風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

失いたくないものの全て

あいかわらず暑い日が続きますね。
義太夫さんのHPの「小声でソーッと・・・」のところに、
http://fat-man-web.hp.infoseek.co.jp/
「もう一つの日本代表」として写真がUPされています。
教えていただきました(小声でそっと、ありがとうございます・笑)。
とってもいい写真です。小栗くんはリラックスしすぎ?
義太夫さんのコメントもその様子がよく分かる嬉しいものです。読んでみてくださいね。
11日の「アーデンの森」さんの「偶然の音楽」の記事が素晴らしくて、
特に千秋楽の小栗くんの涙に関して本当に感動的でした。
そのmy夢舞夢さんのリクエストにお答えして(滅多にないことなので嬉しいです・笑)、
ポッツィのその後ですね。
まず「偶然の音楽」は珍しく先に小説を読みました。
この小説がですね。今まで読んだことのないような、でも非常に惹かれる小説で、
その小説の感想は、2005年7月27日に書いてありますが、
それで舞台を11月に観ることになるんですが、
7月に読んだにもかかわらず、すごくその本の雰囲気が頭から離れなくて、
舞台を観たとき、その小説そのままの雰囲気だったので、それにまず驚きました。
舞台の感想は、2005年11月20日に書いてありますが、
なにしろ1回しか観ていないのでいろいろ違っているかもしれません(笑)。
ポッツィ自身が、とても生き生きとしていたんですが、
すごく儚かったんですよね。でもすごくすごく大切で・・・。
まず最初の場面で、ポッツィがナッシュの前に転がり込んでくるんですが、
最後もそのシーンで終わります。
だから全ては幻だったのではないかとも思える。
初めて、自分に寄り添ってくれた若い男の子、ポッツィは、
ナッシュが作り上げたもの?
あの登場人物の中で、ポッツィだけはすごく正直に思いをぶつけているんですが、
それもナッシュが本当は言いたいことだった?
寓話的な中にも、迫ってくる感情がリアルだったので、
それがナッシュの深層心理だったのか。
だからポッツィがすごくすごく大切に思えたのは、自分の分身だったから・・・。
いろいろ思いが交錯する舞台で、
どなたかが、わからないことは贅沢だと仰ってましたが、
そんな感じで、わからないんだけど、深い感情がひたひた迫ってくるような、
息子は今だに「偶然の音楽」の舞台が好きだと言っていますが、
破滅に向かっているのに、希望が見えるような、
空っぽなのに、満ちていくような、不思議な舞台でした。
小栗くんは、その一番元気な役だったのに、何故かとても儚くて、
感想にも書きましたが、石は積み上がっていくんですが、
どんどん失っていくような、どこか虚しい哀しい物語だったので、余計に、
失いたくないものの全てのように、愛しくて大切なポッツィだったんです。
すみません、あまり答えになっていませんね(笑)。
とにかく「偶然の音楽」はまた私の心の違う扉を開けてもらったような、
そんな舞台でした。