風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

wowow ムサシ

晴れたり曇ったりの一日でした。
昨日の鶴太郎さんのブログのお話にあった「しあわせ家族計画」について、
17日のコメント欄に、camelia さんが、その部分を詳しく教えてくださいました。
ありがとうございます。読んでみてくださいね。GTOの頃の小栗くんなんですね。
さてwowow で放送された「ムサシ」観ました。
そうそう、こういう舞台だったと思い出しながら、
最初の武蔵と対決する小次郎から、本当に、美剣士佐々木小次郎で、
五人六脚、ついつい泣いてしまうところ(笑)、タンゴのような踊り等、
面白いところはたくさんあって、でもやっぱり第十八位のところが好きだなあとか、
隙だらけの小次郎と、武蔵のやりとり、
あの武蔵に着物を整えてもらう小次郎がされるがままで、可愛いいんですよ(笑)。
小次郎さまはそのポニーテールのような?髪が背中まで垂れていて、
揺れて美しく、剣の稽古のときの形も綺麗で、フェミニストでもあり、
スタイリッシュで、繊細で、真っ直ぐで、饒舌、
ときに駄々っ子のようで、チャーミングな小次郎でした。
最後の武蔵と小次郎の見つめ合うシーンは良いシーンですね。
清々しいお話でした。
そして今回、「カリギュラ」と同じように、対談も放送されるとは知っていましたが、
これが、稽古風景、鎌倉のお寺訪問、井上ひさし邸訪問と、
いろんな映像が盛り込まれていて、これに感激しました。
wowow さん、ありがとう!という感じです(笑)。


それでは、その対談(小栗くん、藤原くん、杏ちゃん)と、蜷川さんのインタビュー、
ほぼ20分くらいだと思います。少し書いていきますね。
まず「ムサシ」が始まる前にも、その稽古風景の様子が、
リズム良く映し出されて、それだけでもう、感激しました(笑)。
映像は、あの以前NHKで少し放送されたものと、同じときのものだと思います。
私は稽古風景、好きなんですよね。あの役に向かっていく感じが、
なんともいえず、好きで、どんどん小次郎が小栗くんの中へ入っていく様子に、
惹かれます。同じ志の方々に囲まれている空間も好きです。
1月8日の「ムサシ」製作発表の様子が流れた後、3人の対談。
まず3人は、舞台に並んだパイプ椅子に、左から小栗くん、杏ちゃん、藤原くんと、
座っています。小栗くんは少し声が枯れているような、風邪をひいていたのか、
他の二人より、多めに着込む感じで(元気だったのですが)、長い足を組みながら、
首にはスカーフ?を巻いていました。金髪です。
3人ともさすがにオーラがあって、素敵でした。


対談の内容は、
毎日、送られてくる台本、ホッチキスの取り合いだった(笑)。
初日の緊張感、凄かった。朝錬した。
蜷川さん、焦っていなかったので、安心した(藤原)。
こちらを不安にさせないために、そう振る舞ってくれていたのだと思う(小栗)。
てっきりお通役だと思っていたのに、筆屋乙女だった(杏)。
ベテラン俳優たちとの共演、勉強になった。
面白いカンパニーだった。いいチームだった。
鎌倉、臨済宗建長寺、訪問、楽しかった。
座禅で、小栗くんが叩かれているとき、隣で藤原くんが笑っていた。
井上ひさし邸、訪問。井上先生、甲斐甲斐しくコーヒーをいれてくれた。
先の台本があって、皆で読んだ。
丁々発止の小栗くんと藤原くん。二人でいる姿を見せられたのはよかった。
それ以降、そういうシーンが増えた。
鎌倉遠足、面白かった。
五人六脚は、小栗くんは今左足が超痛い。縄があたるだけで痛い。
萬長さん、やりたい放題、岩みたい、重たい。
このカンパニー、文句を言う人は山ほどいるが、弱音を吐く人はいない。
藤原くんがマンタに似ている等、この話題で3時間飲める(笑)。
休演日、ずーっと飲んでた。
このメンバーで、お芝居できることは滅多にない、楽しかった(藤原)。
やってる作品をよくするために、二人でダメ出し出来たこと、それがよかった。
同世代の俳優は気を使うので、自分のことを棚に上げて、ダメ出し出来ないので、
日に日によくなっていって、よかった(小栗)。


話している内容はこんな感じで、その対談の最中に、
本読みの様子、立ち稽古の様子等が入っていて、目を引きました。
そして鎌倉のお寺訪問の様子、井上ひさし邸訪問の様子も、
映し出されて、これがですね。まだ黒髪の、あの藤原くんと「ぴあ」の対談、
ありましたよね。あの頃の小栗くんで、それはそれはとても素敵なのです。
私はやっぱりこのくらいの長い髪が好きです(笑)。
鎌倉では、マスクをしていて、体調が少し悪かったのか、喉を守るためなのか、
わかりませんが、マスクしても格好いい人、初めて見ました(笑)。
お寺での座禅の様子も映りましたが、そのときはマスクを外していて、
神妙な面持ちでした。
お天気の良い日で、明るい陽射しの中、蜷川さん、小栗くん、藤原くんが、
井上さんのお話を聞いているところ、小栗くんは、黒のネックウォーマー?と、
薄手の長めの黒の上着が、スレンダーな体躯をより強調しているようで、
素敵でした。少し長めの黒髪のせいなのか、近寄りがたい繊細さが、
より惹かれます。


そして最後に、蜷川さんのインタビューが流れました。
井上ひさしさんの新作をやるにあたって、心構えのようなお話の後に、
若い3人について。
「やっぱりあの連中は才能あるから、きちっと勉強してきた何年間を、
 結果として出したなあと思ってるんですね。初日開いて、ちょっとたって見たら、
 彼らは不安定なところを、全部細かく埋めてあるんですね。
 心理的な裏付けがあって、たとえば前はただやって待ってたところが、
 ちゃんとその間になになにをやって、そこに到達するという、
 ちょっとした隙間を演技で埋めてるんですね。それはね、やはりあのう、
 だてに売れたり、だてに残りゃしないわけで、ちゃんと演技者として、
 成長してたと思いましたね。たとえば、小栗はね、
 よし、何年後にもう1回、仕事だ。そういうふうにしながら、
 目標をちょっと遠目に置いて、次のステージを、
 もうちょっと上いくようなものを考えてる、そういう付き合い方にしてね。」
遠慮なく想像的なことを会話できて、遠慮なくダメ出しをして、
お互いに暗黙の了解があって、信頼関係があるから、稽古は大変だけど楽しい。
遠慮がなく、想像的なことで付き合えるのは一番いい。
演劇的言語がどれだけ凄いものか、ちゃんと引き受けてほしいと、
彼らには言っていた。彼らはそれなりの覚悟で、ものすごく熱心に勉強していた。
「演劇は楽しいなあ、とかって言いながら、それでまあ、蜷川さんとは、
 年1回以上、仕事したくないとか、言ってましたけど。ふふふ。
 他のやつで何本も僕と仕事しているやつは信じらんないよなあ、
 よく一緒に出来るなあとか、3本もとかね、言ったりしてましたけども。
 そういう意味では、全力でやってくれてるから。芝居がくさらないでいいし、
 ああ、この連中はちゃんと勉強してきてるなあって、上手くなったね、上手くなった」
蜷川さんの言葉は、いつもとても嬉しいですね。
“やっぱりあの連中は才能あるから、きちっと勉強してきた何年間を、
 結果として出した”
“だてに売れたり、だてに残りゃしないわけで、
 ちゃんと演技者として成長してたと思いましたね”
“遠慮なく想像的なことを会話できて、遠慮なくダメ出しをして、
 お互いに暗黙の了解があって、信頼関係があるから、稽古は大変だけど、楽しい”
“演劇的言語がどれだけ凄いものか、ちゃんと引き受けてほしい”
そのインタビューの中にも、稽古風景が映し出されて、その言葉を物語るように、
小栗くんの笑顔、藤原くんの笑顔、蜷川さんの笑顔、
でも深く充実した時間が流れているんだなあと思わせる空気が伝わってきて、
こういう小栗くんをたくさん見たいなあと思いました。
また舞台へ向かう、舞台で輝く小栗くんを見たいなあと、
切実に思います!
そして蜷川さんの“上手くなったね、上手くなった”は、
とても愛しさに溢れていて、心に響きました。