風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第35回

晴れました。まだまだ暑い日が続きます。

まずとても充実した素敵なインタビューがUPされました。

 

NHK アーカイブス 人物録 小栗旬

https://www2.nhk.or.jp/archives/jinbutsu/detail.cgi?das_id=D0009070625_00000

 

動画もあって、これまでの大河を振り返ることもできて、

良いインタビューですよね。

14歳佐吉役のとき、すでに善児役の梶原善さんに可愛がっていただいていたり、

来年の大河でも石田三成役で出演したいほど、三成役に思い入れがある等々。

興味深いインタビューでしたが、なんといっても「鎌倉殿の13人」について、

街を歩いている時の声のかけられ方が全然違うこと、

「共通の話がある」というような雰囲気で接してこられるとのこと。

これはさすが大河ドラマですよね。小栗くん、何本も連続ドラマをやってきましたが、

本人が特別にこのように感じるということは、大河の影響力は凄いと思います。

それから最後のコメント。

 

ご覧になってきた方々には「せっかく見続けてくれたのだから、何が起ころうと、

最後まで責任を持って見届けてください」としか言えないですね。

北条義時という人が背負わなければいけなかったものを、

一緒に背負って終わりましょうという気分でいるので、最終話まで見たなかで、

なぜ義時が変化せざるをえなかったのかが伝わるといいなと思います。

そして全てが終わった後、もう一度はじめから見直して欲しいですね。

1回から5回のはつらつとした義時の姿はきっと涙なしで見られないんじゃないかな。

 

これ、凄いコメントだと思います。なんといっても道連れ感が凄い!

「一緒に背負って終わりましょう」って、

なかなか大河の主役のコメントで出てこない言葉だと思います。

はい、背負いますとも、背負いますとも、

それで義時の心がほんの少しでも軽くなるなら、一緒に道連れになりましょうって、

本当に思いました。

悲しくも愛しい義時をより感じたコメントだったと思います。

 

その「鎌倉殿の13人」第35回を観ました。

まずのえさんですけど、なかなかな人でした(笑)。

でも平六はすぐ見抜いてさすが平六でしたね。

そしてりく。悲しみを癒すのは怒りだったのですね。

嘘を吹き込まれてまんまと信じてしまい、

攻撃対象ができた途端に力を発揮して、時政ももう少し、

なんとかならなかったのかなと思いました。

実朝はやっと心が晴れてよかったです。

 

お前の悩みはどんなものであっても、それはお前一人の悩みではない。

はるか昔から同じことで悩んできた者がいることを忘れるな。

この先もお前と同じことで悩む者がいることを忘れるな。

悩みというのはそういうものじゃ。

お前一人ではないんだ。決して。

 

優しい実朝の笑顔と涙がよかったです。

でも最後に花押を押してしまいました。

今回はずっと重苦しい雰囲気が流れていましたよね。

それは畠山殿のこと。実直でずっと鎌倉に仕えてきた畠山だったのに。

最後の畠山と義時が酒を酌み交わすシーン。

幼馴染みであった親近感と不穏な緊張感のあるシーンでした。

 

畠山「もし執権殿と戦うことになったとしたら、

   あなたはどちらにつくおもつもりか」

義時「・・・」

畠山「執権殿であろう。それでよいのだ。私があなたでもそうする。

   鎌倉を守るために」

義時「だからこそ戦にしたくはないのだ」

畠山「しかしよろしいか。北条の邪魔になる者は必ず退けられる。

   鎌倉のためとは便利な言葉だが本当にそうなのだろうか。

   本当に鎌倉のためを思うなら、あなたが戦う相手は」

義時「・・・それ以上は」

畠山「あなたは、わかっている」

義時「それ以上は」

 

これは暗に父上時政のことを指してる?

もはや畠山は覚悟は出来ていて、対する義時は苦悩の表情でした。

そして来週こそ、もう予告を見ただけで泣きそうです。

そんな悲しく辛い展開を少しでも柔らげたいと、

今は入手困難になっている「義時どーもくん」を手に入れることができました。

烏帽子を被り、黄緑色の直垂を着て、

口を大きく開いていて(どーもくんですから・笑)、可愛いですよ。

こんなノーテンキな「ども時くん」にはもう決して戻れないけれど、

それこそ道連れの一人として、義時を見守っていきたいと思います。

来週も楽しみにしています。

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第34回

よく晴れました。

最近、今更ですけど、鎌倉時代の衣装が素敵だなあと思っています。

烏帽子と直垂。私個人的には時代劇でよく見る丁髷姿より好きです。

着物の柄が広範囲によく見えるし、ひだが重なってちょっとドレスのようで、

色のバリエーションもたくさんありますよね。烏帽子も可愛いです。

いわゆる着物は足が長いとバランスが悪くなる場合もあるのですが、

直垂は小栗くんのように背が高くて足が長くてもとても似合っていて、

後ろ姿など腰が高くて格好いいなあと思います。

(そういえば小栗くんのまわりの俳優さんも、皆、背が高いですよね。

 そういう方々を選んだのかな。揃うと壮観です。)

義時は最初は明るい黄緑、次に少しくすんだ落ち着いた黄緑、

そして今は上質な深緑の衣装になりました。

最初の衣装について、大河ドラマ館のツイッターにはこう書かれていました。

「松葉色地染め木綿小袖に若苗色地染め桔梗亀甲柄直垂」

長い(笑)。若苗色は稲の若苗のような明るい黄緑だそうです。

本当にその色のように若く純粋な小四郎でしたよね。

義時はその衣装とともに地位も姿も心情も変わっていっているので、

あの黒い衣装を着るときはどんな状況なのかを考えると、ちょっとドキドキします。

これからも皆さんの衣装も楽しみに観たいと思います。

 

「鎌倉殿の13人」第34回を観ました。

今回はちょっとほっと一息の回でしたね。楽しいシーンもありました。

でも不穏の種があちこちに撒かれていましたが。

最初のシーンでは、義時が頼朝の形見を泰時に渡していました。

この形見、後々もっと重要なシーンで出て来るのかなと思っていたのですが、

あっさり泰時に渡してしまって、「持つに値しない」と義時は言っていましたが、

頼朝はもっと残酷なことをしていましたよね。

その後のシーンでも、泰時から「自業自得だ」「人の心がないのですか」とも、

言われましたが、人の心が捨てられないから苦しんでいる父上なのに、

だから形見を渡したんですよね。

悪に振り切ってしまえばいっそ楽になるんだと思います。

そこをわかってほしかったです。

でも初ちゃんが泰時にビンタをしてくれたのでよかったです。

初ちゃん、頼りになると思いました。さすが平六の娘です。

さて実朝はいろいろな先生方に講義を受けていましたが、義村の講義が一番面白く、

ここでも笑いましたが、もっと笑える事柄が出てきました。

トレンドにまでなった「きのこ好き」「きのこ嫌い」ののえの登場です。

八田殿に見極めさせたのがそもそも間違いで、

こんなときこそ平六でしょうと思いましたよね。

しかしすこぶる有能な義時、女性に関してはどうしてこうなってしまうのでしょう。

再三登場するきのこも、毎回嫌われて、きのこに同情してしまいます(笑)。

そこまできのこにこだわる理由を聞いてみたいです。

考えてみると今までの妻、八重、比奈、二人とも可愛くて綺麗で芯が強くて、

何より小四郎を愛してくれて支えてくれて本当に素敵な妻だったので、

裏表の顔があるしたたかなのえが普通なのかなと思ってみたり。

ちょっと動向を見守りたいと思います(笑)。

それから鹿鍋のシーン、とてもよかったですね。

 

義盛「ちなみにこの鹿は俺が仕留めたんだ」

巴 「三日も追い回して」

義盛「頭のいいヤツで。名は鹿之助、俺がつけました!

   (巴に)マネしてみろ。早く」

(巴、鹿の顔マネをする)

義盛「あははは!可愛いだろう。さあさ、食おう。

   ・・・あ、苦手でしたか」

義時「顔マネなどするからだ」

巴 「ご無礼いたしました」

実朝「いや。鹿之助、ありがたくいただこう」

義盛「あははは!」

 

温かなよいシーンでした。皆人柄が良くて、

義盛、巴は相変わらず賑やかで仲良しですし、

モグモグと食べ続ける八田殿もよかったし、

皆の様子に久々に笑顔になり鹿鍋を食べる義時もよかったし、

鹿之助にお礼を言いつつ食べる実朝はいい子だなあと思いました。

その後、実朝に扇子で火を消してもらう義時も可愛いかったですよね。

さあ、次回は不穏の種からいよいよ芽が出そうです。

来週も楽しみにしています。

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第33回

晴れたり曇ったりしています。

この頃、「鎌倉殿の13人」のテーマ曲が突然流れてくることがありませんか。

放送後はたびたびツイッターのトレンド世界1位になっていますし、

先日は「プレバト」に全成さんが出演されていて、

俳句の夏井先生がとても喜んでいらっしゃいました。

「鎌倉殿の13人」大反響ですよね。

27日の「土曜スタジオパーク」でも、ゲストの小池栄子さんが、

反響凄いんじゃないですかと聞かれて、

「政子様と呼ばれることがある(街を歩いていて)」と仰ってました。

その小池さんのスタジオパーク、とても楽しかったです!

小池さんが選ぶ「あの人の名演技」に安達殿の二度見と、

小四郎の八重さんに振られた時の顔と泣き顔を選んでくださいました。

「イケメンなのにダサさもあるところが、私が小栗旬さんを好きなところなの。

 前半などは義時は受けの芝居が多かった。受けって凄く一番難しい。

 さまざまな表情が見れて凄いなあと思いました。」等々。

嬉しいですよね。他にも小池さんの携帯に小栗くんに何か書いてもらう話など、

楽しい話がたくさんありました。

チーム鎌倉の良い雰囲気が伝わってきますね。

そのチーム鎌倉の一員、頼家役の金子さんからも嬉しい言葉がありました。

 

金子大地、主演・小栗旬とのエピソードを明かす

「小栗さんの存在がなければ頼家を演じられなかった」<鎌倉殿の13人>

https://news.yahoo.co.jp/articles/8d9379fa76c5c8720675050064bbd7f7419a9203

 

ーー義時演じる小栗旬さんから刺激を受けたことなどはありますか?

小栗さんの存在は本当に僕の中で大きかったです。

うまく演じることが出来なかったなと思って、

自信を無くしている時もあったのですが、

小栗さんがご飯に連れて行ってくださって「大地、好きなように演じていいよ」

「納得いかないシーンがあって言いづらかったら、

俺が『今のカットもう一回やりませんか?』って言うから」などと言ってくださって、

本当に優しくてとてもうれしかったです。そこから吹っ切れて、

もっとぶつかって演じていこうと思えるようになりました。

撮影中も僕が演じやすいように一緒に考えてくれていたので、

小栗さんの存在がなければ頼家を演じられなかったかなと思います。

 

本当に小栗くんは、包容力がありその大きさに温かみがあり、気遣いを忘れず、

そこに優しさが溢れているので、皆がついていく慕っていくのがわかりますよね。

素晴らしいと思います。誇れる座長ですよね。

以前、比奈ちゃんのインタビューにも名前が出ていて、

マスクに「ようこそ比奈」と書かれていて嬉しかったと、そうそう小池さんによれば、

マスクの文言はこの頃暗く変化していると、ちょっと心配です。

27日の「情報7daysニュースキャスター」では、三谷さんが決定稿はまだですけど、

「鎌倉殿の13人」最終回を書き終えたと仰っていて、おおって思いました。

いよいよ最終回に向けて進んでいくんですね。ドキドキします。

 

その「鎌倉殿の13人」第33回を観ました。

義時が布を摘んで手を交差させながら髑髏を見せるときの所作が美しいなあとか、

時房は根底が明るくてちょっとトンチンカンな感じがいいなあとか、

生田くんの源仲章、知的で胡散臭くていいなあとか、色々ありましたが、

なんといっても頼家、善児の最期のシーンでしょうか。

善児は因果応報といえばそうなのですが、人の心を一幡によって貰い受けたものの、

それゆえに命を落とすという。

ツイッターの感想を読んでいたら、きっと善児は字が読めなかったのではないか、

一幡の手習の様子を見ていて「一幡」という文字だけは読めたのではないかと、

書かれていて、そうだなあと納得しました。

その唯一読める文字「一幡」、それを頼家と格闘している時に、

見つけてしまい隙をつかれるという。一幡様は善児にとって一縷の光だったのか、

それは眩しすぎて見誤ってしまったか。

その後、トウに親の仇と言われて、絶命した善児。

トウも苦しかった、善児も苦しかった。でも善児はほっとしたのかなと思いました。

もう年もとった、命令とはいえ何人もその手で殺してきた。

トウに殺されて本望だったかもしれないなと思いました。

そして義時は印象的なシーンが数々ありました。

 

頼家を討つと決まり、太郎に承服できませんと言われ立ち去られたとき。

義時「放っておけ」

時房「修善寺に向かいますよ。頼家様に逃げるようにと。

   ・・・逃げて欲しかったのですか」

義時「そうではない。 

   太郎はかつての私なんだ。あれは・・・私なんだ」

時房「兄上にとって、太郎はなんていうか望みなんですね」

義時「あいつの一途な思いが羨ましい」

 

「太郎はかつての私」、整った横顔が苦しかった。

辛かっただろうなあと思います。時房に聞いてもらえてよかったです。

 

善児の家で兄上の緑色の石のついた巾着袋を見つけてしまった義時。

義時「そうであったか・・・」

時房「それは」

義時「兄上がいつも腰からさげていた」

時房「三郎兄上の。何故それがここに」

義時「答えはひとつ」

時房「・・・善児を私が斬ります」

義時「ならぬ!あれは必要な男だ」

時房「しかし」

義時「私に・・・善児が責められようか。・・・兄上・・・」

 

辛いシーンでした。兄の仇、ずっと心に持って生きてきたと思うんですよね。

でもわかった時、自分はそれができない男になっていた。

善児と同じようなことを積み重ねてきた自分、兄上の仇さえ斬れない自分、

最後に絞り出した兄上という言葉が、義時が弟だったということがより感じられて、

とても悲しく響きました。

その後、和田殿と酒を酌み交わすシーンは温かなシーンでしたね。

そこに運慶殿が来ていました。

 

運慶「小四郎、何年ぶりだ」

義時「15年になります」

運慶「お前、悪い顔になったな」

義時「それなりにいろいろありましたから」

運慶「だがまだ救いはある。お前の顔は悩んでいる顔だ。

   己の生き方に迷いがある。その迷いが救いなのさ。

   悪い顔だがいい顔だ。

   いつかお前のために仏を彫ってやりたいなあ。

   うん、いい仏ができそうだ」

義時「ありがとうございます」

 

今回、このシーンが一番切なかったです。

運慶の言葉を聞きながら少し泣きそうな小四郎。

運慶のきっと全てお見通しの、でも朗らかで無造作な飾らない言葉が、

義時の心を少しでも救ってくれたでしょうか。

運慶の言葉を聞きながら、盃を持つ手元は微かに震えているように感じたし、

お酒で濡れた唇も少し何か言いたそうにも思えました。

たくさんの悲しみ痛みに蓋をして鬼になり、悪い顔となったとしても、

でも悪い顔だがいい顔だと運慶殿は言ってくださった。

「迷いが救い」

本当に義時の心情を思うと胸が締め付けられます。

このところ毎回ドラマチックで悲しく切ない「鎌倉殿の13人」ですね。

来週も楽しみにしています。

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第32回

よく晴れました。

「鎌倉殿の13人」第32回を観ました。

私はいつもこの感想を書くまでに、「鎌倉殿の13人」を3回観るのですが、

まずBS でいわゆる早鎌倉、それから8時からの本鎌倉、

そして感想を書く前にもう一度観ます。

大体一番ドカーンと打ちのめされるのは、初めて観る早鎌倉で、

本鎌倉でちょっと落ち着いて観て、でも今回は感想を書くために今日観た、

「鎌倉殿の13人」が一番泣きそうになりました。

今回も重くて悲しい回でしたよね。

頼家、比奈、善児、仁田殿、皆可哀想で気持ちを持っていかれました。

仁田殿はあのとき、小四郎が相談に乗っていたらとか、

生真面目で真っ直ぐないい人故に可哀想な最期でした。

それから善児、まさかこんな展開になるなんて。

年をとったことが、トウを育てたことが、それとも本当に、

ただ単に「わしを好いてくれている」ことが躊躇させたのでしょうか。

トウが一幡を水遊びに連れて行ってしまいました。善児の涙が辛かった。

その後、暗い廊下を思い詰めたように歩く義時。

まるで深淵のような深緑の着物ときっちりとした襟合わせ、

揺れる袖は暗闇の微かな光に反射します。

その非情な姿はこの上ない恐ろしさと共に、

小栗くん特有の品の良さと切なさが加わって、

悲しみに覆われている様子、複雑さ、深さ、

そして暗い美しさも充分伝わってきました。

比奈との別れのシーンも切なかったですね。

 

比奈「ですから決めました。私からお願いいたします。

   ・・・どうか離縁してください」

(座って頭を下げる比奈)

義時「比奈・・・」

比奈「本当は小四郎殿の許しなんていらないのです。

   でもこうしてお話しするのはせっかくだから。

   せっかくだからって言い方もおかしいですけど」

義時「すまない」

比奈(溢れる涙を止められず)「はあ、もうやだ。

   泣くつもりはなかったのに。いけませんね」

(立ち上がり後ろを向く比奈)

(比奈にカツカツと駆け寄り後ろから抱き締める義時)

比奈(目を瞑り)「あのときと同じ。富士の巻き狩り。

   猪に追いかけられて、小四郎殿は抱きしめてくださった」

(頷く義時)

比奈「同じ温もりなのに、おかしなものですね。

   あのときと何も変わらないのに」

(義時の腕を解く比奈)

比奈「けじめ、けじめ。お出掛けでしたよね。ここで失礼します」

(優しい目で比奈を見る義時)

義時「いってくる」

比奈「いってらっしゃいませ!」

(その声に少し立ち止まる義時。振り返らず去っていく)

 

比奈は本当に義時が好きだったのだなあと思いました。

比奈の髪に顔を寄せる義時。チェロの優しい旋律。

義時のふと比奈を見る優しい眼差しは以前の義時が戻ってきたようで、

胸が熱くなりました。

比奈の涙と笑顔の「いってらっしゃいませ!」がとても心に響きました。

比奈ちゃん、可愛らしくて明るくて芯が強くてとても素敵な義時の妻でしたね。

さて今後も色々大変そうですが、

毎回、映像と音楽とそして演者の方々の素晴らしい演技と、

まるで一本の映画を観ているような充実ぶりなので、

来週もとても楽しみにしています。

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第31回

曇っていましたが晴れてきました。

「鎌倉殿の13人」第31回を観ました。

小栗くんの演技、素晴らしかったですね。

記事にもなっています。

「鎌倉殿の13人」義時“鬼の頼朝化“ダークサイドへ!

泰時に非情命令 小栗旬にネット絶賛「目の演技」

https://news.yahoo.co.jp/articles/c75d39d027021a83d80f049d2dcf7241783c02d9

 

本当に小栗くんの演技に圧倒されました。

もちろん比企役の二朗さんはじめ他の方の演技も素晴らしくて、

物語がうねりのように迫ってきました。

義時と泰時の関係は、かつての頼朝と義時の関係を思い起こされましたし、

三浦が結局北条について、「北条とは二代にわたって刎頸の交わりよ」と、

言ってくれて嬉しかったし、

(刎頸の交わりー生死を共にして、その友のためなら、

 頸を刎ねられても悔いのないほどの友情)

ローソクの火のもと、顔に指を添えて考える横顔も美しかったし、

そして長身で姿勢の良い義時の後ろ姿、背中がとても印象的で、

背負っているものが目に見えるようでした。

 

義時「頼朝様は正しかった」

義時「一幡様には仏門に入っていただきます」

政子「誓いなさい」

義時「誓います」(眉ひとつ動かさず)

義時「太郎。戦になったら真っ先に一幡様を殺せ。生きていれば必ず災いの種になる。

   母親と共に。頼朝様ならそうされていた」

泰時「父上はどうかされております。そこまでして北条の世を作りたいのですか」

義時「当たり前だ!」

義時「比企能員、謀反の罪で討ち取る」

時房「全て終わりました」

義時「ご苦労であった」

政子「一幡は無事なのですか」

義時「生きているとわかれば担ぎ上げようとする輩が現れないとも限らない。

   今は行方知れずということにしてあります」

政子「これでよかったのですね」

義時「よかったかどうかはわかりません。しかしこれしか道はありませんでした」

 

政子の「これでよかったのですね」という言葉は残酷です。

義時の「わかりません」の声音は消え入るようで、

「これしか道はありませんでした」が重く重くのし掛かります。

 

宗時「小四郎、俺はこの坂東を俺たちだけのものにしたいんだ。

   坂東武者の世を作る。そしてその天辺に北条が立つ」

 

暗鬱な暗い屋敷から外の光に縁取られた鎧姿の義時。

一歩一歩歩き進み、兄の言葉が義時を覆ったとき、

俯いた義時はその顔を上げ、その瞳には今までの義時は微塵も残っていなかった。

覚悟という言葉さえ軽々しく聞こえるような、

悲しいほどに変貌した義時がいました。

兄宗時の言葉は最初、希望に満ちて明るく輝いているように見えたけど、

もはや呪いのように義時に襲いかかってきましたよね。

でも凄まじく格好良く美しく、

迫力があり深さも重さもあるとても魅力的な義時になりました。

頼家が息を吹き返してまた大変なことになりそうですが、

比奈ちゃんと義時の関係も心配です。

来週も楽しみにしています。