風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

小栗旬という名の新緑の樹

雨の寒い一日ですね。
昨日、wowowで「蜷川幸雄 2005 〜疾走する70歳〜」を見ました。
私は生で蜷川さんの演出を見たのは、去年の「お気に召すまま」1本だけなんですが。
でもこの番組を見て素直に、パワフルで、深くて、芸術的感性が鋭くて、
凄い人だなあって圧倒されました。
普通、あのぐらいの年齢であのような地位にいると、
安住してしまったり、自信たっぷりだったり、
栄光を振りかざしても当たり前のような気がするんですが、
まだ自信がなかったり、迷ったり、本当にいまだに成長し走り続けている、
まさに疾走する70歳で、凄いなあって思いました。
ベテランの俳優さんのインタビューとかもあったんですが、その方は目を輝かせて、
「その役についていろいろ言ってくださる演出家の方はいるが、
その人の俳優人生を考えて、言ってくださるのは、蜷川さんだ」と言っていて、
そういえば、小栗くんも「小栗旬報」の中で、「蜷川さんのお芝居は、
どんなちょっとした脇役の人でも存在する意味を持っていて、
蜷川さん自身も、すごくよく見ていて、ケアも手厚いんです。」と言っていて、
愛ある細やかさで、隅々まで目が行き届いて、素晴らしいなあって思いました。
いつも蜷川さんを見ていると、小澤征爾さんを思い出すんですが、
小澤さんも前にドキュメンタリーを見たときに、あんなに世界的な人なのに、
中学生の合唱に涙する、本当に少年の心を忘れていない人で、
二人の共通点は、まるで使命のように自分の持っているものを、
若い人に全身全霊を持って渡したい!と思っていることだと思うんですが、
そこがいつも心打たれるところです。
人生の中で、どれだけの人に出会えるかは限られていると思うけど、
こんなに凄い人に出会えて、多くの役者さんの中、選ばれて、一緒に仕事が出来て、
かつ芸術という分野に身を置けて、小栗くん、幸せですよね。
本当にまだまだ若いから、失敗を恐れず、
たくさんたくさん吸収して、感じて、学んで、成長していってほしいです。
小栗旬」という名の新緑の樹はまだ花の蕾もつけていないと思うので、
でもいろんな人の栄養ある水が彼に注がれていますよね。
どんなに大きくなるの?どんなに綺麗な花が咲くの?って、
ファンは楽しみにしています。