風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

ソネット集からアリスへ

曇り空です。
のんたんさんから教えていただきました(ありがとうございます)。
4月6日から始まるアニメ「RAINBOW 二舎六房の七人」の第1話が、
無料動画で見られます。
http://www.b-ch.com/ttl/index.php?ttl_c=2534&mvc=2_0_130652_1
放送局
関東(日本TV・NTV) 2010.4.6〜  火曜24:59〜25:29
東海(中京TV・CTV) 2010.4.16〜 金曜26:59〜27:29
日本全域        2010.4.2〜  金曜12:00 ネット配信
ネット配信は最新話1週間限定です。
中京TVですから、こちら東海地方でも見られるということですね。はい(笑)。
第1話は録画して、それから考えます(笑)。


さて小栗くんは声優のお仕事、たくさんしていますが、
前から書いています、実現の道は険しいと思いますが(笑)、
是非、朗読CDを出してほしいなあと思います。
3枚組で、まず1枚目は、「シェイクスピアソネット集」から。
「お気に召すまま」再演を観たときに、小栗くんは声もハンサムな声だなあと、
思ったんですよね。シェイクスピアにとてもよく合う声だと思います。
「タイタス・アンドロニカス」の公演中、シェイクスピア誕生記念に、
舞台上で、小栗くんが「シェイクスピアソネット 23番」を、
朗読したことがあります。訳は違うと思いますが、その23番を。


未熟な役者が舞台に立つともうそれだけで
恐怖にふるえて自分の役を忘れてしまうように、
あるいは獰猛な野獣が怒りにのぼせあがると
力があまってかえって力を発揮できないように、
私も自信のなさからどう受け取られるか恐れ、
愛の正式の告白を結局は言い忘れてしまう、
そして自分の愛の力が重すぎるあまり
かえって自分の愛に押しつぶされるように思う。
とすればわが詩よ、もの言いたい胸のうちを
巧みに語る声なき代弁者となってほしい、
そのほうがことば数多く正確に伝える舌よりも
強く愛を訴え、その報いを求めるだろう。
 ああ、声なき愛が書いたことばを読みとってほしい、
 目で聞くことこそ愛のすばらしい知恵なのだから。


2枚目は、谷川俊太郎さんの詩を朗読してほしい。
谷川さんは今日「いいとも」に出たガチャピンへお花を送っていましたが(笑)、
私が谷川さんの詩が好きだということもあるのですが、
この頃、小栗くんは真面目でまっすぐで熱い人、という感じなのですが、
そんな中でも、こう乾いた部分がある人だと思うんですよね。
それが熱いのに、どこかサラッとしているところに通じるというか、
そこが谷川さんの詩と重なるんです。
熱いものを秘め、淡々と、どこかロマンチックでもある。
だから是非、朗読してほしいです。
谷川俊太郎、四行詩より。


みつめていると眼が信じられない
触れると指が信じられない
愛していると心が信じられない
と 突然すべてを信じすぎてしまう


心が信じられない時
美しい形がむしろ心を信じさせる
神はものの中にいる
私はそれを見ようとする


私が呼ぶと私だけが返事をする
私の声はものの間に滲み透らない
そして夜になると星々の間の真空に
私の声は奪われる


3枚目は、物語を朗読してほしい。
まだひんやりとした春の宵に、不思議な扉が開きそうな、
今話題の「不思議の国のアリス」などどうでしょう(笑)。
映像的にも、ジョニー・デップがやっている帽子屋さんの役とか、
小栗くんにやってほしいです。
それこそ、熱血漢で正義感があって男らしい役もいいのですが、
こういう帽子屋さんの役みたいな、トンデル役も見てみたいです。
絶対、できると思うのですが。
では「不思議の国のアリス」より。


「あなたはいつもそんなふうにやってるの?」アリスがきくと、
帽子屋は悲しそうに頭をふってね。
「それがねえ、この三月にけんかしちまってさ。ほら、こいつが、
 浮かれだすちょっと前(といって、スプーンでウカレウサギをゆびさし)、
 ハートの女王さま主催のコンサートで、おれが唄を歌わされちゃったんだ。


 チカチカひかるコウモリさん
 いったいどこにいるのやら


 この唄、知ってるだろ?」
「にてるのなら、きいたことあるけど」
「つづきがあるよ、ね。こんなふうなの。


 はるかなお空とんでゆく
 銀のおぼんにそっくりだ
 チカチカ ピッカピカ」


そうそう、「不思議の国のアリス」は、芥川龍之介三島由紀夫も、
翻訳していたとか、帽子屋さん役は無理でも朗読だけなら、
小栗くんの柔らかい声で詠んでほしいですね。
さあ、需要がきっとないであろう(笑)、この3枚組CDアルバム、
私はほしいです。大事に聴きます(笑)。