風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

ボクらの時代

曇り空です。
今日、パソコンの修理にまだ日数がかかるという連絡が入りまして、
もう待っていられないので、慣れないパソコンで書こうと思います(笑)。
30日にはいよいよ「ルパン三世」が公開ですね。
「小栗くんの公式HP」より。小栗くん出演情報。


8月29日(金)
TBS「あさチャン!」5:30〜放送
TBS「いっぷく!」8:00〜放送
TBS「ひるおび!」11:00〜放送
TBS「Nスタ」15:50〜放送


こちらではどのくらい放送されるかはわかりませんが、
東海地区では「いっぷく」の後に「ルパン三世ナビ」が放送されます。
夜は「ぴったんこカン・カン」「オールナイトニッポン」と楽しみが続きますね!


カッコーの巣の上で」の感想を、K さん、shu shu さんが、
15日のコメント欄に書いてくださいました。ありがとうございます。
読んでみてくださいね。
カッコーの巣の上で」も無事全公演を終えて本当によかったですね。
感動的な楽しい大千秋楽だったそうで、
舞台役者としてまた大きくなった小栗くんでしたね。


その後、小栗くんは、
シークレットイベントで、美女に囲まれたり、「信長協奏曲」の撮影にも、
入ったようですが、なんといっても24日の「ボクらの時代」がとてもよかったので、
印象的な言葉を書いていこうと思います。


ボクらの時代     小栗旬×綾野剛×蜷川幸雄


小栗くんと蜷川さんは、出会いから12年。
小栗くんは再演に出ないので、くどきに行った「キサラギ」撮影時のときの話。
そして「ルパン三世」公開に向けて。


蜷川「俺は漫画を実写に映したって意味ないじゃないかと思うんだよね」
  「どこにクリエイティブな面白さがあるんだよって、俺は思っちゃうわけね」
小栗「上手くいけばね、漫画の世界を飛び越えることができる瞬間もありますしね。
   それが作れると、
   そこにはクリエイティブがあるんじゃないかなと思いますけどね」


蜷川「じゃ、観よ」
小栗「観てください」
蜷川「で、すぐ電話だよ」
小栗「チャーミングですよ。俺」
蜷川「ほんと」
小栗「あはははは!」


蜷川「全く違うんだよね(二人は)。全然違う。
   小栗もまあ、結構シャイなところがあって、
   それでこう屈折するんだけど、綾野剛みたいにさ、いろんな苦労してさ、
   こいつはさあ、恵まれた不幸っていうのがあって、
   恵まれた不幸がわかってるから、小栗はいいんだよね。
   それだけでは満足できない、ウジウジした自分があって、
   恵まれている自分をなんとか脱出したいっていうか、
   いろんなことが見える俳優であろうとする、人間であろうとするところがね、
   小栗のいいところなのね。
   で、消えそうになると、俺は怒るわけ。
   小栗!そばで敏感にいろんなものを抱えて生きてきたのに、
   お前、普通の人間になるなよ、なるな。
   だから会うと、お前、サラリーマンみたいな顔になってきたなって、
   うるさいわけ」
小栗「俺は一回、ぼやけた時期が確実にあるので。
   それで2、3年くらい前に蜷川さんに会ったら、
   中年になっちまったって言われて、むかついて帰りましたよ。ほんとに。
   悔しいなあと思って」
蜷川「むかつかせるのも演出家の仕事だから」


蜷川「人間ってあまり幸せだと、穴を埋めるっていう冒険を、
   しなくなるっていう恐怖心が、自分自身にあるんだよ。
   で、たとえば、いい俳優には不幸でいてほしい。
   なんか欠落しているものがあるから、
   仕事で埋めたり、他者との熱いコミニュケーションで、
   埋めていく、そういうふうにあってほしいからで、実際問題として、
   家庭生活が幸せじゃいけないとは思わないんだけど。
   小栗はだから結婚したっていいんだけど、
   自分で苦しむハードルをそことは別個にみつけなきゃいけない」


小栗「蜷川さん、こんだけ長い間、演出してきたら、この俳優が好きだと思って、
   その俳優もいろんな人生を過ごしていくわけじゃないですか。
   それを見ているときにはどういう気持ちで、俳優のことを思うんですか」
蜷川「結婚して幸せになるなら、なればって、ただ俺とやるときは、
   最高の人じゃなきゃいやだ」


蜷川「普通の生活ってものを繰り返していくじゃない。
   ご飯食べて働いて帰ってきて家族を養うとか寝るとか、
   そういうもの、同じことの繰り返しで、その中で
   どういうこう自分を掻き立てるものを持つかっていったら、
   その人が必死になってその核を探さなきゃいけない。
   舞台だって同じだって思うんだよね。
   小栗に対して、ぎゃあぎゃあ俺が言っているのは、
   そこを通過しろと、二つの人生抱えてたら、実際の人生と、
   もうひとつの演劇を通した繰り返さなきゃいけないっていう人生、
   二つを抱えて、そこで格闘したら、芝居も持続できる何かが、
   発見できるかもしれないっていう気がするんだよ。
   で、それはいい俳優が背負うべき時代に来てるんだって気がするんだよね。
   そして見事にそれをやってのけて、あっと言わせてほしいと」


もう蜷川さんと出会って、12年にもなるんですね。
まだこうやって目をかけていただける俳優でいられることは、
本当に幸せだなあと思います。小栗くんの努力や感性の賜物ですよね。
それにしても、蜷川さんのお話を聞く二人の目のなんときれいなこと。
純粋で素直で、蜷川さんへの尊敬がとても感じられて、
三人は親しげでありながら、緊張感がある良い関係ですよね。
蜷川さんがずっとパワーを保ちつつ速度を落とさず走り続けていて、
彼らを鼓舞してくれて、かつ俳優に対して、本当に大切に思ってくれる、
優しく包んでくれる雰囲気が、いつも素晴らしいなあと思います。
小栗くんの俳優としての未来への道を照らしてくれる存在のような気がします。
たくさん良い言葉も聞けて、蜷川さんの言葉はいつも文学的でとても好きです。
「恵まれている自分をなんとか脱出したいっていうか、
いろんなことが見える俳優であろうとする、人間であろうとするところがね、
小栗のいいところなのね。」
よく見てくださって嬉しいです。
「いい俳優には不幸でいてほしい」
これは前からよく仰っていて、よくわかります(笑)。
でも本当に、小栗くんも蜷川さんとやるときは、最高の人で、
そして蜷川さんが思う俳優像を確立して、
見事にあっと言わせてほしいと思います。
また是非是非、蜷川さん演出の舞台に出演出来ますように、
できたら蜷川シェイクスピアに出演出来ますように!
「ボクらの時代」を見て、余計にその思いが募りました。