風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

銀の波間にその金髪を拡げて下されば

久しぶりに朝から雨です。
メールにて教えていただきました(ありがとうございます)。
内田滋さんのブログに、「女教師は二度抱かれた」という舞台を観に行った、
小栗くんの名前が出てきます。
http://ameblo.jp/shige-uchida/day-20080818.html
“斬新で不思議な格好”って、どんな格好なんでしょう(笑)。
内田さんは「間違いの喜劇」で共演していますよね。
エイドリアーナ役、とっても魅力的でした。
「旬」という呼び方が親しさを物語っていますが、
小栗くんのことを、「旬」って呼ぶ人は何人くらいいるんでしょうね〜。
特に舞台を一緒にすると、何ヶ月も一緒にいて、
切磋琢磨していくので、親しさは増すでしょうね。
「間違いの喜劇」とっても好きな舞台です。
作品自体の評価も高くて、第14回読売演劇大賞にも、
選から漏れたとはいえ、名前が上がったりしていました。
http://info.yomiuri.co.jp/prize/engeki/14_tyukan.htm
本当におもちゃ箱をひっくり返したような幸せな喜劇で、
小栗くんは今の美しさとはまた違った、
中性的な美しさで、男装の麗人のようで(男の子なのですが・笑)、
本当に本当に美しいアンティフォラスでした〜。
小栗くん、初の座長公演、舞台自体もとっても美しい舞台だったので、
たくさん笑って、うっとりして、幸せで、楽しくて、大好きな舞台です。
ダンスシーンは、赤いリボンを銜えて、優雅なでも可愛らしいもので、
小栗くんにリボンを銜えさせてくれて、蜷川さん、ありがとう!って思いました(笑)。
シェイクスピアならではのロマンチックな台詞もありましたよ。
アンティフォラス(弟)が、エイドリアーナを妻とするアンティフォラス(双子の兄)と、
間違われて、混乱しながらも、エイドリアーナの妹であるルシアーナに、
愛の告白をするシーン。


アンティフォラス「美しい人、それ以外にあなたの呼び名を知らないし、
  なぜあなたが僕の名前をご存じなのかも分かりません。
  あなたの知識、あなたの美しさは、
  地上の奇跡、地上の神です。
  教えてください。かわいい人。どう考え、どう話せばいいのか。
  鈍く、多くの間違いに窒息しかけ、
  たよりなく、浅はかで弱い僕の頭に、
  あなたの言葉の隠された意味を明かして下さい。
  なぜ、僕の純で一途な魂を、
  未知の不義の世界に、さまよわせようとするのです?
  あなたは神ですか?僕を新たに造り直したいのですか?
  それなら造り変えて下さい。あなたの力に従います。
  だが、僕が僕であるとすれば、
  いま泣いているお姉さんは僕の妻ではなく、僕には、
  あの人のベッドを尊ぶ義務もありません。
  僕の心は、もっともっとあなたの方に傾いている。
  ああ、美しい人魚、あなたの歌声で僕を惹き寄せ、
  お姉さんの涙の海で溺れさせないで下さい。
  ご自身のために歌って下されば、僕はあなたに溺れます。
  銀の波間にその金髪を拡げて下されば、
  その輝かしい空想の中で、
  至福の果てに死んでも本望です。
  浮いた恋なら沈むがいい、溺れるがいい。」
ルシアーナ「気でも狂ったの、そんなことをおっしゃるなんて。」
アンティフォラス「気が狂ったのではなく、なぜか目がくらんだのです。」
ルシアーナ「それならば目の迷いでしょう。」
アンティフォラス「美しい太陽、あなたのそばでその光を見つめていたからです。」
ルシアーナ「見つめるべきものを見つめれば、迷いもさめます。」
アンティフォラス「かわいい人。いっそ目を閉じます。夜を見つめるくらいなら。」
ルシアーナ「なぜ私をかわいい人と?姉をそう呼んであげて。」
アンティフォラス「お姉さんの妹を。」
ルシアーナ「妹の姉を。」
アンティフォラス「いや、あなたその人を、あなたは僕の無ニの命、
  僕の目の澄んだ瞳、僕の胸の大切な心、
  僕の糧、僕の運命、僕の希望の的、
  僕の地上の唯一の天国、あなたさえいればそこが天国だ。」


アンティフォラス、ものすごく積極的です(笑)。
小栗くん演じるアンティフォラスは、ルシアーナの頬へその長い指を添えて、
その指先さえ雄弁で、その瞳から、唇から、仕草から、
すべてがルシアーナへの愛に満ちていました。
でもこんなにも美しい青年から、このような愛の言葉の数々を告白されたら、
天下無敵、落ちないレディはレディじゃないですよね(笑)。
ほんの少し秋の気配が感じられる、今日この頃、
甘い台詞に浸ってみたくて書いてみました(笑)。