よく晴れました。初夏のようです。
今日は「追憶」を観てきました。
「銀魂」と「キミスイ」の予告もスクリーンで観ることができました。
どちらもその雰囲気があり、期待を持たせる予告になっていてよかったです。
そして「追憶」ですが、ちょっと観るのが遅かったので、
感想は見ないでおこうと思いながらも、ついつい目に飛び込んでくるものもあり、
実は、どうかなと思っていたのですが、私はとても好きな映画でした。
ラストのあたりから、涙が止まらず、目を真っ赤にして、
映画館を後にしました。
最後まで観ると、啓太に小栗くんを選んでくれた意味がわかります。
あの降旗監督と木村大作さんというレジェンドのお二人が、
何故小栗くんを選んでくれたのだろうと、
穿った見方をすれば、観客動員数ため?とか、
心の隅っこで考えていたこと、恥ずかしいです。
それほど、小栗くんでなければという役でした。
昔、雑誌の記事の中で、うろ覚えで少し違うかもしれませんが、
「小栗くんはすべてのものを背負って、なおもしなやかに前を向ける人」と、
いうようなことを書かれたことがあります。
啓太もすべてを背負って、まっすぐに過去と向かい合った人だと思います。
そのおおらかさ、しなやかさ、力強さを、
小栗くんの中に感じ、啓太という役を与えてくれたのだと思いました。
そしてその役を力まずナチュラルに演じた小栗くんの演技が、
また魅力的で惹き込まれました。
対する篤は弱さも恐れもあり、人間らしく苦悩する役で、
彼の苦悩から、いろいろなものが炙り出されていきました。
積み重なった哀しさと、積み重なった寂しさは、
どちらも哀しくて、寂しいこと。
忘れること、忘れずにいること、
どちらも辛いけれど幸福なこと。
そして頑なに守ることは、覚悟と果てしない優しさが必要なこと。
人々の繊細な思いは、
あるときはモノクロに沈んだ灰色の海に、
あるときは温かな橙色の夕日の海に溶け込んで、より心に迫ってきました。
小栗くん、岡田くん、柄本くん、長澤まさみさん、木村文乃さん、
安藤サクラさん、吉岡秀隆さん、皆さん、よかったです。
多くを語らずとも、その眼差しで、姿で、その思いは伝わってきました。
過度な感情の揺れに持っていかず、淡々としかし情緒的で、
丁寧に繊細に作られた映画だと思います。
こういう映画に出演できたこと、とても嬉しかったです。
大切な映画がまた増えました。
では、もうほとんど感想を書いてしまいましたが、
ここからはネタバレありで少し書きますね。本当にほんの少しです(笑)。
読みたい方だけお願いします。
追憶 降旗康男監督作品 四方篤 岡田准一
田所啓太 小栗旬
川端悟 柄本佑
啓太はとても愛情溢れる役でしたね。
赤ちゃんの名前はきっと、「涼香(すずか)」になると思います(笑)。