風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

蒼白の少年少女たちによるカリギュラ

曇り空です。
今夜、wowow で「あかいくらやみ〜天狗党幻譚〜」が放送されます。
【 wowow あかいくらやみ〜天狗党幻譚〜 12月11日(水)夜9時〜】
また観てみてくださいね。


さて蜷川幸雄さん率いる若手演劇集団さいたま・ネクストシアターの、
第5回公演が「カリギュラ」に決まりました。
【 彩の国さいたま芸術劇場 2014年・蒼白の少年少女たちによる「カリギュラ」 】
とうとう「カリギュラ」が再度演じられるんですね。
ネクスト・シアターは“2012年・蒼白の少年少女たちによる「ハムレット」”が、
とても評価が高かったと聞きました。
訳が岩切さんなので、台本は同じでしょうか。
でも全然違う「カリギュラ」になりそうですよね。
ちょっと複雑ですが(笑)、また違った「カリギュラ」を観てみたい気もします。


そして2007年の今日、12月11日はその「カリギュラ」大千秋楽の日でした。
あの日のあの小栗くんを忘れる人はいないと思います。
2007年12月11日、「カリギュラ」大千秋楽を観劇した私の感想です。


大阪からの帰りの夜空に、月はありませんでした。
きっとカリギュラが手に入れたのだと思います。
カリギュラ」大阪、大千秋楽、観に行ってきました!
ご厚意で誘っていただきました。本当に本当にありがとうございました。
行かせてくれた家族にも感謝です。
カリギュラ」無事、最後までやり遂げましたよ。素晴らしい千秋楽でした。
私はよく覚えていないのですが、カーテンコールは5回?6回?
早いうちから、オールスタンディングで、
拍手、拍手、拍手の中、皆さん、心をこめて、ゆったりとお辞儀をされていました。
勝地くんは、左手で目をぬぐい、子供のように泣いていて、
隣で、小栗くんが優しく頭をぽんぽんってしていました。
今までは、小栗くんがぽんぽんってしてもらう方だったのにね。
横田さんは、大きく両手をあげていました。
蜷川さんは小栗くんが引っ張って連れてきました。
にこやかな笑顔だったと思います。
小栗くんの肩にねぎらうように手をまわしていました。
そして小栗くんは、深々と深々とお辞儀をしていて、
この劇場に来ている方々はもちろん、今まで「カリギュラ」を観てくれた、
すべての人たちへ、感謝の気持ちを伝えているようでした。
そしてその笑顔が、あまりにも綺麗で、思わず涙がこぼれました。
やり遂げた充実感と、優しく穏やかな心の波の音が聞こえてくるような、
清々しい美しい笑顔でした。
本当に本当に、よかったなあって、この1年が、あの夏が、いいえ24年間の、
すべてをかけた「カリギュラ」が、あんなに綺麗な笑顔で終われたなんて、
これがやり遂げられなくては、すべてが無になってしまう、
でもね、とてもとても美しい笑顔で、それは幕を閉じることが出来たのです。
いつものあの袖での、小栗くんは、丁寧なお辞儀があったり、
にこって首をかしげる笑顔があったり、
最後は「ありがとうございました」と言って、その舞台から去っていきました。
あの胸に手をあてたお辞儀、とてもとても好きでしたよ。
これはたとえ小栗くんで、再演があったとしても、
もしかしたら、大御所と言われる人が演じる機会があったとしても、
この24歳の小栗くんが演じた、あの青年のゆらめきとともに演じた、
この「カリギュラ」を私は忘れることはできません。
胸締め付けられるように、苦しく、繊細で、がむしゃらで、脆くて、
そして研ぎ澄まされるように美しかったカリギュラ、愛しいカリギュラを。
カリギュラ」に関わった皆様へ、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そして小栗くん、本当にありがとう、ありがとう・・・。


そのときの思いにまた胸がいっぱいになってしまいます。
やっぱりやっぱり蜷川さんとお仕事してほしいです!
こういう心震えるような感動をまた味わいたいです。
そしてその舞台にはこの上なく愛しくも美しい小栗くんに立っていてほしいのです。