風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

類のセレナーデ

綺麗に晴れました。
10月27日のコメント欄で、ほのじさんが、
ロボコン」の航一くんは、“今、どんな青年になったのでしょうか”と、
書かれていて、私は、“航一くんは、今頃きっと設計士になって、
自分のディスクのひきだしの中には、
あの優勝したときの写真が入っているんです(笑)。”と返信したのですが、
航一くんと里美ちゃんは、絶対、付き合っていますよね(笑)。
航一くんはあんな感じなので、ときどき喧嘩もするかもしれないけど、
ふたり、爽やかに幸せに、日々暮らしていると思います(笑)。
ということで、あの人は幸せかしらと、花沢類くんのことを考えてみました。
あの「花より男子ファイナル」その後ですね。
私としては、類・静派なので、静さんに離婚をしていただいて(笑)、
類のもとへ、戻ってきてほしいのですが、
それだと類と恋の逃避行になって、なんだか切なく悲しい物語になりそうなので、
全く違うパターンを考えてみました。
花より男子リターンズ」の最後に小さな女の子に、類はヴァイオリンを、
渡していましたよね。
あの女の子が、今をときめく新進気鋭のヴァイオリニストになって、
花沢邸を訪問するところから始まります。


「失礼します」
「はい、どうぞ」
柔らかな声が聞こえた。その部屋は、真ん中にグランドピアノ。
大きな窓からは秋の陽ざしが降りそそぎ、どこからか金木犀の香りがした。
白いレースのカーテンが揺れる。背が高いんだ。
栗色の髪、白い肌は光に透けそう。
美しい青年は少し会釈をして、語りかけた。
「君があのヴァイオリンをもらってくれた?」
「はい、あのときヴァイオリンを花沢さんからいただかなければ、
 今の私はないと思っています」
「そう」
あれ?あのう私、このお礼を言うためにどれだけあなたを探したか、
そんな思考はすぐにさえぎられた。
「ねえ、パッヘルベルのカノン弾ける?」
ヴァイオリンケースに目を向けながら、彼は言った。
「あ、はい」
「じゃあ、僕、伴奏するよ」
慌てて音合わせをし、静かにカノンが始まった。
長い指がピアノの鍵盤を滑るように触れる。
気持ちのいい音だ。プロでもなく、拙いのだが、
私のヴァイオリンの音に合うピアノの音はこれ以上ないのではないかというくらい、
優しく包まれるような音色。
彼は微笑む。すべては融けていく。
切なかった思い、届かなかった思い、密かに思い続けていたこと。
それは彼も同じ。美しい彼の微笑みがすべてを物語っていた。
こんなカノンを弾けたことが、自分でも信じられなかった。
思いもかけず、涙が流れた。
彼は静かに立ち上がった。
その長い指で、涙はぬぐわれ、それから私たちは・・・恋に落ちた。
二人が結ばれるまでそれほどの時間はかからなかった。
そして彼女は世界的なヴァイオリニストになり、
花沢家はその財力を活かし、日本のクラシック界を支え、
後に、花沢類の呼びかけで、F4とともに世界でも最高峰の音楽院を設立。
彼女が作曲したセレナーデは、別名「類のセレナーデ」として、
その幸せな愛溢れる作品は、世界中で親しまれることとなる。


花より男子」というよりも「のだめカンタービレ」のように、
なってしまいましたが(笑)、あの「花より男子リターンズ」の、
最後のその女の子にヴァイオリンを渡すとき、類が弾いている音は、
小栗くん自身が弾いている音のように聴こえるんですよね。
あ、それからあの女の子に類のヴァイオリンは大きすぎるのですが、
それからヴァイオリンに興味を持ったという設定でお願いします(笑)。