風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

その揺らめきみたいなところを探したい

昨日の夜、雨が降りましたが、今日は晴れました。
こちらの地方では今、「ごくせん」が再放送中で、懐かしく見ています。
とにかくうっちーの可愛いこと。あの仔犬を可愛がっているところに、
小学生の女の子が二人来て、「かわいい〜」というところ、
仔犬に対してではなくて、うっちーに可愛いと言ったのかと思っちゃいました(笑)。
白シャツがよく似合って清潔感があって、細くて、あの髪型がまた可愛いですよね。
髪型によってはオーランドーを思い出してしまい、
そういえば、傍にロザリンドもいますしね(笑)。
でも「ごくせん THE MOVIE」はきっと映画館には、
観に行かないと思います(すみません)。
もしかしたら、ここ1ヶ月で気持ちが変わるかもしれませんが(笑)。
小栗くんが少ししか出ていなくて、でも映画館に観に行った映画は、
「スキヤキ・ウエスタンジャンゴ」と「蛇にピアス」です。


「スキヤキ・ウエスタンジャンゴ」は、三池監督が「クローズ」を撮るということで、
三池監督の作品を1本も観ていなかったので、予習のために行きました(笑)。
なかなか凄い映画でしたが、あの感じで「クローズ」を撮ったら、
それはまた面白かったかもしれませんが、「クローズ」は三池監督にしては、
毒気が薄めの(笑)、爽やかな不良映画でしたね。
ただ美男子を美しく撮ることに定評のある三池監督、
「スキヤキ〜」の義経役、伊勢谷さんもとても美しく撮られていましたし、
そこは小栗くん演じる源治もとても美しく撮られていて、満足しました(笑)。


蛇にピアス」は、やはり蜷川さんが監督だったこと。
主演の吉高由里子さんが透明感があって、綺麗な女の子だったこと。
ARATAさんも好きな俳優さんだったので、観に行きました。
最初から突然、吉高さん演じる主人公のルイは、
スプリットタンへ、刺青へと向かっていきます。
そのスプリットタンを薦めたアマ(高良健吾さん)と同棲生活を始めたり、
刺青の彫師でサディストのARATAさん演じるシバとも、
関係を続ける〜それからいろいろと展開していくお話なのですが。
私は“なんだかそこに愛はあるのに、霧散しているような、
掴んでも掴んでも掴めないような感覚の映画でした。”と感想を書きました。
小栗くんは、それこそ藤原くんと、ちゃらちゃらしたチンピラの役を、
楽しそうに演じていました。でもサングラスはかけたままです。
殴られている藤原くんを放っておいて(笑)、一目散で逃げてしまい、
その走り方が小栗くんの走り方だなあって思いました。
あっという間の出演でした(笑)。
でもこんな話を思い出しました。
昔々、蜷川さんが、「小栗、俺が監督する映画に出ないか?」という話があって、
そのとき小栗くんは、蜷川さん演出の舞台公演中だったという笑い話のような話が、
あったのです。それがもし「蛇にピアス」だとしたら、
小栗くんはアマの役かなあって思いました。
アマはまだ18歳で、スプリットタンで、ピアスだらけで刺青をしていて、
吉高さんとも、ARATAさんともベッドシーンがあるのですが、
でも蜷川さんらしく、綺麗に撮られていました。
アマは、単純で、暴走してしまうところもありますが、
甘えん坊で憎めなくて愛しい感じで、この役をもう少し若い頃の小栗くんが演じたら、
また別の感じで、可愛くて、愛しくて、切ない感じになったかなあとか、
ちょっと思ったりしました。
この映画は原作に忠実な台詞が多いということで、
蜷川さんがそうしたかったそうですが、
パンフレットに、少し台詞が書かれていました。
これは原作どおりの台詞なのかどうか、そういえば、長男から、
蛇にピアス」を借りて読むつもりだったのですが(笑)。


私の血肉になれ。何もかも私になればいい。何もかもが私に溶ければいい。
アマだって、私に溶ければ良かったのに。
私の中に入って私のことを愛せば良かったのに。
私の前からいなくなるくらいなら、私になれば良かったのに。


じゃあシバさんが神だったら、どんな人間作ります?
形は変えないよ。ただ、バカな人間を作る。
ニワトリみたいにバカなの。
神の存在なんて考えつくことがないように。


こんな世界にいたくない。
とことん暗い世界で身を燃やしたい。


パンフレットには、
「“暗い所に行きたい”って感覚には、世代を超えた、
リアリティがあると思いたいんです。」と蜷川さんの言葉が書かれていました。
主要3人はオーデションで選ばれているのですが、それについて。
「脱いでくれて、そのことを快く引き受けてくれる人たちとやりたい、
名前があろうとなかろうと一切関係ない、と思っていました。
オーディションでは、会って話しただけ。3人それぞれの皮膚感や色の濃さとかが、
微妙にうまく違っているといいなあと思った。あとは何を恥ずかしがるのか、
何に緊張するのかとか、そういうところに興味がありました。
お互いに初対面で年齢も違うし、監督に対して俳優っていうのは、
“良いところを見せたい”ってなるじゃない。
そこから透けて見えるその人らしい瞬間ってどのへんなのかなあって、
その揺らめきみたいなところを探した感じです。」
“名前があろうとなかろうと一切関係ない”とか、
“そこから透けて見えるその人らしい瞬間ってどのへんなのかなあって、
その揺らめきみたいなところを探した感じです。”
その言葉が蜷川さんらしいなあと思いました。
なんとなく小栗くんにも当てはまる気がします。
すっかり「蛇にピアス」の話になってしまいました(笑)。