小雨が降っています。
義太夫さんのHPを見たら、荷造りを始めているようなので、近々出発ですよね。
どうぞ、小栗くんはじめ、キャスト、スタッフの皆さん、
お身体に気をつけて、病気や怪我のないように、
無事に、英国全公演をやり遂げられますよう、心よりお祈りしています。
そして素晴らしい最高の舞台を、世界の方々に魅せられますように。
思えば、去年の9月14日の日記に、
「タイタス・アンドロニカス」の再演に出演決定、
イギリス公演も決まっていると書いてから、
いよいよその公演が目前になってきました。
その日の日記にも書きましたが、
蜷川さんがある雑誌で、小栗くんへ、こう仰ってたんです。
「お前のキャラクターは変わってる。いまはのほほんでいいだろうけど、
そのうち乗り越えられない壁が出てくるから、その前に俺が先手を打ちたいんだよ」
凄く彼に目をかけた、思いやりのある優しい、でも重い言葉で、
もう半年も蜷川さんの傍にいて、
きっと彼の役者人生の中でも、とても濃密な重要な、
この23歳というときだったと思うんですよね。
期待は莫大なもので、小栗くんも本当にやりがいもあったと思うけど、
不安も焦りも、その繊細な感情は何度も、逃げ出したくなったかもしれません。
でもそれでも彼は下を向かず、前へ向かって行ったと思うんです。
挑んでいった、ぶつかっていった、攻めていった、その精神が素晴らしい。
その先にはもちろん信頼出来る、尊敬出来る蜷川さんはじめ、
先輩の方々がいて、厳しくも温かく見守ってくれました。
それでもその才能の上に、どれだけの努力とどれだけの苦悩を、
積み上げなくてはならなかったでしょうか。
それなのに、彼は穏やかに、優しいサラッとした笑顔を見せられる人でした。
自分のことで精いっぱいのはずなのに、まわりに気配りが出来る人でした。
そして可愛らしい末っ子気質はそのままに。
いろいろなものがたくさんたくさん積み上がって、
あの心奪われる美しいエアロンになったんですよね。
どうぞ、英国公演、成功しますように。
小栗くんの今現在の最高のエアロンを観てもらえますように。
あなたのその成長ぶりを目の当たりにして、とてもとても幸せでした。
あなたのことをファンは誇りに思っています。