風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

プラスアクト 5月号 その2

晴れました。少し暖かくなりました。
さて少し前、家族との会話の中で、私が、小栗くんにやってほしい作品と、
小栗くんがやりたい作品は違う気がすると話していて、
でも私がやってほしい作品を、小栗くんがやりたい、やりたい、という人だと、
それはそれで私は彼を好きにならないような気がすると言ったら、
「何を言いたいのかわからない」と言われたのですが(笑)、
「プラスアクト」のインタビューを読んで、
あいかわらず小栗くんは小栗くんとして、
変わらず居てくれて嬉しいなあと思いました。
挑戦的で、抵抗していて、矛盾と闘っていて、飾らず正直で、
ちょっぴりわがままで、繊細で、そして前を向いている。
それから可愛い部分も変わらずちゃんとあって、
愛すべき小栗くんでした(笑)。
でもロミオはやってほしいです。矛盾を抱えながらも(笑)。
では今日の台詞は期待を込めて「ロミオとジュリエット」から。


ロミオ「恋の軽い翼でこの塀を飛び越えました。
     石垣などでどうして恋を締め出せるでしょうか。
     恋がなしうることなら、恋はどんな冒険だって厭いません。
     この家の人たちがどうしてぼくを妨げられましょう。」


そして美しい美しいロミオ(笑)、いえいえ、小栗くんの写真が、
載っている「プラスアクト」、インタビューを読んだら、あの海辺の写真が、
より意味を持って迫ってきました。
真っ白なバックは孤高の人のようにも見えるけれど、
ただ風に吹かれるように、いろいろなものを受け止めて、
なお、その笑顔のように、繊細で温かく、ナチュラルに前を向いている感じがして、
その金髪の美しい彼はとてもとても素敵でした。
ではそのインタビューより、印象的な言葉を書き出していこうと思います。
ーは聞き手の方の言葉。「」は小栗くんの言葉です。
読みたい方だけお願いします。






プラスアクト 5月号


小栗旬と哀愁。人によっては結びつかないと思うし、圧倒的に個人的な感覚かもしれないが、私は彼には陽性な面以上に、物悲しさ、切なさを見出すことが多いのだ。


「俺の中でアレックスに関して燃焼し切れていない思いがずっとあった中、舞台が始まって3〜4日経ったころに古田新太さんが観に来てくれて。終演後にシャワー浴びていたところをバッと開けられて、『小栗!恥ずかしがるな。こういうのはやり切った者勝ちだから。思い切りやり切れ』って言って出て行った訳」
ーかっこいい!


(松本くんが初日を観に来てくれた後)
「わざわざ地方公演にも来てくれたんですよ。その時に『舞台ってこんなに変わるんだね。俺やっぱりイカれた役をやってる旬が好きだよ』って言ってくれたんですよね。」


ー開拓者と考えた時に、時代ごとにそれまでのスター像だったり俳優像・・・見え方とかあり方とかを変えるような人が出て来たと思うんだけど、そういう中でも凄くストレートで全く飾らないタイプだと思うんです。
「バカだから計算とか出来ないんですよね(笑)」
ーそうやってストレートに言ってる内容がスターになる前とずっと変わらないし、普通の人にも共感出来ることを言っている。スターという位置にありながら、それって珍しいんじゃないかなと思うんですよ。


ーうん、だから小栗君の場合、どんな相手とも、それこそビジネスの相手も、最終的に人と人になってしまうんだよね。
「それはさっきの話から繋げて言うと、俺はそういう家族に恵まれたんだよね。父親が本当にそういう人だから。どんな人とも人間同士の付き合いをして、言葉が通じない相手にも・・・俺がガキのころからイタリア人とか色んな人がうちに来て、会話も通じないまま一緒にご飯食べて、でもすっげぇ嬉しそうに酔っぱらってる親父を見て来て、『なんだろう、この人』って思ってたけど。まあ、そういう家に生まれたっていうのが大きいですね」
ー小栗君はお父さんと似てるよね。
「ホント、僕と親父はそっくり!」


「ホントに今回の『時計じかけ〜』で橋本さとしキムラ緑子山内圭哉吉田鋼太郎、この4人に会って、『あ〜、やっぱり板の上で存在してきた人達は格段に凄いな』と思った。あの人達から比べたら俺なんかホントにレベルが低いなって。自由なんだよ。ホントに板の上で。板の上で自由を手に入れるって、凄い大変なことだよ。」


ー最近、舞台と映像両方に価値を置いて活動している若手俳優が増えたと思っていて。それって小栗君がその先駆けになっていると思うんです。
「だって演劇の人はお芝居がホント上手いと思いますもん。それは技術なのか慣れなのか上手さなのかわからないですけど、でも舞台に勉強に行くなんていうのは100年早いって思ってました。板の上はホントに怖いですからね。そんなことより、とにかく舞台がやれることに喜びなさいって感じでしたね、ずっと」
ーその感じはずっとブレないですね。
「(カメラに)寄られないと芝居が出来ないというのは俳優として致命的だと俺は思うから。かといって寄られないで芝居が出来るから、寄った時にはちょっと暑苦しいって人ももちろんいるだろうけど。だから今の若者としての繊細な芝居が素晴らしいって人もたくさんいると思うけど、そういう人が本気で枠を広げようと思ったら苦労はあるんじゃないかな。でも確かに、俺が言うのも偉そうだけど、舞台も映像も全部に照準を置こうとしている若い役者は増えたと思います。今回、瑛太が『時計じかけ〜』を観に来てくれたんだけど、『俺より旬の方が板の上では自由だなって思った』って言ってくれてさ。(小出)恵介も『旬、板の上では怖いものなしだね!』って」
ーある若手の俳優さんは2回観たっていうし、観たいのにチケットがなくて観られなかったといった話も聞いたし、小栗君と同世代だったり若い世代の俳優さんには、一般の観客である私達とはまた違う部分で凄く響いているんだなという印象があります。ということで言うと、無理矢理まとめるみたいで申し訳ないですけど、“小栗旬は起きたんですか”っていう(笑)。
(プラスアクト、2008年小栗くんの特集のテーマは「小栗旬を起こせ!」だったので)
「まあ・・・正直、寝てた覚えはないんだけどね」
ーあはは!2年前のあのときからね。
「あの時から寝てた覚えはホントないんだけど(笑)!」


最後は可愛いんですけど(笑)。本当にいろいろと共感しました。
小栗くんには哀愁がある、どこか切ない感じがあるというのは、
ずっと思っていたことですし、飾らない小栗くんも、そのままですよね。
そして古田さんが小栗くんに的確なアドバイスをくださったことが、
凄く嬉しかったです。
その様子が目に浮かぶようですが(笑)、可愛い後輩と思ってくれて、
才能を買って目をかけてくださっていることが、本当に嬉しかったです。
やはり小栗くんの人柄ゆえか(お父様ゆずりの・笑)、
お友達にも恵まれて、たくさん感想をいただいて、
こうやってインタビューを読んでいくと、
あらためて彼はこういう位置なんだなあと思います。
最近、舞台と映像両方に価値を置いて活動している若手俳優が増えたのは、
小栗君がその先駆けになっている、ということも、なんとなく気づいていたのですが、
文章で読むと、やっぱりって思います。
今回は舞台中ということもあって、舞台のお話がたくさん聞けて、
凄く嬉しかったです。
“とにかく舞台がやれることに喜びなさい”
それは私が初めて舞台で観た21歳の小栗くんからも、
その後もずっとずっと伝わってきましたよね。
彼が板の上でキラキラ輝くのはそういう理由もあると思います。
あいかわらずちゃんと冷静に見渡す目も持っていることもわかったし、
内容も濃く、過去の話、これからの話等、他のお話もたくさん聞けて、よかったです。
なんだか小栗くんが前向きで、読んでいて元気の出るインタビューでした(笑)。