風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第39回

よく晴れた一日でした。

まず「鳩サブレー 大河缶北条編」私も買ってしまいました。

缶は黄色の下地にいわゆる「小栗あげ」(笑)をしている黒い衣装を着た、

鳩が中央にいて、まわりに政子?実衣?側面にトウ?

そんな衣装の鳩たちが描かれていて、とても可愛いです。

もちろん鳩サブレーも美味しかったです。

 

そんないろいろなところに影響を与えている「鎌倉殿の13人」第39回を観ました。

最初に侍女に扮した長澤まさみちゃんが出てきて驚きました。

まあ、美しくて可愛くて、義時とすれ違ったとき、

これから義時の側室になる女性?かなと思ってしまいました(笑)。

そして今回は4年間が1日で描かれるとのこと。

なんといっても実朝に関して切ないシーンがたくさんあった回でしたね。

実朝が誰にも言えなかったことを千世に言うことができて、

それを千世は優しく受け止めてくれて、

「話してくださり嬉しゅうございました」とまで言ってくれて、抱きしめてくれて、

外見も内面もとても繊細で心の綺麗な姫だなあと思いました。

泰時への和歌が間違って渡されました〜間違えていたなという作り笑いで、

受け取るシーンは凄く切なくて、泰時は分かっていて、

きっとこれからも今まで通りの関係でいられるように、

間違っていたことにしたのか、実朝、泰時、お互いが優しくて切なかったです。

それから義時には「口を挟まれぬこと」とか言われてしまうし。

その義時ですが、すっかりダーク義時になってしまって、

黒い直垂が貫禄を通り越して恐ろしさを感じる黒になっていました。

今までの出来事、経験が、ああいう行動になってしまうのかなあと、

少し疲れているようにも見えます。

政子の前では「むしろ殺していれば御家人たちも恐れ平伏した」と、

言ったかと思えば、泰時には伊豆の父上へ美味いものを持って行ってやれと、

言ってみたり。

本人の中の葛藤とか矛盾とかにもう向き合う気力もないような、

それで非情な決断をしてしまうような、そんな義時にも感じました。

そんな中、義時と仲章のシーンはあの佐野泉と中津秀一が、

大河ドラマで共演するなんてととても感慨深かったです。

生田くんの仲章、美男でいかにもいけ好かない感じがいいですよね。

 

仲章「お父上のこと、さぞお辛かったでしょうなあ。

   正しき道はいばらの道。悪く言うものはおりましょうが、

   私はあなたのお味方」

義時「・・・かたじけない」

 

これからの義時、仲章の関係にも注目しています。

そしてとうとうキャストクレジットの最後になった三浦義村との関係も、

目が離せません。

来週も楽しみにしています。

鎌倉殿の13人 応援感謝!ウラ話トークSP

雨が降っていましたが晴れてきました。

まず小栗くんと坂口くんの一宮市でのトークショー

私も挑戦しましたが、6万通、10万人以上、70倍の壁は当然突破できず、

落選しました。当選した方々、楽しんできてくださいね。

愛知県民としては、家から電車で1時間くらいの場所だったんですけどね〜。

 

「鎌倉殿の13人 応援感謝!ウラ話トークSP〜そしてクライマックスへ〜」を、

観ました。とても面白かったです。すごく良い番宣でしたよね。

皆さんから「鎌倉殿の13人」へ愛と熱い思いが伝わってきました。

小栗くんから「義時の人生を追体験しているみたい」

「ジャスのセッションのように演じている」等の話が聞けて、

義時のだんだん緑色が濃くなって、とうとう黒になった衣装も飾られていて、

その濃くなる衣装のように、私思うんですけど、どんどん色っぽくなってませんか。

最近の義時が本当に色っぽくて、いろいろと背負ってきた重ねてきたものも相まって、

本当にゾクゾクするほど色っぽいなあと思っています。心惹かれます。

それから話題のマスク、たくさん見ることができてよかったです。

「義時です」「I LOVE 八重」「のう、太郎」「あの頃に戻りたい」

「毛玉義盛」「馬、乗ります」「何も思いつきません」

「最も頼りになるものが最も恐ろしい・・・それって義村じゃね?」

「斗真、うざいよ」(笑)そして「全部大泉のせい」

大泉さんとのメイキングのシーンもとてもよかったですよね。

クランクアップ、小栗くんが花束を抱えて大泉さんに渡していて、

小栗くんの目には涙が浮かんでいて、抱き合うシーンがとても愛おしかったです。

野添さんとのハグはそれは頼朝、泣けちゃいますよねって思いました。

それから小栗くんが大泉さんの代役をやっていたというあのシーン。

驚きましたよね!後ろ姿、頼朝にしか見えません。

歩き方ってその人自身がよく出る部分だと思うので、

それを完全にコピーした小栗くん、その観察眼と演技力が凄いと思いました。

久々の上総介、佐藤さんからの小栗くんへの言葉も温かかったです。

 

ご苦労様です。ほんとねあの時、すごく義時、小栗が、

あの15話のシーン、辛いっすって言ってくれた中でね。

あのシーンが撮れて、何かを受け止めながら、そして次に進むために、

そのステップを踏んでいくというある種、その義時像というものを、

どんどんどんどん構築してくれたと思うし、そして今があると思います。

まだまだ先が長いかもしれないけど、頑張ってください。

 

嬉しい言葉ですよね。本当に15話はターニングポイントの回だと思うので、

あのシーンを見返すと本当に小四郎は、

まだまだ純粋で綺麗で少年の面影さえ残るような、今と全然違います。

1年間の放送なのに、もう何年も前のような気がします。辛いシーンでしたよね。

それから菅田くんもコメントをくれて、

「みんな楽しそう。各々自由なんだけど、ひとつの作品に向かっていく、

気持ちのいい場所」という言葉が、まさにそうだなあと思いました。

今回のトーク番組の小栗くんを見ると、本当に楽しそうで生き生きとしていて、

充実しているんだなあというのが伝わってきます。

最後、最終回についての三谷さんの話、凄かったですね。

 

義時の人生を描くにあたって、最後、彼はどこに到達するんだろうか。

思った以上に義時はダークになっていく。

いろんな人の死に関わってきた彼が最後、幸せに亡くなっていいんだろうか。

彼なりの最期というものをきちんと描くべきじゃないか。

大河ドラマではあまりない主人公のラストシーンになった。ドキドキした。

最終回の決定稿ができて本になって、みんなに配られた後に、

小栗さん、小池さんからメールが来た。「最終回すごいです」というメッセージ。

とても嬉しかった。その言葉が欲しくて2年以上書いた。

役者さんたちが喜んでくれて、やりがいのある本を書いたのだな。

彼らはそれを読んで武者震いしている感じなのかな。幸せを感じる。

これから最終回を観る。ほんとお願いしますよ。

小栗旬、頼むよ。ものすごく期待している。

 

もう凄いです。最終回の期待度が上がりに上がってます。

渾身の最終回が書けた自信と、だからこその役者さんたちにかける言葉の熱さが、

伝わってきます。

三谷さんは「鎌倉殿の13人」のHPの特報動画でも小栗くんへの言葉がありました。

 

後半10話くらいの小栗旬が見たかったんですよ。

晩年の義時。絶対(小栗旬で)うまく行くはずだっていう確信があったし、

若い頃の義時とかいいに決まってるんですよ。分かっているから。

衰えていく義時が絶対小栗さん、うまくハマるって思ったんです。

それを見たい。

 

もう本当に役者冥利に尽きる言葉ですよね。小栗くん、幸せ者だと思います。

私は「鎌倉殿の13人」を今まで観てきて、

こんなに夢中になった大河ドラマは初めてでしたし、

その大河ドラマは小栗くん主演なんですよ。なんという幸せ。

ファンとして毎週毎週楽しみで熱い思いを受け取れる時を過ごせたこと、

とてもとても嬉しいです!

小栗くんは最後に「気合いを入れて、まだまだ役を生きていこうと思います」と、

言っていましたが、役を生きる小栗くんこそが本当に本当に魅力的だと思います。

小四郎に義時に心震えるほど惹かれていますよ。

最後のお手振りも可愛かった(笑)。

来週も楽しみにしています!

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第38回

晴れたり曇ったりしています。

「鎌倉殿の13人」第38回を観ました。

もうボロボロ泣きました。

 

義時「父上。小四郎は無念にございます。

   父上にはこの先もずっとそばにいて欲しかった。

   頼朝様がおつくりになられた鎌倉は、父上と共に守っていきたかった。

   父上の背中を見て、ここまでやってまいりました。

   父上は常に私の前にいた。私は父を・・・私は・・・」

時政「もういい」

義時「今生の別れにございます。

   父が世を去るとき、私はそばにいられません。

   父の手を握ってやることができません。

   ・・・あなたがその機会を奪った。

   お恨み申し上げます」

 

時政「あの声、なんの鳥かわかるか」

義時「いえ」

時政「うぐいすだよ」

義時「うぐいす?」

時政「ホーホケキョだと思ってるだろ。

   違うんだ。ホーホケキョと鳴くのは雄。雌をくどく時に鳴くんだ。

   普段はチャ、チャチャチャ。ありゃうぐいすだ。間違いない。

   ・・・なあ」

 

小四郎はポロポロと溢れる涙を止めることができず、

まるで幼子のように泣いていて顔を上げられなくて、

その肩に父上の大きな手が優しく置かれました。

最後の最後で本当の今までのあの頃の父と息子に戻れたんだなあ。

きっと小さな小四郎をおんぶしながら、鳥の名を花の名を木の名を、

楽しそうに教えてくれたあの父上が今そこにいたのだなあと、

きっと小四郎はうぐいすの鳴き声を聞くたびに父上を思い出すのでしょう。

本当に素晴らしいシーンでした。

小四郎がどんなに父上のことが大好きだったか、痛いほど伝わってきました。

小栗くん、素晴らしかった。心揺さぶる演技に感服しました。

この感動をどう言葉にしたらいいのだろうと思うくらい、

ただただこちらも涙が溢れました。

そして彌十郎さん、まさに北条時政そのものでしたね。

おおらかで楽しいことが好きで愛嬌があっていい加減で愚かで、

そして愛すべき北条時政でした。

小栗くんが184センチあるので、バランス的にはあまり差がつくとどうなのかと、

思っていましたが、彌十郎さんも背が高いので、小栗くんと並んでもバランス良く、

立派な父上でしたよね。三谷さんは彌十郎さんを見つけたとき、

やったって思ったのではないでしょうか。

北条時政彌十郎さん、ありがとうございました。

他には、りく殿に別れを告げに言った政子と実衣、この三人のシーンが、

いかにもこの三人、彼女らしさ満載でよかったと思います。

りくさん、義時に餞の言葉をくれましたし。

そうそう、平六と執権になった義時の茶番劇も面白かった。

なんだかんだ頼りになる平六です。

とうとうあの黒い直垂になりましたね。

着替えた義時の姿を鏡に見せるところののえさんもよかったけれど、

きっと八重さん、比奈さんも喜んでくれているかなとか思ってしまいました。

さて来週は小休止で、トーク番組ですね。

こちらも楽しみにしています。

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第37回

秋晴れです。

まず「鎌倉殿の13人」今後の予定が発表されました。

「鎌倉殿の13人」最終回は12・18に決定、大河5年ぶり全48話!

10・9本編休止、感謝のトーク特番

https://news.yahoo.co.jp/articles/65d04d51278d2c84834f603f4b0eff0433a2f294

俳優の小栗旬(39)が主演を務める現在オンエア中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の、

最終回(15分拡大版、紀行を含む)放送が12月18日、全48回に決まったと発表した。

10月9日は本編を休止し、代わりにトーク特番「鎌倉殿の13人 応援感謝!

ウラ話トークSP〜そしてクライマックスへ〜」を放送。

第39話は翌週10月16日にオンエアされる。

 

大河ドラマが全48話以上になるのは、2017年「おんな城主 直虎」(全50話)、

以来5年ぶり。

稀代の喜劇作家にして群像劇の名手・三谷幸喜氏が脚本を手掛ける大河ドラマ

61作目。タイトルの「鎌倉殿」とは、鎌倉幕府将軍のこと。

主人公は鎌倉幕府2代執権・北条義時

鎌倉幕府初代将軍・源頼朝にすべてを学び、武士の世を盤石にした男。

野心とは無縁だった若者は、いかにして武士の頂点に上り詰めたのか。

鎌倉を舞台に、御家人たちが激しいパワーゲームを繰り広げる。

三谷氏は04年「新選組!」、16年「真田丸」に続く6年ぶり3作目の大河脚本。

小栗は8作目にして大河初主演に挑む。

 

上総広常(佐藤浩市)の「手習いと祈願書」、平宗盛小泉孝太郎)の「腰越状」代筆、

日本三代仇討の一つ「曽我兄弟の仇討ち」(曽我事件)は「仇討ちを装った謀反でなく、

謀反を装った敵討ち」など、三谷氏が史実と創作を鮮やかに融合。

神回、三谷マジック、神がかる新解釈の連続に、歴史ファンからも唸る声が相次ぎ、

巧みな演出、キャストの熱演も相まって「大河最高傑作」の呼び声も高い。

毎回、SNS上も沸きに沸き、目下、「#鎌倉殿の13人」がオンエア中から、

21話連続のツイッター世界トレンド1位に輝いている。

 

いよいよ最終回の日にちが決まって、寂しい思いもありますが、

5年ぶりの48話ということで嬉しいです。最後まで走り切ってください。

そして「大河最高傑作の呼び声も高い」〜がとても嬉しいなあと思いました。

本当に毎回面白いですし、毎回来週が楽しみですし、それも1年間も。

なかなかこんな凄い作品ないと思います。

素晴らしい脚本、キャストの方々の素晴らしい演技はもちろん、

携わるすべての方々の熱が伝わってくるドラマだなあと本当に思います。

10月9日のトーク番組もたのしみですね。

 

その「鎌倉殿の13人」第37回を観ました。

今回ももう胸締めつけられるような回でしたね。

「オンベレブンビンバ」なんて、「?」なタイトルでしたが、

それに泣かされるなんて。そのあたりから最後の予告まで泣きながら観ていました。

でもまずは義時、泰時の微笑ましいシーンから。

実朝様の側から父の側で働くことになった泰時。

 

義時「父の側で働くのは不服か」

泰時「そんなことはございません」

義時「ならば、もっと晴れやかな顔でいろ」

泰時「生まれつきこういう顔でございます。

   ご不満なら、ご自分をお責めください」

義時「はは、言うのう」

泰時「父上の側で何を」

義時「いずれわかる。今はその目で私の仕事を見ろ。見て学べ」

 

泰時を見ているとやっぱり八重さんを思い出してしまうのですが、

(ちょっと口調も似ていたり)

でも父の顔に似たからこういう顔になったんです〜なんて言われたら、

嬉しいですよね。まんざらでもない義時がなんだかよかったです。

「言うのう」も優しい声音でした。

この父子が小栗くんと坂口くんというのもいいですよね(笑)。

ちゃんと親子に見えて凄いです。良い親子だなあと思います。

そしてなんといっても「オンベレブンビンバ」ですよ。

久々に宴を囲む北条家。揃いも揃ってうろ覚えの大姫の良いことがあるという呪文。

その後のナスの植え方を父上が指南する場面も、

このあたりから涙が込み上げてきてしまいました。

伊豆のあの頃の北条家にひとときでも戻れたことは、父上、本望でしたか。

こんなに賑やかで仲のよかった家族がどうしてこうなってしまったのか。

 

政子「こんな企て無謀すぎます。

   何故父上はそのことに気づかないのです?」

義時「父上は気づいておられます」

政子「え?」

義時「昼間、なにゆえ父上が皆を集めたとお思いですか」

政子「お別れを言いたかったんでしょ」

泰時「なんのお別れですか?」

政子「ことと次第によっては、私たちを殺すつもりなのではないかしら」

(首を振る義時)

義時「逆です。父上はこの企てがうまくいかないことを見越しておられる。

   りく殿の言うとおりにすれば、必ず行き詰まる。

   しかし父上はあえてその道を選ばれた」

政子「どうするつもり?」

義時「父上はおそらく」

政子「あなたのことを聞いているのです!」

義時「太郎」

泰時「はい」

義時「お前を何故そばに置いたのか教えてやる。

   父の覚悟を知ってもらうためだ」

 

なんと悲しいやりとり。

その上この状況を息子泰時に見せて、

万が一自分が正しい道を外れるようなことがあったら、

お前が父を正すのだと教えているようにも思えて、

そこまでの覚悟をしている義時に本当に胸が締め付けられました。

りく殿は結局北条家に馴染めなかったんですよね。

血を分けた政範は殺されてしまったし、でも優しい父上は、

最後の最後に愛する家族を敵にまわしても、

りく殿の策略に乗り行動し、りく殿と一緒の道を選びました。

 

「執権北条の時政謀反!これより討ち取る!」

 

息子がこんな言葉を言わなきゃいけなくなるなんて、

どんなに辛いことか。義時の気持ちを思うと本当に辛いです。

その後の予告の昔の今までの楽しそうな北条家の人々が映って、

涙がより溢れました。

大河の醍醐味というべきか、昔のあのシーン、このシーンを、

皆目撃していますから、気持ちを共にしていますから、

より思いがリアルに溢れてきますよね。

本当に毎回クライマックスのようで、感情が揺さぶられて大変ですが、

来週も心して観たいと思います。

大河ドラマ 鎌倉殿の13人 第36回

雨風が強くなってきました。

台風が来ていますね。どうぞくれぐれも気をつけてくださいね。

「鎌倉殿の13人」第36回を観ました。

今回も凄い回でしたね。なんといっても、重忠と義時の一騎打ちのシーン。

中川くんのインタビューによると、

ト書きには二人の一騎打ちと書いてあるのみだったそうで、

小栗くんから「あそこの一騎打ちは泥臭いものにしたい」

畠山重忠って男にここで思いっきりぶん殴られたい」という提案があったそうです。

本当に鎧をつけた二人の重量感とそれぞれの気持ちが、

痛いほど伝わってくるシーンでした。

重忠をめがけ、全速力で馬を走らせる義時、格好よかった。

(小栗くん、乗馬の上手さを発揮できてよかったですね)。

そして斬り合いから殴り合いへ。

大地を転がり、否応なく口に入る土埃、肌に伝わる拳の強さ、感触、

何十年も培った友情はかえってまた強くなり、

もしかしたら義時は重忠の手にかかって死にたかったのかもと思いましたが、

それを許さず、最後のとどめを刺さなかった重忠の、

鎌倉への思いを背負うことになった義時。

これまでどれだけの人たちが、小四郎の身体を心を通り過ぎていったか。

それも誰も彼も小四郎に思いを託して逝ってしまった。

小四郎が変わっていくのは必然ですよ。

それは少しずつ毒を盛られて怪物になっていくがごとく、

欲もなく普通の青年だった小四郎は、優秀な利発な青年ゆえに頼られ、

無垢な心に容赦なく残酷な処世術を教え込まれ、

この北条義時になっていったんだなあと思いました。

吾妻鏡にはこう書かれていたようです。

 

鎌倉に帰還した義時は、父・北条時政に「畠山重忠の弟や親類のほとんどは、

他所におり、戦場に赴いたのはわずか百余人でした。謀反を企てたという疑いは、

偽りであり、とてもあわれです。悲涙を抑えることができませんでした」と語りました。

 

特にこの畠山とのことは大きく義時を変えましたよね。

迷っていたものが吹っ切れたというべきか、政子との会話にも表れています。

 

義時「これで執権殿は御家人たちの信用を失いました。

   執権殿がおられる限り、鎌倉はいずれ立ち行かなくなります。

   こたびのことは父上にまつりごとから退いていただく初めの一歩、

   重成殿はそのための捨て石」

政子「小四郎・・・恐ろしい人になりましたね」

義時「すべて頼朝様に教えていただいたことです」

 

義時の表情はまだ少し涙が浮かんでいるように見えるのは、

きっとただ一人わかってくれるのはこの姉だけだと思っているからでしょうか。

いよいよ父上との対立がはっきり表面化してきましたね。

それから小四郎と平六の関係も注目すべき台詞が何個かありました。

 

平六(小四郎に伝えなくてはいいのか問われ)

   「いい!板挟みになって、奴が苦しい思いをするだけだ」

小四郎「平六を呼べ。あいつにやらせよう。

    私に隠れてこそこそ動き回った罰だ」

小四郎「ご苦労だった・・・下がっていい」

 

平六はちょっと何を考えているか分からなくて、

でも小四郎に「下がっていい」と言われた後は少し微笑んでいて、

これは小四郎、ようやく覚悟ができたかと思ったのか、

まあ、でも二人はやはり心の奥底でしっかり繋がっている気がします。

平六のことだから面白がっているようにも見えますが、

しっかり小四郎から目を離さない感じがします。盟友ですから。

平六、これからもなんとなくそばにいてください(笑)。

でも本当に面白い「鎌倉殿の13人」毎週楽しみにしています。

中川くんのインタビューの中にこういう言葉がありました。

「小栗さんは「鎌倉殿の13人」という作品が誰よりも一番好きだし、

関わっているチームみんなのことも大好きだと思います」

それはとても伝わってきますよね。

出る人出る人、精一杯の演技で答えてくれていますし、

脚本も演出も照明も映像も音楽も素晴らしいし、

そういう現場にしているのは小栗くんの力も大きいと思います。

大好きな作品、無事最後まで撮り終えますよう、願っています。