風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

類と静の物語

暖かい日になりました。
さて、少し「ムサシ」近辺が騒がしくなりそうで、
そのことを考えると、ドキドキしてきてしまうので、
今のうちにちょっと休憩(笑)。得意の自給自足です(笑)。
前に類と静の物語を書いたのですが、
書いた日が、2007年3月5日、今、ちょっと読み返してみたら、
その当時は意識していなかったのですが、
花より男子ファイナル」の後の物語のようでもあるんですね。
今度はそれを意識して、
ちょっぴり加筆修正してみました(おおげさですが・笑)、
では、再び、類と静の物語。


あのとき電話越しで聞いた静の声は、晴れやかに聞こえたと、
類は思っていた。
ソファに沈み込みながら、いつもと変わらぬ窓の外を眺め、
流れる雲を目で追った。
そして今、静は類の傍らにいる。


結局、愛のない生活を飛び出して、
今は花沢類と、パリの小さなアパートで暮らしいる静。
誰よりも前向きで、強さを持った静だったが、
今はそれも挫折してしまい、傷ついた心を癒してくれるのは、
寄り添う類のその存在だけ。
彼の優しい声、優しい笑顔、優しい瞳。
前は類に対して、母親のような感情を抱いていたが、
今はかけがえのない、ただひとりの人。
ある日のパリの街中の路地。
向こうから類がたくさんの色とりどりの風船を持って歩いてくる。
なんだか似合っていて、とても可愛い。
類も静をみつけて、瞳に喜びの光が差す。
思わず、二人駆け寄って、抱き合おうとすると、
類の手から、風船が離れ、パリの青い空へ高く、高く、舞い上がっていく。
見上げる二人。笑い合う二人。


きっとこの幸せはずっとずっと続くのだ。
静は僕の腕に中にいる。
たとえ風船がその手から離れようと、
吹く風が少し冷たく感じようと、
パリの空が悲しいほど青くても・・・。


類と静はどうしても切なくなってしまいます。
どうしてかな(笑)。
類には類だけを愛する人に側にいてほしいのに。