風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

ムサシ 大千秋楽

初夏のような一日でした。
「ムサシ」大千秋楽、行ってきました!
ご好意で行かせていただきました。本当に本当にありがとうございます!
母の日だから仕方ないか、と渋々行かせてくれた家族にも感謝です。
そして9日のコメント欄に、「ムサシ」を観劇された感想を、ぎるださんが、
大千秋楽の感想を、mikimiki さんが、BBS No.3234に、さつきさんが、
書いてくださいました。ありがとうございます。読んでみてくださいね。
本当にいろんな意味で美しい舞台でした。
無事に全公演やり遂げられて、本当におめでとうございます!
長い公演で、小栗くんは他のお仕事もしていましたし、体調管理等、
大変だったと思いますが、皆さん、笑顔で終われてよかったです。
美味しいお酒は飲めたかな(笑)。
カーテンコールは5回?だったでしょうか。オールスタンディングで、
小栗くん、藤原くんが、蜷川さん、井上さんを舞台に呼んで、
一度だけ、ご挨拶をされました。
蜷川さんも井上さんも嬉しそうな笑顔を見せていらして、
去られるときに、小栗くんが井上さんの手を取るように、
井上さんに何やら話しかけているような感じでした。
他の皆さんも、笑顔、笑顔で、僧侶役の辻さん、大石さんは、
ずっと拍手の鳴りやまない客席に向かって、手を合わされてお辞儀をされていて、
こちらが手を合わせたいような気分でした(笑)。
白石さんもバンザイをするように大きく手を振ってくれたり、
鋼太郎さんもいい笑顔で、杏ちゃんも可愛らしいとってもいい笑顔でした。
小栗くんは、スピード感溢れる(笑)あの頭の上で、手をクロスさせて、
広げる動作をしたり、少しサッと手を振ってくれたりしました。
そして藤原くんと、お互い、腰に手をまわしてポンとやったり、肩を抱き合ったり、
小栗くん、藤原くん、二人だけ舞台に立って、拍手に包まれたところは、
客席に向かって、何か真っ直ぐみつめていて、
もしかしたら、このまま静かになったら、何か話してくれるのではないかなと、
思わせるような雰囲気でしたが、結局、話してはくれませんでしたが、
ちょっと二人のそのときの生の言葉も聞きたかった気がしました。
最後は二人、固い握手をして上手、下手に別れていきました。
テープとか紙吹雪とかはなかったのですが、清々しいカーテンコールでした。
そして今回は、最後の美剣士小次郎の姿をしっかり目に焼き付けておこうと、
この間よりは、前方の席だったので、思いっきり見つめてきました(笑)。
今日は、なんだか、小次郎はたおやかな美しさだなあって思いました。
あの繊細さ、上品さは小栗くんしか持っていないものですよね。
青い着物もよく似合って、長めのサラサラの髪、
ひらりとかはらりという形容が似合う細くて長い指、
白い肌、細いうなじ、袖からするりと見える白い腕、
細い足首、華奢な背中、真っ直ぐな綺麗な立ち姿、
その雰囲気そのものが繊細さ、清潔感に溢れ、
そして何より華のある、選ばれたもののオーラに包まれていること。
やはり1年に1度は、舞台に立ってほしいなあと思いました。
舞台を重ねていくと、それはどんどん成長していって、
素晴らしい役者さんになっていくと思うのですが、でも失っていくものもある。
いくら未熟であっても、たとえば21歳のオーランドーは、
21歳のオーランドーだけの輝き、美しさがありました。
だから今回の、26歳の小次郎も、26歳の小次郎だけの美しさがある。
それは通り過ぎる美しさだからこそ、貴重な美しさであり、
小次郎を演じることで、また生じる美しさであり、
だから、27歳、28歳の役を通しての美しさを、この目で見てみたいです。
さて舞台自体は、五人六脚のところが、念入りでした(笑)。
小次郎に平心さんがのしかかったり、
わけもないのに、小次郎が武蔵を扇子で叩いてしまったり、
やっと五人六脚がほどかれた後、小次郎さまは息もはずんでいて、
汗に濡れた首筋に髪が纏わりついていて、色っぽかったです(そこ?笑)。
タンゴのシーンは、今回は小次郎さま、笑っておられました(笑)。
そして小次郎が、第十八位で、気を失った後、
武蔵が、なんとか正気に戻そうとするところが、
小次郎の着物を直してあげたり、甲斐甲斐しくて、
武蔵は肉親のように優しくて、されるがままの小次郎の可愛いこと!
今回は、やっぱり藤原くん、いえいえ、武蔵との友情が、心に沁みました。
最後に、友人です。と言って、ふたり別れるところが、
ずっとずっと見つめ合っていて、時間が止まったかのようでした。
これは武蔵と小次郎なのか、藤原くんと小栗くんなのか、生涯間違いなく、
二人にとって貴重な好敵手、そして友人として、ここに見つめ合えたこと、
その思いが、この見つめ合う時間になったのではないかと思いました。
去っていく小次郎の横顔、美しかった。
その流れで、カーテンコールだったので、
なんだか胸がいっぱいで、あのハムレットで、共演して、
ここで、こういう立場で共演出来たこと、本当に本当に嬉しいです。
「ムサシ」は海外公演、再演もあるのでしょうか。
ずっと清々しい真っ直ぐな真摯な二人でいてください。
最後まで、笑いに包まれたとても楽しい、
そして出演している皆さんの心持ちがとても美しい舞台だったなあと思いました。