帰りには雨が上がりました。
急に幸運にも、大楽のチケットが手に入り、
今日、「間違いの喜劇」、観に行ってきました。
まず何よりも先に、私のわがままを許してくれた家族に感謝します!
今、帰ってきたばかりなので、まずは思いつくままに、感想を書いていきますね。
実は今日はハプニングがあって、
どうぞ、最後まで、怪我のないようにと思っていたんですが、
アンティフォラスがルシアーナの言葉にうっとりして、
思わず、舞台から落ちてしまうところで、
小栗くん、左の目の上あたりを切ってしまったらしく、
そのあたりから、頬へ首筋へ、血が流れていました。
小栗くんは何事もなかったかのように、芝居を続けていて、
プロ根性だなあって思いましたが、あまりにも流れているので、
次のシーンでは、高橋さんが、
「旦那様、どうなさったので?」とかいいながら、青いハンカチを差し出し、
もう一度、出からやり直して、芝居を再開したり、
金細工師のアンジェロ役のたかおさんが、
小栗くんの頬や顎についた血を拭いてくださったり、
たかおさんが通路を使って去るときに、客席に向かって、
「大丈夫、たいしたことないからね」とか小声で言いながら去っていったり、
怪我したときは、本当に心配してしまいましたが、
まわりの皆さんが、小栗くんのことを、助けながら、かばいながら、
でもユーモアも忘れず、お芝居の雰囲気も壊さないように、
チームプレーだなあって、感動してしまいました。
それからは、小栗くん、絆創膏を張って、頑張ってましたよ。
どうか、大したことありませんように。
でもあんなに走り回って、動いて、転んで、
今回は目立つ怪我でしたが、目立たない怪我はたくさんあったように思います。
本当に大変でしたよね。二人に拍手を送りたいです。
小栗旬くんは相変わらす、
白い大理石の彫像のような美しさでしたが、
やっぱりアンティフォラスなんだって思いました。
ますますドローミオとの息もぴったりで、本当に二人がいいコンビでした。
前に見たときよりもコメディ色が強くなっていたように思えます。
カーテンコールは、1階も2階もスタンディングオベーションの中、
パンッ!という音とともに、テープと紙ふぶきが降り注いできて、
皆さん、それにちょっと驚きながら、揃ってお辞儀。
そして皆で顔を見合わせながら、相談事?と思っていると、
小栗くんがそれは疾風のような速さで、通路を駆け抜けたり、
舞台の袖に行ったり来たりしていて、蜷川さんを探していたんですね。
客席からも「蜷川コール」が出始めた頃、蜷川さんが舞台の袖から登場。
小栗くんと高橋さんの腕を持ち上げて、バンザイをするように、
お辞儀、お辞儀。鳴り止まない拍手、拍手、拍手・・・。
高橋さんも吉田さんも内田さんも、みんないい笑顔で、
そして蜷川さんは小栗くんの肩を少し抱くようにして、舞台奥へ去っていきました。
小栗くんは両手を上げて、晴れやかな笑顔で、
でも「さようなら」というような笑顔にも思えて、
ああ、もうこれで、アンティフォラスに生では会えないんだなあって、
やっぱり寂しかったです。
記念にテープを近くのお客さんと分け合って、持って帰ってきました(笑)。
走り回って、駆け抜けて、怒鳴って、笑い合って、ドレスをたくし上げて、
生き生きと、軽やかに、ドタバタと、転がって、
華やかに、綺麗に、可愛らしく、優雅なダンスと、再会の感動と、
とにかく大盛況、大評判で全公演を終わったこと、
本当に本当によかったなあって思いました。