風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

ゲキ×シネ 髑髏城の七人 感想

朝から雨が降っています。
昨日、名古屋で「ゲキ×シネ 髑髏城の七人」を観てきました!
朝9時20分の回で観たのですが、ほぼ満席で、
映画が終わって出てきたら、次の13時の回売り切れのアナウンスが流れていて、
凄いなあと思いました。嬉しかったです。
客層はもちろん若いお嬢さん方と、年配の男性の方も結構いらっしゃって、
広い客層だなと思いました。
そして観た感想は、やはり映画のようであり舞台のようであり、
ひとりひとり顔がよくわかるのは良いですよね。
あ、「リチプア」の秘書さんだあとか、
大阪の大千秋楽、2階席までお煎餅を直接渡しに来てくれた、
ハンサムな荒武者隊の方はどの人だったかなあとか、
探してみたりして楽しかったです。
しかし本当によく撮られていて、
最初はこのアングルから始まるのね等、
八百屋舞台もよくわかりました。
あれだけの傾斜の中で、皆さん、凄いですよね。
小栗くんは映像で見ても、改めて背が高いなあと、
足が長くて、随分腰高なお侍さんですよね(笑)。
客席の音は極力抑えられていますし、撮り方に工夫がされているので、
映画のようだなあと思っていると、
役者さんの流れ落ちる汗に、やっぱり舞台だなあと思ったり。
ストーリー的には勝地くんと小池さんのファンになりそうでした(笑)。
当然、捨之介、天魔王、蘭兵衛は魅力的なのですが、
兵庫や仲間たち、太夫と無界屋の女たち等、
そのまわりの人々もとてもキャラクターが立ちがっていて、
大阪で観たときよりも、がっつり濃い熱い舞台になっていました。
もちろん捨之介も素敵でしたよ。
ひと際白い着物がよく似合って、背中までの長い髪、
着物の裾から惜しげもなく出された太ももからの長い足、
天魔王へ向かっていくときのたくさんのたくさんの思いが、
頂点に達したときの胸張り裂けるような声。
そして乱れる髪、あとからあとから流れ落ちる汗。
穏やかな美しい横顔も、優しい瞳も燃えるような目も、
沙霧を抱きしめるボロボロな捨之介も、
すべて心奪われて帰ってきました(笑)。
15分休憩が入って、3時間があっという間で、
楽しませていただきました。
それではここからは内容に触れますので、
読みたい方だけお願いします。






ゲキ×シネ 髑髏城の七人


これで舞台を合わせると3回目なのですが、毎回、
あの髑髏城の七人はこの七人だったんだ〜と、
その七人がシルエットで並ぶところで、エンドロールでもいいのになあと、
思っちゃいます(笑)。
あのシーンがぐーっと感情が高まるところですよね。
七人は決して、突出していた七人ではなくて、
百姓の出だったり、裏切り者だったり(でも三五好きです・笑)、
いわゆる下々の者達でした。
天魔王が沙霧を捉えたとき、殴りながら、
「さあ、どうした。聞かせてくれ。他にないのか。貴様ら地を這う者の夢は、
希望は。教えてくれないか」という台詞があるのですが、
その地を這う者、弱き者、ささやかな幸せを糧に生きる者の、
しかし誇りを胸に生きる、それこそ夢と希望と、
その者たちへの愛を一番感じた物語でした。
それから捨之介と兵庫の息の合った百人斬りや、
天魔王、蘭兵衛の殺陣ももちろん目を奪われるのですが、
私が一番楽しみにしていたというか、好きなシーンは、
贋鉄斎とのシーンです(笑)。
ここの捨之介が一番素直というか、可愛くて、
高田さんとのユーモラスなやりとりも凄く合っていますよね。
そうそう、捨之介が持つ湯のみ茶碗が、家にあるものと同じだわとか、
よく見えるゲキ×シネならではの、変なところに注目したりしましたが、
本当にこのシーンが大好きです。
あ、鎧を着せられるシーンも好きです。
スタイルの良さが強調されて、とても素敵で、
つい翻訳ものもまた演じてほしいなあと思っちゃいます(笑)。
最後、カーテンロールのところも映りましたが、
1回だけで、ちょっと寂しかったです。
それから花道を使って去っていくところが見えなかったのも、
少し残念でした。花道の捨之介も素敵でしたよね。
森山くんがパンフレットの中で、小栗くんについて。
「旬は、いい意味でですけど、ちゃんと泥にまみれていた。捨之介は芝居の核になって、いろんな人の圧を受ける苦しい役。吐くのはいくらでもやればいいんだけど、受けの芝居には技術が要るし、気持ちが居るんです。公演中、呑んでたくさん話をして、いいものも悪いものも全部引き受けられる器を持っているというのが、彼の絶対的な魅力なんだと感じましたね。」
捨之介と天魔王の役を二つに分けたことで、
どうしても天魔王の方が魅力的な役かなと思うんです。
でも捨之介があるからこそ、天魔王等が輝けるわけで、
そのことを“いろんな人の圧を受ける苦しい役”〜と森山くんは言ってくれて、
一番近くに一番わかってくれる人がいてくれて、よかったなあと思いました。
攻める役、受け止める役、いろんな役が融合して、
良いお芝居ができるんですよね。
交差する思いと笑いと涙、若さゆえの躍動感が気持良く心に迫る、
熱いお芝居「髑髏城の七人」でした。