風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

人間失格 予告編

よく晴れました。

映画「人間失格 太宰治と3人の女たち」の予告編が公開されました。

映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』の予告編が公開された。
9月13日から公開される同作は、『人間失格』の誕生秘話を、太宰治と彼を愛した3人の女性たちの目線から事実をもとにしたフィクションとして描く作品。恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返す太宰治役を小栗旬、3人目の子供を身ごもりながら奔放な夫を支える太宰の正妻・津島美知子役を宮沢りえ、弟子で作家志望の太田静子役を沢尻エリカ、最後の愛人・山崎富栄役を二階堂ふみが演じる。
予告編では小栗演じる太宰が二階堂ふみ演じる富栄に「大丈夫、君は僕が好きだよ」と囁くシーンや、宮沢りえ演じる美知子が「お父さんは天才」と子供たちに語りかける様子、沢尻エリカ演じる静子の「愛されない妻より、ずっと恋される愛人でいたい」というセリフ、富栄が「死にたいんです、一緒に」と笑顔で太宰に迫る場面などが確認できる。また成田凌演じる編集者・佐倉が太宰に詰め寄る姿や、藤原竜也演じる坂口安吾が太宰を挑発する様も映し出されている。
あわせて同作の主題歌が東京スカパラダイスオーケストラの2001年の楽曲“カナリヤ鳴く空 feat.チバユウスケ”になることが発表。構想初期から同曲をイメージしていたという蜷川監督のオファーにより起用が決定したという。

 

もう「人間失格」は期待しかない!(笑)

小栗太宰がひたすら美しくて格好よくて怠惰で魅惑的で、そして色っぽい。

短い予告編を観るだけで心惹かれます(声も素敵・笑)。

さらにスカパラの主題歌も格好いいですよね。

この主題歌に乗せた映像を観ると、まさにこういう「人間失格」なんだなあ、

監督はこういう太宰を描きたいのだなあと伝わってきます。

私は個人的には、小栗くんのやっぱりこの細さが好きなんですよね~。

細身の小栗くんを観ると、そのしなやかさとか特有のラインに、

うっとりして心奪われます。

その彼が太宰として、生きるんですよ。魅力的でないわけがないと思うのです。

脚本も「紙の月」(とても印象的な映画でした)の方ですし、

映像はもう蜷川監督の真骨頂ですし、

当然キャストは申し分ないですし、本当に期待しかないです。

太宰の繊細さ、複雑さにも翻弄されたい・・・。

夏は「天気の子」を観て、秋になったら「人間失格」に通い詰めたいです(笑)。

 

♪ カリギュラ 台詞より ♪

セゾニア(礼拝の言葉)「この世に真実はないというこの世の真実を…」

 

カリギュラ「エリコン。」
エリコン 「何です。」
カリギュラ「仕事ははかどっているか。」
エリコン 「仕事って何のことです。」
カリギュラ「ん。月だ。」
エリコン 「滞りなく、辛抱が肝心です。ときにお話があるのですが。」

 

カリギュラ「去年の夏だった。じっとみつめて、庭の柱の上にいる彼女を愛撫した。
      そうするうちに彼女もやっとわかってくれた。」
エリコン 「こんな芝居は止めましょう。カイユス。耳ざわりであろうと私の役目は、
      喋ること。あなたには聞こえなくても仕方ありません。」

カリギュラ「8月の美しい夜だった。彼女は少し気取っていた。俺はもう寝ていた。
      月ははじめのうち、地平線の上で血まみれだった。
      それからしだいに軽やかに、すいすいと昇りはじめた。
      昇れば昇るほど明るくなった。星のさやぎでいっぱいの夜のまん中に、
      彼女は乳色の水をたたえる湖のようになった。」

 

カリギュラ「どこへ行く。」
エリコン 「月を探しに。」

 

カリギュラ「同じ魂と誇り高さを持つふたりの男が、

      生きているうちに少なくとも一度、
      心の底から話をすることは可能だと思うか。」

ケレア  「それはあなたの中に愛すべきものが何もないからです。カイユス。
      愛は命令されるものではありません。それに私はあなたのことを、
      わかりすぎてもいるし、その上人は自分の中にいろいろとある顔のうち、
      できれば仮面をつけて隠しておきたいと思う顔と、
      同じ顔をしている人間を愛することはできません。」
カリギュラ「どうして俺を憎む。」
ケレア  「その点は間違っています。カイユス。私は憎んではいません。
      あなたを有害で残酷でエゴイストの虚栄の人と判断してはいます。
      けれども憎むことはできません。なぜならあなたは幸福ではない、
      そう私は思っているからです。あなたを軽蔑することもできません。
      なぜならあなたは卑怯な方ではないと知っているからです。」
カリギュラ「ではどうして俺を殺したい。」
ケレア  「今、申し上げました。あなたを有害だと判断するからです。
      私には安全への好みと欲求があります。おおかたの人間は、
      私と同じ考えです。

      世にも奇妙な考えが一瞬にして現実の中に入ってくる、
      そんな世界に生きることは誰にもできません。
      しかもたいていの場合その考えは、ナイフが心臓に入ってくるように、
      入ってくるのです。私だってそんな世界に生きることはできません。
      私は自分自身をきちんと掌握していたいのです。」
カリギュラ「安全と論理は両立しない。」

 

カリギュラ「おまえは頭がいい。頭の良さは高くつくか、それとも自らを否認するか、
      そのどちらかだ。俺は代償を払う。どうしておまえは否認せず、
      代償を払おうとしない。」
ケレア  「どうしてかといえば、生きたいからです。幸福でありたいからです。
      不条理をありとあらゆる結末へ推し進めるのは、

      人は生きることもできず、幸福にもなりえません。」

カリギュラ「わかっている。ケレア。おまえは健全な男だ。
      常軌を逸したことは何ひとつ望もうとしない。おまえは生きていたい。
      そして幸福でありたい。単にそれだけだ。」

 

カリギュラ「いいか、おまえは陰謀を企んだ。よく見ろ、こいつは融ける。
      この証拠が消えるにつき、無罪の夜明けがおまえの顔に広がっていく。
      清い素晴らしい額をしているな。ケレア。実に美しい。
      罪のない人間。実に美しい。俺の力を賛美しろ。
      たとえ神々でも罰をくださないうちは罪の許しを与えることはできない。
      だがおまえの皇帝はおまえの罪を許し、さらには勇気づけるために、
      炎がたったひとつあればいい。
      続けるがいい。俺に聞かせた素晴らしい論法を最後までやりとげるんだ。
      おまえの皇帝は休息を待っている。
      それが彼にとって幸福になるやり方だ。」