風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

桐島、部活やめるってよ

よく晴れました。
そういえば私、「ルパン三世」をほとんど知らないことを、
近頃、気がつきました(笑)。最近になって、ルパンが泥棒だと知り、
ましてや、次元や石川五ェ門、銭形がどういう人たちか全くわからないので、
こうなったら、ルパンを全く知らない人の目で観た映画の感想というのも、
熱心なアニメファンが観た場合と対極になると思うので、
このまま知らないままで、観ようと思います(笑)。


さて「ルパン三世」の発表があって、ひと安心したので、
以前 wowow で観た映画の感想を少しずつ書いていこうと思います。
まず沖野さんおすすめのもうひとつの映画「桐島、部活やめるってよ」の感想です。
【 桐島、部活やめるってよ 公式サイト 】
なかなか心にグサグサきました。
高校が舞台の映画なのですが、もう高校時代ははるか昔なんですけど(笑)、
でもその高校のどこにでもありそうな風景の中、
優秀な者、卑下されている者、笑う者、笑われる者、
それぞれの思いが時に残酷さをともなって、とてもリアルに響いてきました。
それは桐島という中心の光を失って、
より屈折して、いろいろな光として伝わってきたのかもしれません。
ごくごく普通の高校ですが、見ようによっては、
なんて生きにくい環境なんだと思わせるような、
女子特有の関係、努力の虚しさ、真っ直ぐなことへの気恥かしさ、
かといって何もしていないことへの後ろめたさ。
でも映画部がなんかいい感じでした。私は映画部、好きです(笑)。
神木くん、とても良いと思いました。
学園ものと括っていいのかわかりませんが、
思春期、友情、夢、仲間等を、
マジックで太字で書いたようなわかりやすい物語ではなくて、
その微妙な関係をペンで細字で、より緻密に描いたような作品でした。
原作は読んでいないのですが、
(原作の朝井リョウさん、直木賞を受賞した作家ですよね)
とても繊細な感じが伝わってきました。
始まりの部分の撮り方がいろんな視点からのリフレインで、面白かったのと、
映画部が撮っていたある台詞が印象的で心に響いたこと、
最後が台詞も何もないですが、少し目の前のものに対して見方が変わったような、
少し前向きな感じで、そこもよかったです。