風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

間違いの喜劇 2回目 感想

寒い一日です。
怪我の情報がはっきり分からないので不安なんですが、
どうぞきれいに治りますように。
ブログを回っていたら、最後、再会の場面では、お兄さんも絆創膏をつけていたとか。
なかなか細かいですね、スタッフ。
それからカーテンコールでは、小栗くん、目が潤んでいたとか。
私はカ−テンコールで、印象に残っている表情があって、
少し、上を向きながら、何とも言えず、柔らかい微笑みで、
安堵感と、達成感と、開放感と、いろいろな思いが伝わってきたんですが、
少し上を向いていたのは、涙が流れ落ちないためだったんでしょうか。
昨日は乙女心で、観に行ったはずが、怪我をしてしまったあたりから、
しっかり母心になってしまって、
本当によく頑張ったね!って頭をなぜたくなるような、
ありがとう!ありがとう!って、握手したくなるような、
いっぱいいっぱい幸せをもらったんだよって言ってあげたい。
おもちゃ箱をひっくり返したような、夢の世界が具現化されて、
可愛らしいダンスはずっと続いてほしいって思っていました。
エイドリアーナと手と手を合わせ、少しお辞儀をするところが、とても好きでした。
「間違いの喜劇」は小栗くんの代表作になると思います。
あの美しくて、格好よくて、可愛らしいアンティフォラスは、
小栗くんにしか出来なかったと思います。
それではすみません、「間違いの喜劇」2回目の感想です。
相変わらず小栗くん中心です。読みたい方だけお願いします。












間違いの喜劇        3月12日(日)  

                 演出  蜷川幸雄
                 アンティフォラス兄・弟(二役) 小栗旬
                 ドローミオ兄・弟(二役)     高橋洋    
                 愛知県勤労会館


まず、2回観るってこういうことなんだ〜って思いました(笑)。
いかに1回目のときは、小栗くんの美しさに目がくらんでいたか。
まあ、背も高いし、あの少女漫画に出てくるような、スタイルの良さ。
手足が長くて、首から肩の線とか、背中、腰から足へ、
骨格のバランスがいいんですよね。
それで、細身で、肌も抜けるように白くて、顔も小さくて、輪郭も良くて、
部品の配置がいいので(笑)、遠くから見ても、ハンサムさんに見えます。
そんな美しさに惑わされず?2回目は物語がくっきり見えました。
こうやって観てみると、アンティフォラスは難しい役ですよね。
笑いもとらなきゃいけないし、
重要な台詞は、シェイクスピアはアンティフォラスに言わせてます。
「この広い世間では、俺はひとしずくの水〜」
「ここは地上か、天国か、それとも地獄?〜」
こはちゃんと聞かせてくれました。目の力も絶大で、
皆さんが言われてたように、どんどん進化して上手くなってますよね。
メイキングで、格闘していて、蜷川さんに“俺の勝ち”と言われた台詞も、
「人の目をあざむく抜け目のないやから、心をまどわす邪まな妖術師〜」
走り回ったあと、しっかり畳み掛けるように言っていて、
“小栗くんの勝ち”(笑)だと思いました。
本当にその若い力の凄さを思い知らされましたね。
それからドローミオとのあまりにも息のぴったりさにも、感動しました。
ふたりがとってもチャーミングでした!
漫才のような二人の掛け合いも、ちゃんと身分の差はあるんですが、
信頼もある感じで、仲良しで、
特に弟同士のコンビのとき、この土地の人たちが剣を怖がると勘違いし、
ふたりで剣を見せながら、後ずさりする場面。
剣をふりかざすその角度まで、一緒で、大笑いしました。
今回、わりとセンターよりだったので、前回見られなかった舞台装置も、
正面から、よく見ることが出来て、あの荘厳な扉が開いたとき、
遠近法のように奥に、絵が描いてあるんですが、
その正面にアンティフォラスが立つと、
本当に1枚の絵のようで、ため息がでるほど、素敵でした。
今回のお芝居はどこを切り取っても、絵になるような、
美術も衣装も華やかな美しさでしたよね。
おどぎ話の面々が、ワイワイと大騒ぎで、
その空間を時間を、生き生きと走りまわっていて、
見ている私たちも、その空間に引っ張り込まれ、とても楽しかったです。
あの美人姉妹もそれぞれいい味わいで、
吉田さんもさすがの貫禄で、鶴見さんも慈愛に満ちて、
最後、家族が再会して、
アンティフォラスが強く抱きしめられているのを見たら、涙が出てきてしまいました。
シェイクスピア、面白いです。単純な物語のように見えて、
どんどん絡まっていく糸のように、笑いは加速していくし、
最後は本当に大切なものが見えてくるし、
それとともに、この空間を作った蜷川さん、キャスト、スタッフが素晴らしいんですよね。
関わるすべての皆さんが自分のポジションを高いレベルで、こなしていて、
いいお芝居だったなあって思いました。
最後のダンスも赤いリボンをくわえたところは、妖艶に、ゆっくりと、
それからはオルゴールのお人形のように、可愛らしく、回ったり、お辞儀をしたり、
小栗くん、ダンスも上手くなってました。
あのイギリス貴族が踊るような優雅なダンスがよく似合ってました。
前に右手をもってきて、左手は後ろに、足を揃えてのお辞儀の仕方もすごく好きです。
蜷川さんが言われてた、持って生まれた外観や声の良さ、品格が、
充分に活かされた役だと思いました。
それから特に2回目は小栗くん、駆け抜けるのが(走り方も格好いい!)
速いなあって思っていたら、勤労会館の通路が階段ではなくて、
斜めの床なんですね。マントを翻し、その速いこと、速いこと。
運動能力も充分活かされた(高橋さんもです)若さ、いっぱいの役でした。
とても輝いていて、華麗で、おちゃめな、アンティフォラスでした。
何より小栗くん自身がすごく楽しそうに演じていて、楽しさが伝わってきましたね。
それからアンティフォラスとエイドリアーナのキスも好きなんですが、
ドローミオがアンティフォラスの手の甲にキスするシーンがあって、
驚くアンティフォラスがいつも可愛いなあって思います(笑)。