風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

美しきアウトローの物語

日差しは夏、風は秋です。
pantonさんから教えていただきました(ありがとうございます)。
シルク・ドゥ・ソレイユ第15回がUPされました。
9月21日のトライアウト公演チケットプレゼントもあります。
http://mainichi.jp/enta/geinou/zed/graph/15/index.html
http://mainichi.jp/enta/geinou/zed/etc/info.html
もうすぐ開幕ですね。
そして「世界ウルルン滞在記」が、DVDになって発売されます。
小栗くんの公式HPにもUPされました。
VOL.1 が小栗くんなんですね。2009年1月23日(金)発売。
http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_ss_gw?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Ddvd&field-keywords=%90%A2%8AE%83E%83%8B%83%8B%83%93%91%D8%8D%DD%8BL
嬉しいですね〜。でもこれは先日の再会スペシャルは入っていない?ですよね。
入れてもらえるともっと嬉しいですね(笑)。
TOKYO-FM ホリデースペシャ
東京ディズニーリゾート presents 25th Anniversary FANTASTIC AUTUMN!で、
コメント出演もあるそうです。
2008年9月15日(月・祝)11:30〜18:55
聞くことが出来る方は聞いてみてくださいね。


さて「MEN'S NON+NO G 10月25日号」手に入りました。
福山雅治さんの表紙の方です。
小栗旬×ルイ・ヴィトン、美しきアウトローの物語」で、
カラー6ページ。モノクロ2ページ。
すべてが映画の1シーンのように、見事にルイ・ヴィトンを着こなしています。
前に小栗くんがタナカノリユキさんとお仕事をしたときに、
写真が苦手という小栗くんの話から、スチールも役者の仕事と同じように考えて、
例えば“この服はアメリカのロック好きの、ハードコアなスケーターの感じ”とか、
服がストーリーになるかもしれないと、タナカさんは話されていましたが、
そんなことを考えながら、もしかしたら撮ったのかもしれないと思われるほど、
ストーリー性を感じられるような写真でした。
私はモノクロのページの写真が好きです。
ゆっくりと黒い皮の手袋をはずし、古い洋書の並ぶ本棚の前で、
秘密めいた仕事をしてきた後でしょうか。少し乱れた髪が色っぽい彼。
ニット帽をかぶり、今、喧嘩をしてきたばかりの、
触れることが憚れるような、長いコートの似合う彼。
そしてグラスの中に睡眠薬、美しき暗殺者は、夜が明けたことさえ気付かない。
スーツのままで床に倒れている彼。
他には企むような瞳で指先の煙草をみつめていたり、
打ちひしがれたように俯く様子のセクシーさとか、
皮のソファに、投げ出した足の有り余るほどの長さとか、
モデルとしてもスタイルの良さが充分活かされて、とても素敵でした。
その中で私が一番ストーリー性を感じたのは、
ピアノの鍵盤に触れながら、椅子の背もたれを前にして座っている写真。
ではこの写真で私が思い描いた、ほんのショートストーリーを。


場末の小さなバーでその東洋人の少年は、ピアノでジャズを弾いていた。
くだらない取引で、その場に居合わせたギャングのボス。
その音の美しさに愕然とする。
「あの少年をここに連れて来い」
それから大きな組織のそのボスの家で、
ただボスのためにピアノを弾く毎日。
しかしそのただならぬ才能ゆえ、年老いた彼は、
これはとても罪なことではないかと、似合わぬことを考えたりした。
たくさん人も殺してきた、たくさんの人を不幸にもした。
この地位に着いて、無慈悲と恐れられるこの私だが、
でもあの音をただ私のためだけに、奏でられることは、
それこそ、どの罪より重いのではないか。
明日、彼と別れる。
彼は少年からすでに青年になっていた。
改めて見ると、その音と同じように、こんなにも美しい青年だったか。
いい先生も見つけたつもりだ。
気付くのが遅かったかもしれないが、これからその音を極めてほしい。
その日の朝、彼は一室のピアノに向かって、不機嫌そうに座っていた。
椅子の背もたれを前にして、かろうじて、左手の指先は鍵盤に触れている。
睨むような瞳は何を言いたかったのだろう。
こんなことは考えもしなかったが、あの瞳を見て、
また大きな罪を見つけた。
私のためだけに弾いてくれたあの音の中に、
彼の幸せがあったというのだろうか。