風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

美しい手のルーツ

晴れました。
なかなか暖かくなりませんね。
春が恋しい今日この頃、「風色の椅子」過去への旅ということで、
2007年2月25日、美しい手について書いています。


2007年2月25日   美しい手のルーツ


たびたび話題になる小栗くんの手の美しさ。
私が美しい手に惹かれるようになったルーツは、
実は童話「一房の葡萄」からです。有島武郎作ですね。


“横浜の山の手の学校へ通っていた僕。
絵が大好きで、西洋人の同級生ジムの持つ、西洋絵の具の藍色と、
洋紅色があれば、どんなに美しい絵が描けるだろうと思っていました。
そしてある日、その絵の具を盗んでしまいます。
しかしすぐみつかってしまい、大好きな先生のもとへ連れて行かれ、
泣きじゃくる僕。
先生は静かに優しく諭し、僕のひざの上に、一房の葡萄を置いていきました。
「明日学校へ来なければ、私が悲しく思います。」という言葉だけを頼りに、
次の日、学校へ行きますが、なんとジムが向かえてくれ、許してくれ、
今度は二人で葡萄を分け合います。”


異国情緒の中、その罪、後悔、許しが、さりげなく描かれていて、
そして叙情的なんですね。
その中の色が印象的で、その絵の具の藍、洋紅、葡萄の紫、そして先生の白い手。
いつも葡萄を持つ先生の白い手が思い浮かびます。
全てを優しく包んでくれた、先生の白い手は、
葡萄の紫と対比されて、どんなに美しかったでしょう。
手にもいろいろな表情がありますよね。
小栗くんの手もいつもしつけの良い手で、その仕草も綺麗で、
雄弁な手だなあって思います。
男の人には、女の人のような手は求めないのですが、
男の子っぽい手で、でもあまりごつごつした感じではなくて、
しなやかに細くて長い指が好きです。小栗くんのような手ですね(笑)。
今は彼のヴァイオリンの弦を押さえる手とか、弓を引く手、
頬杖をつく手とかが好きなんですが、
その細く長いしなやかな手に、今度は紫の葡萄を持ってほしいなあとか(笑)。
前、「non-no」のF3の写真では、小栗くんの前にマスカットがありましたが、
紫の巨峰がいいですよね。
はい、女の人も男の人も、綺麗な手の人が好きです(笑)。


“「そんならまたあげましょうね」
そういって、先生は真白なリンネルの着物につつまれたからだを、
窓からのび出させて、葡萄の一房をもぎ取って、
真白い左の手の上に粉のふいた紫色の房を乗せて、
細長い銀色のはさみでまん中からぷつりと二つに切って、
ジムと僕とにくださいました。
真白い手のひらに、紫色の葡萄の粒が重って乗っていたその美しさを、
僕は今でもはっきりと思い出すことができます。
僕はその時から前より少しいい子になり、少しはにかみ屋でなくなったようです。
それにしても僕の大好きなあのいい先生はどこに行かれたでしょう。
もう二度とは会えないと知りながら、
僕は今でもあの先生がいたらなあと思います。
秋になるといつでも葡萄の房は紫色に色づいて美しく粉をふきますけれども、
それを受けた大理石のような白い美しい手はどこにも見つかりません。”


2007年の2月は「花より男子2」が放送中で、
だからヴァイオリンを取り上げているのですが、
また楽器を演奏する役も演じてほしいですよね。
そして春真っ盛りになったら、小栗くんの手は日向徹になって、
真琴の黒髪を優しく撫でるのでしょうか。
真琴の白い頬を優しく包むのでしょうか。