風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第33回

晴れたり曇ったりしています。

この頃、「鎌倉殿の13人」のテーマ曲が突然流れてくることがありませんか。

放送後はたびたびツイッターのトレンド世界1位になっていますし、

先日は「プレバト」に全成さんが出演されていて、

俳句の夏井先生がとても喜んでいらっしゃいました。

「鎌倉殿の13人」大反響ですよね。

27日の「土曜スタジオパーク」でも、ゲストの小池栄子さんが、

反響凄いんじゃないですかと聞かれて、

「政子様と呼ばれることがある(街を歩いていて)」と仰ってました。

その小池さんのスタジオパーク、とても楽しかったです!

小池さんが選ぶ「あの人の名演技」に安達殿の二度見と、

小四郎の八重さんに振られた時の顔と泣き顔を選んでくださいました。

「イケメンなのにダサさもあるところが、私が小栗旬さんを好きなところなの。

 前半などは義時は受けの芝居が多かった。受けって凄く一番難しい。

 さまざまな表情が見れて凄いなあと思いました。」等々。

嬉しいですよね。他にも小池さんの携帯に小栗くんに何か書いてもらう話など、

楽しい話がたくさんありました。

チーム鎌倉の良い雰囲気が伝わってきますね。

そのチーム鎌倉の一員、頼家役の金子さんからも嬉しい言葉がありました。

 

金子大地、主演・小栗旬とのエピソードを明かす

「小栗さんの存在がなければ頼家を演じられなかった」<鎌倉殿の13人>

https://news.yahoo.co.jp/articles/8d9379fa76c5c8720675050064bbd7f7419a9203

 

ーー義時演じる小栗旬さんから刺激を受けたことなどはありますか?

小栗さんの存在は本当に僕の中で大きかったです。

うまく演じることが出来なかったなと思って、

自信を無くしている時もあったのですが、

小栗さんがご飯に連れて行ってくださって「大地、好きなように演じていいよ」

「納得いかないシーンがあって言いづらかったら、

俺が『今のカットもう一回やりませんか?』って言うから」などと言ってくださって、

本当に優しくてとてもうれしかったです。そこから吹っ切れて、

もっとぶつかって演じていこうと思えるようになりました。

撮影中も僕が演じやすいように一緒に考えてくれていたので、

小栗さんの存在がなければ頼家を演じられなかったかなと思います。

 

本当に小栗くんは、包容力がありその大きさに温かみがあり、気遣いを忘れず、

そこに優しさが溢れているので、皆がついていく慕っていくのがわかりますよね。

素晴らしいと思います。誇れる座長ですよね。

以前、比奈ちゃんのインタビューにも名前が出ていて、

マスクに「ようこそ比奈」と書かれていて嬉しかったと、そうそう小池さんによれば、

マスクの文言はこの頃暗く変化していると、ちょっと心配です。

27日の「情報7daysニュースキャスター」では、三谷さんが決定稿はまだですけど、

「鎌倉殿の13人」最終回を書き終えたと仰っていて、おおって思いました。

いよいよ最終回に向けて進んでいくんですね。ドキドキします。

 

その「鎌倉殿の13人」第33回を観ました。

義時が布を摘んで手を交差させながら髑髏を見せるときの所作が美しいなあとか、

時房は根底が明るくてちょっとトンチンカンな感じがいいなあとか、

生田くんの源仲章、知的で胡散臭くていいなあとか、色々ありましたが、

なんといっても頼家、善児の最期のシーンでしょうか。

善児は因果応報といえばそうなのですが、人の心を一幡によって貰い受けたものの、

それゆえに命を落とすという。

ツイッターの感想を読んでいたら、きっと善児は字が読めなかったのではないか、

一幡の手習の様子を見ていて「一幡」という文字だけは読めたのではないかと、

書かれていて、そうだなあと納得しました。

その唯一読める文字「一幡」、それを頼家と格闘している時に、

見つけてしまい隙をつかれるという。一幡様は善児にとって一縷の光だったのか、

それは眩しすぎて見誤ってしまったか。

その後、トウに親の仇と言われて、絶命した善児。

トウも苦しかった、善児も苦しかった。でも善児はほっとしたのかなと思いました。

もう年もとった、命令とはいえ何人もその手で殺してきた。

トウに殺されて本望だったかもしれないなと思いました。

そして義時は印象的なシーンが数々ありました。

 

頼家を討つと決まり、太郎に承服できませんと言われ立ち去られたとき。

義時「放っておけ」

時房「修善寺に向かいますよ。頼家様に逃げるようにと。

   ・・・逃げて欲しかったのですか」

義時「そうではない。 

   太郎はかつての私なんだ。あれは・・・私なんだ」

時房「兄上にとって、太郎はなんていうか望みなんですね」

義時「あいつの一途な思いが羨ましい」

 

「太郎はかつての私」、整った横顔が苦しかった。

辛かっただろうなあと思います。時房に聞いてもらえてよかったです。

 

善児の家で兄上の緑色の石のついた巾着袋を見つけてしまった義時。

義時「そうであったか・・・」

時房「それは」

義時「兄上がいつも腰からさげていた」

時房「三郎兄上の。何故それがここに」

義時「答えはひとつ」

時房「・・・善児を私が斬ります」

義時「ならぬ!あれは必要な男だ」

時房「しかし」

義時「私に・・・善児が責められようか。・・・兄上・・・」

 

辛いシーンでした。兄の仇、ずっと心に持って生きてきたと思うんですよね。

でもわかった時、自分はそれができない男になっていた。

善児と同じようなことを積み重ねてきた自分、兄上の仇さえ斬れない自分、

最後に絞り出した兄上という言葉が、義時が弟だったということがより感じられて、

とても悲しく響きました。

その後、和田殿と酒を酌み交わすシーンは温かなシーンでしたね。

そこに運慶殿が来ていました。

 

運慶「小四郎、何年ぶりだ」

義時「15年になります」

運慶「お前、悪い顔になったな」

義時「それなりにいろいろありましたから」

運慶「だがまだ救いはある。お前の顔は悩んでいる顔だ。

   己の生き方に迷いがある。その迷いが救いなのさ。

   悪い顔だがいい顔だ。

   いつかお前のために仏を彫ってやりたいなあ。

   うん、いい仏ができそうだ」

義時「ありがとうございます」

 

今回、このシーンが一番切なかったです。

運慶の言葉を聞きながら少し泣きそうな小四郎。

運慶のきっと全てお見通しの、でも朗らかで無造作な飾らない言葉が、

義時の心を少しでも救ってくれたでしょうか。

運慶の言葉を聞きながら、盃を持つ手元は微かに震えているように感じたし、

お酒で濡れた唇も少し何か言いたそうにも思えました。

たくさんの悲しみ痛みに蓋をして鬼になり、悪い顔となったとしても、

でも悪い顔だがいい顔だと運慶殿は言ってくださった。

「迷いが救い」

本当に義時の心情を思うと胸が締め付けられます。

このところ毎回ドラマチックで悲しく切ない「鎌倉殿の13人」ですね。

来週も楽しみにしています。