風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第31回

曇っていましたが晴れてきました。

「鎌倉殿の13人」第31回を観ました。

小栗くんの演技、素晴らしかったですね。

記事にもなっています。

「鎌倉殿の13人」義時“鬼の頼朝化“ダークサイドへ!

泰時に非情命令 小栗旬にネット絶賛「目の演技」

https://news.yahoo.co.jp/articles/c75d39d027021a83d80f049d2dcf7241783c02d9

 

本当に小栗くんの演技に圧倒されました。

もちろん比企役の二朗さんはじめ他の方の演技も素晴らしくて、

物語がうねりのように迫ってきました。

義時と泰時の関係は、かつての頼朝と義時の関係を思い起こされましたし、

三浦が結局北条について、「北条とは二代にわたって刎頸の交わりよ」と、

言ってくれて嬉しかったし、

(刎頸の交わりー生死を共にして、その友のためなら、

 頸を刎ねられても悔いのないほどの友情)

ローソクの火のもと、顔に指を添えて考える横顔も美しかったし、

そして長身で姿勢の良い義時の後ろ姿、背中がとても印象的で、

背負っているものが目に見えるようでした。

 

義時「頼朝様は正しかった」

義時「一幡様には仏門に入っていただきます」

政子「誓いなさい」

義時「誓います」(眉ひとつ動かさず)

義時「太郎。戦になったら真っ先に一幡様を殺せ。生きていれば必ず災いの種になる。

   母親と共に。頼朝様ならそうされていた」

泰時「父上はどうかされております。そこまでして北条の世を作りたいのですか」

義時「当たり前だ!」

義時「比企能員、謀反の罪で討ち取る」

時房「全て終わりました」

義時「ご苦労であった」

政子「一幡は無事なのですか」

義時「生きているとわかれば担ぎ上げようとする輩が現れないとも限らない。

   今は行方知れずということにしてあります」

政子「これでよかったのですね」

義時「よかったかどうかはわかりません。しかしこれしか道はありませんでした」

 

政子の「これでよかったのですね」という言葉は残酷です。

義時の「わかりません」の声音は消え入るようで、

「これしか道はありませんでした」が重く重くのし掛かります。

 

宗時「小四郎、俺はこの坂東を俺たちだけのものにしたいんだ。

   坂東武者の世を作る。そしてその天辺に北条が立つ」

 

暗鬱な暗い屋敷から外の光に縁取られた鎧姿の義時。

一歩一歩歩き進み、兄の言葉が義時を覆ったとき、

俯いた義時はその顔を上げ、その瞳には今までの義時は微塵も残っていなかった。

覚悟という言葉さえ軽々しく聞こえるような、

悲しいほどに変貌した義時がいました。

兄宗時の言葉は最初、希望に満ちて明るく輝いているように見えたけど、

もはや呪いのように義時に襲いかかってきましたよね。

でも凄まじく格好良く美しく、

迫力があり深さも重さもあるとても魅力的な義時になりました。

頼家が息を吹き返してまた大変なことになりそうですが、

比奈ちゃんと義時の関係も心配です。

来週も楽しみにしています。