風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

髑髏城の七人 感想

よく晴れた日でした。
【 BBS 】にリスベットさんが「髑髏城の七人」の感想を書いてくださいました。
ありがとうございます。読んでみてくださいね。楽しい舞台でしたよね。
その「髑髏城の七人」、今日、行ってきました!
これが新感線の舞台なんだ〜とか、男の子はいつまでたってもチャンバラが、
好きなんだな〜とか、笑いもたくさんあって、楽しく帰ってきました。
グッズはパンフレットとクリアファイルと戯曲本を買ってきたのですが、
日本手ぬぐいは、大阪公演分は売り切れと書いてあって、残念でした。
カーテンコールは3回?4回?
2回目でほぼスタンディングオベーション
「本日の公演は、全て終了しました」のアナウンスが流れても、
拍手が続いていて、もう一度出て来てくれました。
いつもながら丁寧な神妙な小栗くんのお辞儀で、
ちょっと笑顔はなかったのですが、でも私はニコッとしてもいいくらいの、
素敵な捨之介だったと思ったんですけどね(笑)。
ではここからはしっかりネタバレがある感想になりますので、
読みたい方だけお願いします。
まだパンフレットは読んでいません。







髑髏城の七人            いのうえひでのり 演出
                     捨之介 小栗旬
                     天魔王 森山未來
                     蘭兵衛 早乙女太一
                     極楽太夫 小池栄子
                     兵庫  勝地涼
                     沙霧  仲里依紗


まず私はあまり舞台を観ていないのですが、歌舞伎も1度観ただけで、
なので、その役者が現れると拍手が入ったり、台詞の途中で拍子木というか、
音の入るお芝居に、なんだか慣れなくて、これがいのうえ歌舞伎なんですね。
小栗くんにとっても、こういうお芝居は初めてじゃないでしょうか。
ちょっと見得を切るような場面があったり、単独でスポットライトに照らされたり、
でもそれに充分対応できるだけの、美しく華のある捨之介でした。
それからあんなに殺陣のシーンがあるとは思いませんでした。
でも殺陣って、技術の部分もありますが、そのときの二人の心情が大事ですよね。
もちろん森山くんも早乙女くんも心情が充分伝わってきましたが、
小栗くんも勝地くんとの百人斬りは、彼との友情とか、
そういうものはきちんと伝わってきたと思います。
俳優として、小栗くんは小栗くんとしての時間が流れていたので、
花沢類も佐野泉カリギュラも小次郎も、それらをやらず殺陣の練習をされても、
ファンとして寂しいですし(笑)、技術はどんどん進化していってほしいですが、
やはり小栗くんならではの捨之介でいいのではないでしょうか。
優男風の女泣かせというより、フェミニストの捨之介でしたね(笑)。
今回は、今回も(笑)、声がいいなあと思いました。
皆さん、激しいお芝居なので、同じトーンになりがちなのですが、
捨之介は柔らかい少し高めの優しい声なので、あ、捨之介だって、
すぐにわかります。そこはよかったなあと思いました。
好きなシーンはというと、たくさんあるのですが、
まず捨之介と贋鉄斎のシーン(笑)。
高田さん、さすがの雰囲気で、会場を一気に笑いに持っていって、
捨之介も間といい、いい感じに肩の力が抜けてコミカルで、
可愛らしいシーンでした。
それから殺陣のときなどはもちろん何かと、皆さんが仰っているように、
綺麗なお御足をおしげもなく見せてくれて(笑)、
でもやっぱり清潔感のある色気でしたよね。
それこそ女泣かせの色男を演じるには、
もっといろんな恋をした方がいいのかな(笑)。
甲冑を着たシーンは、やっぱり西洋のものもいいなあと思ったり(笑)、
とにかく着流しの美しい捨之介でした。
でも捨之介って哀しい名前ですよね。
天魔王の台詞に「捨之介などと気取っているが、お前は何も捨てちゃあいない。
ただ目をつぶっているだけだ」という台詞があるのですが、
最初から捨之介を観るにつけ、捨てたいもの、捨てきれないもの、
捨てたんだって思いこませようとするもの、いろいろなものを感じ取れて、
その美しい容姿に透けて、切なかったです。
でも最後に、
「捨之介という名前も捨之介だ。これからは、新しい名前を探す旅にするよ」
という台詞があって、そのまま花道を駆けて去っていく捨之介が、
とても清々しく、そして美しく(今回下手側だったのでよく見えました・笑)、
心動かされました。とてもよかったです。
よかったといえば、物語的に一番よかったところは、
あの最後のところ、牢屋に囚われの身の捨之介を助けに、
天魔王をやっつけに行くところ、
このメンバーでラスボス、やっつけに行くの?みたいな、
ドラえもんの映画で例えるなら、ドラえもんなしで?みたいな、
「髑髏城の七人」ってこの七人だったんだ〜!っていうところ、感動しました(笑)。
実はこの物語で役柄的にファンになったのは三五さんで(笑)、
一番嫌われるであろう裏切り者をこう描くの?っていう、
兵庫に対してもですが、作者の愛をとても感じました。
愚かでもバカでもそれゆえの愛すべき人たちに、心を持っていかれました。
そして捨之介、天魔王については、観ながら、
今までこれを一人二役って、どう描いたんだろうと思ってみたり。
とにかく小栗くんは相変わらず舞台に映え、華があり美しく、乱れた髪も色っぽく、
森山くんも早乙女くんも凄く迫力があって、
勝地くんも里依紗ちゃんもとてもエネルギッシュで、
小池姉さんは、気っ風がよく色っぽかったです。
三五役の河野さん、贋鉄斎役の高田さん、楽しませていただきました。
エンターティメント・チャンバラ、「髑髏城の七人」、
もっとパワーアップすると思います。
それぞれ凄い運動量なので、お身体に気をつけて、
キャストの皆さん、残り全公演、やり遂げられますよう願っています。