風色の椅子 第二楽章

小栗旬さんのファンブログ やや耽美主義

十周年を迎えました

五月晴れです。
今日で「風色の椅子」は10周年を迎えることができました。
この頃はあまり更新していないので、
10周年とか、なんだかおこがましいのですが、でも一応10周年ということで(笑)、
まさかこんなに長く続くとは、とても驚きです。
ずっとずっと長い間、読んでくださっている皆さん、
最近みつけて読んでくださっている皆さん、本当に本当にありがとうございました!
何より小栗くんがこんなに大きくなって、ずっと活躍してくれて、
だからこそ続けてこられた「風色の椅子」なので、
小栗くんに本当に感謝です!


小栗くんを好きになったきっかけは、何度も書いていますが、
2004年5月、映画「ロボコン」をレンタルしてきて、
あら、素敵な男の子と思い、ひとり小栗旬祭りを開催し(過去の作品を見尽くす)、
その後、彼の公式サイトを見てみたら、
なんとシェイクスピアを演じる青年だった。
好きな俳優さんで、シェイクスピアを観てみたいという、
私の夢がここで叶うわと、追加公演に申し込みました。
その「お気に召すまま」(初演)のオーランドーに、
嵌りに嵌って、今に至ります(笑)。


最初に好きになったとき(2004年頃)は、
そんなに有名じゃなかったのですが(笑)、
でももっともっと売れてほしいとかは、不思議と思わなくて、
こんなに楽しそうに舞台に立ち続ける彼をずっと観ていたいなあと、
舞台を終わった後、また皆で楽しく飲んでいるのかなあとか、
しかし蜷川さんがすでに舞台で主役に抜擢してくれたりしていたので、
そこは安心していたのかもしれませんね。
しかも私は未完成なところ、青いところも好きなタイプなので、
そのときどきの小栗くんを楽しんで、
美しいわ〜、素敵だわ〜と思っていたら、
小栗くんが知らぬ間にはるかに成長してくれて、今の地位を確立してくれました。


これっきりだからとあの当時中学生だった次男と、
泊まりで観に行った「お気に召すまま」初演から、10年。
これっきりという言葉はどこへやら(笑)、
舞台挨拶も含めると、30回、舞台を、生の小栗くんを観に行くため、
東京へ大阪へと馳せ参じました(笑)。
私が書いた原案を小栗くんの手でお芝居にしていただいて、
しかも直接電話で話すこともできましたし(頭の切れる男の子という印象)、
そうやって舞台の魅力を少しでも皆に伝えようとした小栗くんの思いに、
応えるように、舞台の魅力に嵌りました。
上演後、涙が溢れ身体が動かないほど感動したのは、やはり「カリギュラ」です。
あの感動を超えるものはまだないです。
いろいろな事情が奇跡のように重なり合い、
そのすべてが美しく昇華するように、素晴らしい舞台となって、
舞台って凄い、人間の力って凄いって思いました。
その生の空気、彼から発せられる声、息遣い、思い、汗、涙。
カミュの思想を、彼の長身で細身で美しい身体を通して感じられることの、
なんと崇高だったこと!
ここまで連れてきてくれた小栗くんには本当に本当に感謝しています。
高みを目指す彼を感じながら、同時に満たされるような深さを感じ、
心酔しました。


「メイキング・オブ・間違いの喜劇」の中で蜷川さんが、
こう仰っていました。
蜷川「やっぱりあの基礎的なことをやってないと、その表現者が、
   長生きしないと思うんだよ。生き残っていけないと思うのね。
   サブカルチャーのさ、瞬間的な面白さとか、
   表層を食いちぎりながら走っていく面白さはあるんだけど、
   どうしてもあの観客とかメディアに、食い荒らされて捨てられるでしょ。
   そうならないためにはさ、カルチャーをさ、ちゃんとやっていってさ、
   サブカルチャーだよって、うそぶきながらやるくらいの精神を、
   身につけてくれたらいいなあと思ってる。基礎的栄養を与えてるんだね」


本当にありがたい言葉ですよね。2005年「間違いの喜劇」で座長に抜擢して、
その彼の先の先まで思って育ててくださったこと。
基礎的栄養を与えてくださったこと。
この10年、浮き沈みの激しい芸能界で、
“観客とかメディアに、食い荒らされて捨てられた”人は何人もいたと思います。
小栗くんがそうならなかったのは、彼自身のお芝居に対する純粋さと努力と、
蜷川さんはじめ、まわりの方々が彼を大事に、
しかも強く鍛えて育ててくださったことが、とても大きいと思います。
蜷川さんとは、本当に本当に、早く一緒にお仕事をしてほしいです。
できたらシェイクスピアで、「お前、こんなに力をつけてきたのか」と、
蜷川さんを感心させてほしいです。


でも舞台はどうしても観る人が限られてしまうので、
私も地方に住んでいますし、映画やドラマでの小栗くんにも、
凄く期待しています。
最近でいうと「BORDER」や「ウロボロス」のように、
質の高い作品、夢中になれる作品に出てくれると、
日々の励みや癒しになるなあと、改めて思います。
その「BORDER」去年6月、月間のギャラクシー賞に選ばれていましたが、
年間でも入賞作品に選出されました。
【 第52回 ギャラクシー賞 入賞作品 一覧 】
連続ドラマで選ばれているのは「BORDER」と「デート」だけですね。
嬉しいです!大賞、とってほしいですね。
ちなみに去年はCM 部門で、ペプシNEX ZERO 桃太郎が大賞を受賞しています。
【 第51回 ギャラクシー賞 】
「BORDER」は本当に良質なドラマで、
これからもこういう挑戦的な、角度の違う新しさを持った、
脚本がしっかっりした作品に出演できるといいなあと思います。
小栗くんの演技力に魅了され、ファンとして誇らしいと思える作品でした。


10年間、とてもとても楽しませていただきました。
小栗くんの舞台に映画にドラマに感動し、
その思いを書くことは凄く楽しかったです。
小栗くんがさらに魅力的になって、
蜷川さんの言葉を借りれば、「天下無敵の俳優」になりますように。
「風色の椅子」を読んでくださる皆さんと、
ずっとずっと語り合えますように。
10年分の感謝を込めて。本当にありがとうございました!