風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

子ネコとリンゴ

晴れました。
いつまでも暑いですが、この暑さの中、HDDの整理も、雑誌の整理も、
済みました。もはや「獣医ドリトル」を待つばかり(笑)。
でも私は先に原作は読まない派なので、何を読もうかなと思っていて、
そうそう、動物繋がりで、まどみちおさんの詩を読んでみました。
童謡「ぞうさん」の詩を書いた方ですね。
以前も一度紹介したことがあるものも含めて、
チョウチョウ、ヒツジ、キリン、子ネコ。


#チョウチョウ


こころなら
こんなに きれいなの・・・
そう いって
でてくるのかしら
もじゃもじゃけむしから
いつも
チョウチョウは


#ヒツジ


みみに しかけた
ぜんまいで
ほおけタンポポ
とばします


#キリン 


いすは まっています
とおい ほしからの
きょじんの おきゃくを
もう なんまんねんも・・・


#子ネコ


おとなりに 行って
生まれたばかりの子ネコを
だかせてもらった
あたしのむねに ねて
子ネコは かるくて小さくて
目をつぶっていてあげたいくらいに
かすかだった
あんまり かわいいから
こんなに すきとおるような
きれいなにおいが するのかしら・・・
そういったら おばさんが笑った
―ほほほ あそこに
  ジンチョウゲがさいてるのよ


優しくてユーモアがあってちょっぴり切なくて、
鳥取先生は、キリンとかヒツジも治すのかな(笑)。
子ネコはきっと出てきますよね。
まどさんの詩、もうひとつ。


#リンゴ


リンゴを ひとつ
ここに おくと


リンゴの
この 大きさは
この リンゴだけで
いっぱいだ


リンゴが ひとつ
ここに ある
ほかには
なんにも ない


ああ ここで
あることと
ないことが
まぶしいように
ぴったりだ


好きな詩です。ちょっと哲学的でもあり、
最後が潔いというか、清々しくて力強く、
もちろん真っ赤なリンゴも思い浮かぶのですが、
宇宙も感じられるような、いい詩だなあって思います。
暑い中、ちょっとシャキッとしました(笑)。