風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

時計じかけのオレンジ その1

小雨が降っています。
katochan さん、メールにて教えていただきました(ありがとうございます)。
「岳」は3月5日、前売り発売だそうですよ。楽しみですね。
【 BBS 】にて、jyojyo さん、リスベットさん、シルクさんが、
時計じかけのオレンジ」について、書いてくださいました。
ありがとうございます。読んでみてくださいね。
立派な座長でしたよね。その最後の台詞もよかったです。愛しい舞台でしたね。
アイロニーは凄く感じます。せめてメイキングとか、見られるといいですね。
役者さんたちの解釈も聞いてみたいです。大千秋楽、癖になると思います(笑)。
ということで、未だに頭の中がオレンジ一色で全然元に戻りません(笑)。
大千秋楽の夜はなかなか眠れず、これから1年ぐらい、
時計じかけのオレンジ」について書いてしまいそうな勢いです(笑)。
昨日からBGM はずーっと「第九」
私が聴いているのはこちら。ライブ録音です。


【 amazon.co.jp ベートーヴェン 交響曲第9番 合唱 】


特に、第2楽章、第4楽章から使われていると思います。
第2楽章は冒頭の部分がオープニングで少し使われています。
他の旋律も流れるシーンがあります。
〈 8. 第4楽章、Allegro ma non tanto 〉 は、アレックスが元に戻った後、
最後に病室で流れる部分が含まれています。2分25秒後くらいです。
カーテンコールで小栗くんがステッキを振りまわすところも、
このメロディの一部分がアレンジして使われている気がします。
いろいろ聴いているともう泣けてきます(笑)。


そしてオレンジカンパニーの皆さんのブログです。
rinrin さん、kei さん、メールにて教えていただきました(ありがとうございます)。

【 キムラ緑子さんのブログ 】

おお、この悩殺ポーズは(笑)。みそ煮込みうどん、美味しかったかな。
終ったあとの心地よい雰囲気が伝わってきます。
キムラさん、どの役も印象深く、大活躍でしたよね。

【 ムロくんのブログ 】

写真、素敵ですね〜。ムロくんの役、どれも楽しかったです。

【 栗山絵美さんのブログ 】

このオレンジ色の空、刈谷を出てどのあたりかな。
もう胸がいっぱいになってしまいます。
本当に素晴らしいオレンジカンパニーでした。
絵美さんの「第九」もよく通るいい声で、聴き惚れました。

【 時計じかけのオレンジ ツイッター 】

刈谷も大入り袋、出たんですね。嬉しいです。
皆さんの絵入り、サイン入りのピンポン玉の写真も載っています。
小栗アレックスを囲んで、シャンパンで乾杯したんですね〜。
本当に素敵な素敵なオレンジカンパニーでしたね。


こうしていろんなキャストの皆さんの感動や感謝の声を聞きながらも、
なんだかあの「となりのトトロ」で、最後にお母さんのもとに届けられた、
とうもろこしみたいに(笑)、目の前にオレンジ色のボールと、
銀色のテープがあるのですが、まるで夢の中の出来事のようで、
まだふわふわしています(笑)。
アレックスボーイ、アレックス、6655321、そこの少年。
やっぱりね。アレックスがもう最高でした。
私のとても好みの役でもありました(笑)。
少年で、上品さも優雅さもあり、インテリジェンスも持ち、
しかし無邪気で卑劣で残酷で、そしてとびきり美しいアレックス。
その彼は、ベートーヴェン「第九」を操るように、
ときには操られるように、大音響の中、光輝いていました。
あのベテラン勢の曲者たちにまわりを囲まれつつも、
なお輝きを放つ、強力な光をわがものとして、
ステージ中央に立つ小栗アレックスの、なんと美しかったこと!
前にも書いたことがありますが、
小栗くんは大きな器を用意すれば、そこに、なみなみと水が満ちるように、
力が出せる人だなと思うのです。
今回の器は、大きく、歌や踊りという今までにない形の器でしたが、
またもいっぱいに満ちていきました。


さてどんどん忘れていってしまうので、頭が覚えているうちに、
すでにうろ覚えですが(笑)、また筋だって書いていこうと思います。
台詞も正確ではないかもしれませんが、
ちょっと前後するところもあるかもしれませんが、もはや私の覚書です(笑)。
書いていたら、ちょっと長くなってしまったので、今日は休憩時間まで(笑)。


時計じかけのオレンジ


オープニング。
逆光で、シルエットの4人、ゾクゾクします。
黒い山高帽、黒いステッキ、白いシャツ、白い細いサスペンダーが、
細身の身体によく似合って、「第九」第2楽章の冒頭部分が聴こえると、
ステッキを振り切るアレックス、シャープな動き、しかし指先はエレガント。
ステッキを担ぎながら、カツカツと歩く姿、
白い聖歌隊のような衣装の皆がステージに並び始め、
黒いセットと白い衣装、4人のドルーグたち。
「ボルシー、ゴージャス、ホラーショー」のはじまり、はじまり。
最初の餌食は老いた男。
鋼太郎さん(鋼太郎さんに合わせて?昔翻訳劇をやっていた俳優・笑)。
原作にはなかったのに、「俺達がルール」と言って、暴行します。
次は作家アレキサンダーの家。妻はヘタなサックスを吹いています。
呼び鈴は、第5番運命の「ジャジャジャジャーン」
「友達が怪我をして、どうか助けてください」と甘い声で訴えます。
上手の方、丸い窓のような部分にドルーグたちが映っています。
ついドアを開けてしまうと、仮面をつけたドルーグたち登場。
ナッドサット語を操り、「雨に唄えば」の曲が流れる中、やりたい放題。
大きな本棚はひとつずつ倒され、暴力と凌辱と、LEDに、
その行われている行為が重なります。
ミルク・バーの場面。アレックスが大好きな「第九」独唱に聴き入っていると、
ドルーグのひとりディムが唾を吐くような行為をし、癇に障るアレックス。
ここで、ミスター・デルトイド登場、真面目のふりをするアレックス。
テレビ(ゲネプロ)でも少し映った、
「みんなどうしちゃったの。神がかった悪、街をうろつく悪魔、
 小麦粉の中のゾウ虫」の大合唱。
アレックスの独唱もあります。アレックスがその歌を歌ったことを、
あまりよく思わない、ディムとメンバー。
アレックスとしてはさきほどのこともあり、
言い争い、ディムを切りつけてしまう。彼の腕が血に染まります。
まだ暴れまわりたいアレックス、メンバーもついていきます。
ここで、客席の椅子の肘掛を渡るというシーンが入りつつ、
ちょっと客席、驚いちゃいますね(笑)。
でも通路を歩くときは、小栗くん、本当に階段がないのではないかと、
思うくらい、いつも速くて軽やかですよね。
もともと運動神経がいいこともあり、所作が綺麗に決まります。
そして次の現場へ。
老婆を襲うシーン。銅像は鋼太郎さん(笑)。
アレックスは暴力的に追い詰めるのではなく、
あざ笑うように、優雅に追い詰めていきます。
「電話は使わせないよ、奥さま」
紳士的な言葉使いが綺麗。
椅子を使ったアクション。椅子の背に長い足をかけて脅す様子も、
そのまま絵になりそうな格好良さ。
その後、椅子の背に足をもたれかけて、椅子を倒す仕草は、
椅子と身体とのバランスを取って、ゆっくりと倒されます。
それを軽々とやってのけ、アレックスの凶暴性、恐ろしさと、
おもちゃを前にした子供ような無邪気さが、みてとれます。
しかし老婆を殺してしまったアレックス。
先ほどからよく思っていなかった仲間の裏切りもあり、
警官に捕まってしまいます。
「アレックスボーイ、君を独り占めできるとは、なんという光栄。
 そんな顔をしたら、ハンサムくんが台無しだよ」
銀色の髪はふり乱され、恐れおののくアレックス。
このカツラ、よく出来ていますよね。
相当、動き回るのですが、本当の髪の毛のように、乱れ方も綺麗です。
ここへ、ミスター・デルトイド登場。
警官に「一発殴るならお手伝いしますよ」と言われ、
アレックスが羽交い締めにされ、唾を吐かれ、
次のシーンへ。
ひとり舞台中央に残されるアレックス。
靴下?白いタイツを脱ぎ、看守が来て、サスペンダーもシャツも脱がされ、
後ろ向きにされます。両手を並行に広げて、身体を調べられ、
下着も脱がされて、パンとお尻を叩かれ、
また下着をつけられて、囚人服を着せられます。
ほぼ全裸はドキッとしますが、小栗くんは「ジョーカー」(私は見ていないのですが)、
「偶然の音楽」(見ました)でもありましたね。
美しい身体なので、大丈夫です(笑)。
このとき実は、水を飲ませてもらっていて、
大千秋楽のときは、端の席だったので、横顔の欲するような唇がよく見えて、
小動物のように可愛くて、飲ませてもらっている動作は色っぽくて、
よかったです。はい(笑)。顔も拭いています。
そしてこの囚人服が、少し大きめというか、ダボッとしていて、
なんといっても鎖骨が綺麗。
このあたりはもう首筋、鎖骨、胸のあたりに汗が光っています。
汗がまた綺麗なんですよ。
水も滴るいい男ではないですが、汗も滴るいい男です(笑)。
小栗くんはこれはもう彼の特権だと思うのですが、
どんなことをしていても、清潔感がありますよね。
むしろ汚されていけばいくほど、浄化されていくような気さえして、
心奪われます。
いい子のふりをするアレックス。賛美歌を歌います。
神妙に真っ直ぐに大きな声で、「アーメン」
この賛美歌を歌うアレックス、よかったです。
小栗くんの声で、賛美歌が聴けるなんて。
聖書を手に持つアレックスは、
本当に騙されてしまいそうになるくらい、清純な雰囲気。
それから牧師とのシーン。
アレックスは椅子に足を揃えておとなしく腰掛けています。
看守役のムロくんが、客席に向かい(客席は囚人たち・笑)、
牧師の話を聞くように注意をします(この注意の仕方が可笑しくて、
いつも笑いを誘っていました)。
飲んだくれの牧師、ちょっと言葉に詰まったりすると、
つかさずアレックスが助け舟を出して、お利口さんをアピール。
アレックスと牧師が二人立ちながら話しています。
優しい音楽が聴こえてきて、
「6655321くんの選曲はいつも素晴らしいよ」
「音楽は僕の心の天国ですから」
私は最初、誰もいい人が出てこないと思ったのですが、
唯一、牧師が一番アレックスのことを思ってくれているんですよね。
ここでのアレックスは終始優しい声、優しい物言いです。
そこで、「折り入ってお話が」と言うアレックス。そのいたいけな瞳に、
「男所帯で暮らしてそういう気持ちになるのもわかるが、
 私には妻も子供もいるんだ」という牧師(笑)。
実は、人格矯正法「ロドビコ療法」を受けたいと訴える。
それを受ければ早くここから出られる。その言葉に胸騒ぎを覚える牧師。
掃除の時間。他にも囚人数人、ふたたびムロくん登場。
「清掃の時間です、清!掃!」
ここです。ムロくんが「清」と言ったら「掃」と小栗くんが返したときが、
あったシーンです。
「訓練、訓練」と言いながら、箒をもって掃除をする囚人たち。
そのうち仲間内で暴れ始め、心臓の弱い一人が死んでしまいます。
おとなしく掃除をしていたアレックスのせいにされてしまい、
「え〜!俺ぇ〜」というところ、可愛いです。
そうこうしているうちに、内務大臣、登場。
目上の人に対する敬語「サー」が、慣れない囚人たちが使うと、
南国言葉の「さー」に聞こえてきて、可笑しいです。
内務大臣のステッキの先が、アレックスの顎に行くところが色っぽい。
ここで、ここにいる連中と自分は違う、いい子に、クリーンになるために、
人格矯正法「ロドビコ療法」を受けたいと直訴するアレックス。
もうすぐ自由になる喜びでいっぱい。邪悪な思いもいっぱい。
そして拘束服を着せられ、ロドビコ療法を受けます。
目を開けたまま、残酷な暴力シーンを見せられ続ける。
BGM は、ベート−ヴェンの「第九」
この選曲は、のちにアレックスにとって、大好きなベートーヴェンゆえに、
地獄の音楽となります。
最初は面白がっていたのですが、だんだん気持ち悪くなってくるアレックス。
ここでの、橋本さん、キムラさん演じる、ブロドスキー博士とプラノムが秀逸。
アメリカンコミックから出てきたかのように、
おもしろ可笑しいのですが、どす黒い何かがあるような、凄いお二人です。
そのまま、アレックスは苦しみ、呻き声を上げ続けます。
ここでブロドスキー博士から「ここから20分の休憩に入ります」と言われ、
ざわめく会場(笑)。
大千秋楽のときは、二人の“間”が可笑しくて、
橋本さんに「何かいいことあった?」と言われたキムラさん、
笑いをこらえるのに大変そうでした(笑)。
舞台に取り残されたアレックスはというと、
途中で、黒い布のトンネルのようなものが近づいてきて、
小栗くんと入れ替わっているように思います。
そうですよね。あれだけ出ずっぱりで、これで休憩がなかったら、
人間業とは思えません(笑)。
ただ休憩時間中、ロビーにもトイレにも化粧ルームにも、
「第九」と小栗くんの呻き声が聞こえてきて、
もうこんな休憩時間は、ニ度とないと思います(笑)。
でもだんだん「第九」と小栗くんの声、合うなあって思って、
快感のようになってきます(笑)。
今日はここまで(笑)。