風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

あけがたの露やそよ風ほどにも

よく晴れました。
家には詩集が何冊もあるのですが、
その中の一篇、永瀬清子さんという方の詩を今日は書きたいと思います。
ファン心理として、若干重なるところがあるかなあと思いまして(笑)。


だまして下さい言葉やさしく


だまして下さい言葉やさしく
よろこばせて下さいあたたかい声で。
世慣れぬ私の心いれをも
受けて下さい、ほめて下さい。
ああ貴方には誰よりも私が要ると
感謝のほほえみでだまして下さい。


その時私は
思いあがって傲慢になるでしょうか
いえいえ私は
やわらかい蔓草のようにそれをとらえて
それを力に立ち上がりましょう。
もっともっとやさしくなりましょう
もっともっと美しく
心ききたる女子になりましょう。


ああ私はあまりにも荒地に育ちました
飢えた心にせめて一つほしいものは
私が貴方によろこばれると
そう考えるよろこびです。
あけがたの露やそよ風ほどにも
貴方にそれがわかって下されば
私の瞳はいきいきと若くなりましょう。
うれしさに涙をいっぱいためながら
だまされだまされてゆたかになりましょう。
目かくしの鬼を導くように
ああ私をやさしい拍手で導いて下さい。


「だまして」という言葉は、言葉としてはあまり良い言葉ではないですが、
演劇、映像等も、やはり虚構の世界で、
でもその中に、砂金を取るように、真実がきらめいていて、
そこに惹かれるんだと思います。
この詩のようなしおらしい思いはさすがにもうないですが(笑)、
余計なことに気を取られないように、
気持ちよくだましてね!小栗くん!って思います(笑)。