栗「それはお互いさまじゃない?」
藤原「そんなことない。俺はね、今日だって思ったよ。稽古しててね。
    ああ小栗、こういう表現をするんだな、
    ここまでナチュラルに発声をするんだな、台詞を喋るんだなっていうさ、
    それってやっぱセンスだと思うよ。センスとそれはよくわかんない、
    俺は半分の自信と半分の不安なのかなって」
小栗「それはでも一緒、一緒。だから俺は逆に言うと、
    すごく大事な台詞を言うときに、たっちゃんみたいに通らないわけよ。
    それが今の俺の課題。崩すのは俺、得意だけど。
    たっちゃんは崩すのが自分が苦手だと思っているのと同じように、
    胸張って台詞だけで相手に伝えるっていうときは俺、結構苦手なわけ。
    だから余計な手を入れようとして、いらねえって言われるわけよ」
藤原「でもさ、それはすごく受け入れられる瞬間もあるわけじゃん。
    たとえば小栗の芝居って、ほんとにラフでナチュラルにさ、
    等身大、リアルを演じるわけでしょ」
二人が二人とも相手のお芝居をよくみていて、認め合って尊敬もしていて、
とてもいい会話でした。
藤原くんの「あなたはね」が、なんだかちょっとドキっとしました(笑)。
ここで藤原くんへ5つの質問。
1 実はもともとやりたかったのは別の仕事だった・・・YES
2 初めて舞台に立った日のことは今も鮮明に覚えている・・・YES
3 小栗旬にここだけは勝っていると思うところがある・・・間髪入れず(笑)YES
4 待ち合わせでは相手を待たせるより、待たされることの方が多い・・・YES
5 いつの日か叶えたい夢がある・・・YES
2の質問について、初めての舞台は「ピーマンマン」。緑のタイツ姿の写真がある。
これはあのう、長男も幼い頃、同じ劇をやったんですけど(懐かしかったです・笑)。
長男はピーマンマンの敵役でした(笑)。
3の質問について。
小栗「そして小栗旬にここだけは勝っていると思うところがある」
藤原「小栗旬にここだけは勝っているっていうところ?」
小栗「もうだって、これ、質問を読み終える前にYESって言ってたじゃん」
藤原「小栗に・・・生き様かな」
小栗「あははははは!」
藤原「小栗の生き様には勝ってるかな」
小栗「そのとおりだと思う。うっとうしいなあ!こいつ、うっとうしい、マジ」
藤原「あははは!小栗は何?」
小栗「俺も生き様かな。んふふ」
結局、洋服のブランドを小栗くんの方が知っているということに。
美容院も一緒な二人。
小栗くん、藤原くん、俳優としても、人間としても性格が正反対。そこが面白い。
5の質問、夢は、30歳くらいまでに英語を覚えたい。
英語が喋れるようになったら、コミュニケーションとれる人間の数が、
何万倍にもなると、小栗くん。
小栗「俺もそれはしたい。30までには難しい英語じゃなくていいから」
藤原「小栗は日本人とコミュニケーションまずとれないから。
    そこから始めた方がいいよね」
小栗「あはははは!ほんとに、グーで殴りたい。んふふふ」
楽しい二人です。真面目に話しているかなあと思うと、ふっと外れたりします(笑)。
メールをたくさん読みながら。
舞台は長い間、役と向き合うことになるが・・・「カリギュラは引きずった」
ゴッドファーザーの話題も出つつ、蜷川さんの話に。
俺たちに高いハードルを用意してくれる。今回のお芝居は蜷川演出を、
受けたことがない人がいたならば、成立しないお芝居。
わかっているから演出している部分がある。スピードも凄く速い。ものすごく大変。
するとなんと蜷川さんからコメントが。
蜷川「小栗!竜也!何、つまんないこと、ベラベラ喋ってんだよ。
    ちゃんと稽古やれ、稽古。
    えーっとリスナーの皆さん、こんばんは。蜷川幸雄です」
小栗「知らなかったよ!」
蜷川「この時間か。僕はもう寝てるかな。今日は頑張って起きてます。
    小栗も竜也もですね。実は今、ムサシという芝居の稽古をしてまして、
    作品が全部あがってないんで、寄り道してる暇はないんですね。
    だから家に帰って、本を読まなければいけない。
    あの二人はよく酒を飲んでるから、酒を飲みすぎてはいけない。
    お能の稽古をしなきゃいけない。立ちまわりの稽古をしなきゃいけない。
    台詞は覚えなきゃいけない。
    やらなきゃいけないこと、もう山ほどあるわけです。
    で、早く帰れよ、といっても帰れないでしょうから、楽しげに遊んでいいから、
    今日は寝ないで台詞を覚えて、明日の朝11時にちゃんと稽古場へ、
    来てください。実は真面目なんですよ。あの二人が。
    ちょっと態度は生意気なんですけども、とっても真面目ですね。
    二人で競い合って、意外と仲いいんですよ。
    竜也がわざと小栗を無視したりすると、少し傷ついたふりをしながら、
    小栗が一生懸命くっついていくと。そういう関係ですね。いい関係です。
    僕とは悪い関係です。意地悪ばっかり、僕はしてます。
    悪いやつですね〜。頭げんこつ。
    皆さん、どうぞあの二人をひっぱたいてください。
    早く帰れよ!以上、蜷川幸雄でした」
完全に目が覚めたと、うろたえる二人(笑)。とっても可笑しかったです。
蜷川さんの言葉が聞けてよかったです。二人の様子を表わす言葉がいいですね。
いつもながら可愛がられて、期待をかけられてるなあって思います。
小栗くんは、藤原くんからは、芝居に臨む姿勢、稽古場にいる居方とか、
見習うべきことがある。
藤原くんも、この芝居に小栗旬という俳優がいることが力になっている。
尊敬している。
ここで「ムサシ」で共演する高橋努くん、登場。
その途端、トイレに行こうとする二人(笑)。
絶対無理だと言い張る努くんでした(笑)。
「日々一分一秒が勉強。旬と竜也、素晴らしい」という努くん。
「息がぴったりな二人、今日のお話はお金を払って聞きに出かけるような話」という、
メールに対して、つかさず藤原くんが。
藤原「2500円くらいもらいましょうか」
小栗「あはは。高いよ。あはは。ほんとにさ、勝手だよね」
高橋「あははは。ほんと、勝手だよ」
藤原「なんで」
小栗「藤原竜也は勝手だよね」
藤原くん、キャラ立ちしてます(笑)。
そして吉田鋼太郎さんの話題も出つつ、
ときに蜷川さんの「小栗!竜也!」が流れて、二人がビクッとしたりしつつ、
エンディング。
「ムサシ」の手ごたえをとても感じている二人でした。
藤原お兄ちゃんと、小栗弟のような、とってもとっても楽しい放送でした!


本当に楽しい放送でした。
なにより二人からお芝居が大好きだという思いが伝わってきて、
蜷川さんのもと、素敵な環境にいるんだなあと思いました。
そしてこのとき、藤原くんも小栗くんも「30までには英語を」って言ってますね。
実現できたかな(笑)。
今、「ムサシ」が上演中ですが、私としては小次郎もずっと小栗くんで、
よかったのにと思ってみたり(笑)。
海外の公演での小栗くんもそのときの二人も見てみたかったですし、
そんなBlu-ray DVDが出たら、絶対買っています!
また“高いハードルを用意してくれる”蜷川さんのところに、
身を置く機会があることを是非願っています。