風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

空間の中に俳優を彫刻する

ちょっと曇り空になってきました。
どうやら無事に初日は終わったようなので、よかったですね。
今回の舞台はもちろん小栗エアロンも楽しみですが、
舞台美術をとても楽しみにしています。あの真っ白な舞台ですね。
前に蜷川さんと鈴木杏ちゃんがイギリスを旅する「シェイクスピア紀行」という番組を、
見たときに、イギリスの演劇評論家の方が蜷川さんを絶賛していて、
「視覚的想像力と西洋的な感受性を持っている」
「画家のような目で舞台や空間や色を使っている」
「画家がキャンバスを使っているように舞台を使っている」
「空間の中に俳優を彫刻する」等の言葉があって、感心しました。
まだ私は2回しか蜷川さんの舞台を生で観たことはないんですが、
「お気に召すまま」の時も、森がグレーで、色合いとか素敵だなあって思いましたが、
「間違いの喜劇」の時に、彫像が掘り込まれた、天井まである鏡張りの、
ブルーの舞台装置で、そこに白を基調にした衣装に身を包んだ俳優たちが、
駆け巡り、差し色のように赤が散りばめられて、本当に綺麗だなあって思いました。
まさにどの一瞬を止めても、一枚の絵になるような美しさだったんです。
「間違いの喜劇」はそこにどこか可愛らしさも感じられて、素敵だったんですよ。