風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

南極料理人 感想

晴れたり曇ったりしています。
やっと録画していた「南極料理人」を観ました!
とってもゆったりと淡々としているんですけど、なんだか面白くて、
大きな出来事は何もないのに(小さな出来事はちょくちょくあります・笑)、
それぞれの人間味がきちんと伝わってきて(どこか可愛らしくもある・笑)、
後味の良いあったかく優しい映画でした。
沖田監督らしい色みたいなものも感じられて、
それは監督の人間を見る目線だと思いました。
ヒーローでもない、特別良い人間でも悪い人間でもない、
普通の人間への愛しさというか、それらの人間を肩肘を張らず、
さりげなく受け入れていく素直さ、心地よさが、凄く伝わってきました。
この頃は、ここまでやらないと伝わらない?みたいな作り方も多いのですが、
こうやって押しつけがましくなく、大げさな演出をしなくても、
充分伝わるという、こういう映画は私は好きです。
皆さんから、観終わった後、ラーメンが食べたくなる、唐揚げが食べたくなると、
聞いていましたが、私はラーメンが食べたくなりました(笑)。
この沖田監督の世界の中で、色の中で、
小栗くん演じる幸一くんはどんな表情を見せてくれるのか、
本当に、ますます「キツツキと雨」が楽しみになりました。
ではここからは内容に触れますので、読みたい方だけお願いします。





やっぱり食事って大事だなあといまさらながらに思いました(笑)。
みんなが元気に笑顔になりますよね。
主人公堺さん演じる西村さんの作る料理はどれも美味しそうで、
映画を見ながら、明日はどんな料理が出てくるのだろうって期待したり(笑)。
そしてやはり太陽は1日で、昇って沈んでほしいなあとか、
自分の作った料理に醤油をかけられても、怒っちゃいけないんだとか、
伊勢海老の海老フライは、それだけで笑いがとれるなあとか、
下手な料理でも、それが思い出になって、泣いちゃうこともあるんだとか、
下の歯は、屋根にあげたかったなあとか、
化学式って大事だなあとか、
オーロラよりラーメンの方がもっと大事なんだとか、
声だけで好きになっても、可愛い子でよかったなあとか。
でもちゃんと厳しい南極での生活は伝わってきて、
8人が徐々に自然に仲よくなっていく様子もわかります。
最後に家族の皆と、手を振ったり、抱き合ったりする場面は、
ちょっとラブ・アクチュアリーみたいでした(笑)。
主人公だけでなく、ひとりひとりが丁寧に描かれているので、
帰って来たひとりひとりに、よかったなあって、
あ、奥さん、手を振ってる!とか、親身になってしまいました(笑)。
淡々とでも感情の機微がちゃんと伝わってくる、
ユーモアのあるあったかな映画だったと思います。