風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

成人の日コンサート

昨日は出かけるときは雨でしたが、東京は晴れていました。
「成人の日コンサート」行ってきました!
それが2階の後ろの方の席だったので、
思ったより、舞台全体はよく見えたんですが、やはり遠かったです(笑)。
記憶も曖昧なので、観に行かれた方、よかったら、フォローお願いしますね。
そしてこの機会に、ネットで知り合った方々にもお会いすることが出来ました。
嬉しかったです。ありがとうございました。
ただ一緒に行った次男には、オペラはまだ早かったようで、
ときどき寝息が聞こえました(笑)。
今、「2時っチャオ!」でコンサートの様子、ほんの少しでしたが映りました!
最後の挨拶のところと、朗読しているところです。素敵でしたよ。
デイリースポーツに写真、載っています。
http://www.daily.co.jp/gossip/2007/01/09/0000210647.shtml


では、コンサートの様子を。
まず、ヴァイオリンソロ、鍵冨弦太郎さん。
1曲目が “バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番ホ長調「ルール」”
なんとこれは映画「羊のうた」で、あの一砂がレコードに針を落とすシーン。
「去年の夏、僕は何をしていたんだろう。その前の夏も。
僕の時間は止まってしまった。」というモノローグの後、流れる曲でした。
ずっと前にmisaさんから曲名を教えていただいていて(ありがとうございます)、
家に帰ってもう一度、曲名を確認しました。
この曲を生で聴けて、とても嬉しかったです。
この日成人式を迎える鍵冨さんの、静謐で清らかなヴァイオリンの音色でした。
他1曲の演奏があって、能の「連獅子」(歌舞伎とは違うんですね)が披露されて、
ここまでで、30分くらい。その後、20分休憩が入って、「蝶々夫人」が始まりました。


音楽物語「蝶々夫人」    蝶々さん 佐藤しのぶ
                  指揮    井上道義
                  管弦楽  新日本フィルハーモニー交響楽団
                  語り    小栗旬


小栗くんは黒の細身のスーツ。最初はグレーの上着
(近くで観た方、フォローお願いします・笑)
遠目にも、スラッとして、足が長くて、格好よかったです。
服装が、タキシードか、燕尾服かな?って思っていたんですが、
メインはオペラなので、進行役ということで、スーツ姿だったのかなって思いました。
上手からスタスタッとゆっくり現れて、
スツールに腰掛ける感じで、朗読が始まります。
少し高めのスツールなので、長い足が強調されて、右手に本?を持って、素敵でした。
朗読が終わると、また舞台の袖に入っていって、
このときのゆっくりした大股の歩き方も好きでした。
その朗読の後、オペラが演奏されるという感じが、3、4回、繰り返されます。
やはり声がとてもいい声ですよね。うっとりします。
今回はいつもの舞台の生の声ではなくて、マイクを通しての声でしたが、
甘く優しい心地よい声でした。
そして、オペラの雰囲気を壊さず、じゃませず、
でも指南役としてりっぱに成し遂げて、プロの仕事ぶりを感じました。
朗読は、成長した蝶々夫人の子供が、過去を回想しながらというもので、
ときどき、その中で、劇中の人物になったり、それこそ蝶々夫人になったり、
いろいろな声音も使いわけていて、惹き込まれました。
すごく詩的な文章で、今小栗くんが読んでいるその本がほしいって思ったくらい。
蝶がいろいろなたとえになっているんですね。
美しさ、希望、儚さ、そして捕らわれ、標本にされる蝶。
“嫌、嫌、私を針でささないで”
そしてピンカートンの蝶々さんを見捨てることに対しての後悔。
“私のついた嘘はどこへいくんだろうか”
それらが美しい言葉で小栗くんの口から語られていました。
そしてなんといっても、生で初めてオペラを聴きましたが、素晴らしかったです。
前に中日新聞に載った記事に、佐藤しのぶさんが
「舞台は聞く人たちに歌の魂が伝わったか、伝わらなかったかのどちらか。
それはいい練習ができたかどうかにかかわる」と仰っていて、
やはりその何かをとても感じました。それが歌の魂だったでしょうか。
とくにあの「ある晴れた日に」。
蝶々さんのいじらしい一途な思いに涙が出てきてしまいました。
歌は日本語訳があの舞台中央の荘厳なパイプオルガンの両端に、
2行づつ、出る感じなんですが、訳を読みながら、
イギリス公演を観た観客の方はこんな感じだったのかなって思ったり(笑)。
そのパイプオルガンも星空のような、照明になったり、とても綺麗でした。
アンコールは拍手が鳴り止まず、2、3回、出たり入ったりしました。
ここで初めて小栗くんの笑顔が見られました。
皆さん、並んで出てこられて、蝶々夫人の子供役の子が可愛くて、私が見た感じでは、
小栗くんは、その子と手をつなぎたそうだったんですが、
間に、指揮者の井上道義さんが入ってこられたので、
断念したように思えました(笑)。
オーケストラの生音も久しぶりに聴いて、気持ちよかったです。
アンコールに短い曲、1曲、演奏してほしかったなあとか思いましたが、
でも素敵なコンサートでした。
アンコールでの綺麗に微笑む小栗くんを見ながら、
こうやってオペラに身を置く彼を見て、
きっとお父様はお喜びだろうなあって思っていました。


“ある晴れた日に、遠い海の向こうに一筋の煙が見え、やがて白い船が港に着く。
あの人は私を探すに違いない、でも私は迎えに行かない。
こんなに待たせたのよ、意地悪するの。彼は一目散に丘を登って来るでしょう、
私は隠れてしまう、会ったら心臓が飛び出してしまいそうだから。
きっと心配になって私を探すわ、桜の香りがする私の可愛い奥さんと言って。
きっとそうなるわ。


私を幸せにしてください。小さな幸せでいいの。”