曇り空です。
「オールナイトニッポン」も終わって、今夜からの高倉健役がほんの少しと、
声優のお仕事と、後は「岳」が撮り終わって、
「踊る〜」と「シュアリー・サムデイ」の宣伝に入るまで、
ちょっとご無沙汰になるかなと思う今日この頃(笑)。
なので、「風色の椅子」は、ときどき過去を巡る旅に出たいと思います(笑)。
ということで、昨日、小栗くんの演技には、“ある軽やかさ”があると書きましたが、
それは「青と白で水色」でよくわかるかなと思いまして、
今日は「青と白で水色」について。
その前に、2009年2月に発売された、「acteur No.14」
小栗くんの表紙で、特集がカラー18ページ。
「TAJOMARU」現場ルポが、カラー2ページ。
それこそ肩よりも長い黒髪で、帽子を持って大人っぽく写っている雑誌なのですが、
「青と白で水色」、“僕の中では最高傑作!”と書かれています。
しかし、今、もう一度見てみたら、「憧れの人」と、演出、共演が、
逆になっているので、小栗くんのコメントも逆だとすると、
“これもいい作品。2001年はいい作品に恵まれた年でした。”になります(笑)。
いずれにしても、いい作品と小栗くんも思っているということで(笑)、
小栗くん、宮崎あおいちゃん、蒼井優ちゃん、それこそ「シュアリー・サムデイ」に、
出てくださった小西真奈美さんという、錚々たるメンバーが出演していて、
2001年12月の作品です。
いじめが題材になっているので、厳しい内容もたくさんあるのですが、
でも最後は前向きな余韻で終わる45分くらいのドラマです。
いじめられている楓役が宮崎あおいちゃん。
さりげなく助ける岸田匠役が小栗くん。
この間、また見てみて、またボロボロ泣きました(笑)。
やっぱり、宮崎あおいちゃんがいいんですよね。
芯に強さ、明るさがあって、それが嫌味なく伝わってくる。
この小栗くん演じる岸田匠くんもとってもいいです。
すごくいい人じゃないところがいい。ものすごく優しい人じゃないところがいい。
もしかしたら、すごくいい人より、ものすごく優しい人より、
ずっといいと思う。
そしてやはり彼は木漏れ日の暖かい光、希望の光に思える。
まだ18歳くらいでしょうか。華奢で、でも学生服のブレザーと、
白シャツが似合って、ちょっと悪くて、一匹狼で。
振り向かない友達 大切な歌
開かない扉の鍵 自転車の鍵
屋上の青い空 流れる白い雲
いつも最後の屋上の場面で、涙が止まらなくなるのですが、
それは悲しい涙ではなく、温かい涙なんです。
その屋上のシーンの小栗くんの台詞が好きです。
なんでもない台詞、でも深い台詞をサラッと言うセンス、
素晴らしいと思います。そこが彼の軽やかさかなと思います。
押し付けがましくなく、心の扉を優しく開くように届いてくる。
小栗くんの演技でとてもとても好きなところです。
ここは失ってほしくないです。
岸田匠くん、繊細で気まぐれな、でも優しいひとすじの光・・・。
そんなところが小栗くんと重なったりしました。
今はもっと熱いしっかりした光かな。
でもそういう気まぐれな風のような、
その風の心地よさにふと振り返ってしまうような、
そんな少年っぽい小栗くんにときどき会いたくなります。
ではその屋上のシーンの台詞を書きたいと思います。
本当になんでもない台詞なのですが(笑)、
読みたい方だけお願いします。
匠「そういえばさあ、名前なんていうの」
楓「内山楓・・・です」
匠「岸田匠です。どうも」
楓「屋上から見る空って、青いんだね」
匠「空なんて、どこから見たって、青いよ」
楓「そっか」
楓が自殺を思いとどまった後の二人の会話です。
「空なんて〜」のところ、ちょっとユーモアのある喋り方で、
思わず、楓もにこっとするのですが、本当に、こういう実は深い台詞を、
サラッと言うセンス、小栗くんじゃないと表現出来なかったと思います。
「青と白で水色」とても良質な作品でした。